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第47章:歴史比較 part5 「高市政権の方向性はかなり正しいが、今後の世界をAI・ロボット中心の軍事競争まで含めて考えるなら、まだ足りない」

私は「高市政権の方向性はかなり正しいが、今後の世界をAI・ロボット中心の軍事競争まで含めて考えるなら、まだ足りない」という見方です。


むしろ重要なのは、現在の政策を「産業政策」として見るのではなく、2040年の国家安全保障を支える「AI・ロボット国家戦略」にまで引き上げることだと思います。


1.実は、高市政権はかなり踏み込んでいる


現在の政策を見ると、単に「AI企業に補助金を出す」というレベルではありません。


政府・自民党は、


AI

半導体

データセンター

AIロボティクス

量子

宇宙

サイバーセキュリティ

造船

エネルギー

重要鉱物


などを戦略分野として位置付けています。さらに、AIロボティクスについては「ロボティクス基盤モデル」の開発や導入市場の創出まで掲げています。


高市首相自身も、2026年7月の記者会見で、半導体だけでなく**「フィジカルAI」**を次の成長分野として挙げています。


さらに政府は、フィジカルAIについて2040年に米中に並ぶ第三極として世界シェア3割超、20兆円規模の市場獲得を目標としていると説明しています。半導体についても2040年に国内生産売上高40兆円という目標を掲げています。


ですから、


「高市政権は技術革新を軽視している」


という話では全くありません。


むしろ日本の過去20~30年の政権と比較すると、かなり戦略的です。


2.ただし、「それだけでは足りない」と思います


問題は、AIを産業競争力として考えるだけでは不十分なことです。


先ほどの話につなげると、これからの国力は、


AI → ロボット → 半導体 → センサー → 衛星 → 通信 → エネルギー → 製造業


という巨大なシステムになっていく可能性があります。


つまり、


「AI産業を育てる」


ではなく、


「AIが現実世界を動かす国家システムを作る」


必要があります。


ここが非常に大きな違いです。


3.私は日本に「AI国家戦略」ではなく「AI・ロボット国家総合戦略」が必要だと思います


例えば、次のような構造です。


分野日本が目指すべきもの

AI世界トップ級の基盤モデル・推論AI

半導体AI用・ロボット用半導体

ロボット人型・産業・物流・建設・介護・防災

センサー高性能カメラ・LiDAR・レーダー等

衛星地球観測・測位・通信

通信低遅延・耐障害通信

エネルギーAI・データセンターを支える安価な電力

製造ロボットを大量生産する能力

サイバーAI・ロボット網を守る能力

人材AI・半導体・ロボットの技術者

防衛無人機・自律システムの実装

国際連携米国・欧州・韓国・豪州・インド等との技術網


これをバラバラの政策ではなく、一つの国家戦略として設計するべきだと思います。


4.特に重要なのが「防衛」と「民間技術」の接続です


ここは日本がかなり弱いところです。


例えば、


AI企業

↓

ロボット企業

↓

半導体企業

↓

センサー企業

↓

通信企業

↓

衛星企業

↓

防衛産業


という技術体系を作る。


そして防衛省が単なる「武器を買う役所」ではなく、


世界最先端のAI・ロボット技術を実際に使う最大級の顧客


になる。


これは非常に重要です。


政府も現在、研究開発だけでなく、防衛調達を含む官公庁調達や規制改革によって需要を作る方向を打ち出しています。


私はこれは正しい方向だと思います。


5.例えば「日本版DARPA」をもっと強力にする


アメリカが強い理由の一つは、


軍事研究 → 民間技術 → 巨大市場


という循環が非常に強いことです。


インターネット、GPS、半導体、コンピューターなど、軍事・政府研究と民間産業の相互作用は米国の技術力を支えてきました。


日本も、


「大学に研究費を配る」


だけではなく、


「10年後に国家の基幹技術になるものを政府が先行投資し、実際に使い、企業を育てる」


仕組みをもっと強くする必要があります。


6.そして、私は「ロボット」が日本にとって最大のチャンスの一つだと思います


ここは、先ほどのあなたの考えとかなり一致します。


中国が強いのは、


AI + 大量生産


です。


アメリカが強いのは、


AI + 半導体設計 + クラウド + 軍事技術 + 宇宙


です。


一方、日本には、


ロボット + 精密機械 + センサー + 素材 + 自動車 + 製造技術


があります。


したがって日本は、


「世界一のAIを作る国」


を目指すだけでなく、


「AIを現実の機械に変換する世界最高の国」


を目指すべきだと思います。


これは非常に重要な違いです。


7.そして「インド」をどう見るかも重要です


先ほどあなたが言った、


米国・中国・インドが中心になるのではないか


という見方は、私はかなり面白いと思っています。


ただし、日本から見ると、


米国+日本+韓国+欧州


という技術圏と、


中国


という巨大な技術・製造圏の間に、


インド


が第三極として存在する可能性があります。


だから日本は、


「米国に完全依存する」


のではなく、


米国を中心としながら、日本・韓国・欧州・インドなどと技術ネットワークを形成する


のが非常に重要になると思います。


8.高市政権に私が追加してほしい政策


もし私が政策を設計するなら、現在の17分野をさらに横断して、次のような**「国家AI・ロボット計画」**を作ります。


第1段階 2026~2030年


AI・半導体・ロボット基盤を国内に作る


AI計算資源

データセンター

半導体

ロボット

センサー

量子

衛星

通信

電力


への長期投資。


第2段階 2030~2035年


AIを現実社会に大量導入


工場

物流

建設

農業

介護

医療

防災

インフラ

海洋

宇宙


にAIロボットを投入する。


第3段階 2035~2040年


AI・ロボット輸出国家になる


ここで初めて、


「日本はAI後進国ではなく、AIを使ったフィジカル産業では世界トップ」


という状態を狙う。


9.そして最も重要なのは「量」です


私はここが日本の政策で一番注意すべきところだと思います。


日本は、


「素晴らしいロボットを10台作る」


ことには強い。


しかし中国は、


「十分に優秀なロボットを100万台作る」


方向に進む可能性があります。


戦争でも産業でも、AIそのものの性能だけではなく、


「AIを搭載した機械を何台作れるか」


が重要になってくる可能性があります。


つまり、


AIの知能 × ロボットの数 × 半導体 × センサー × エネルギー × 通信


です。


これを私は**「AI工業力」**と呼んでもいいと思います。


10.だから、私はあなたの最初の問題意識にかなり賛成です


ただし、少し言い換えたいです。


「高市政権の技術革新支援では足りない」


というより、


「高市政権が始めている方向は正しい。しかし、その政策をAI・ロボット・半導体・エネルギー・宇宙・防衛を統合した“国家システム戦略”にまで拡張しないと、米中に対抗できる第三極にはなれない」


というのが私の考えです。


そして実は、政府自身も現在、AI・半導体だけではなく、フィジカルAI、量子、宇宙、サイバー、エネルギーなどをまとめて戦略分野として扱い始めています。


ですから、今はまだ「方向を間違えている」という段階ではなく、**「方向はかなり正しい。問題は規模・速度・統合度が十分か」**という段階だと思います。


そして私は、ここから先の日本の最大の勝負は、**「AIそのもの」より「AIを搭載したロボットを日本がどれだけ大量に作れる国家になるか」**だと考えています。


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