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ドS根性真骨頂、魔女っ娘嗜虐物語

「にゃんこ。これはお化けじゃなくて変態って言うのよ」

「へんたい?」

「そう、もしくはド変態」

「わかった。おばけじゃなくてどへんたいなんだね!」

 オカマの客人を迎えた魔女は、すっかり怯えてしまったにゃんこに相手はお化けではなく変態なのだと言い聞かせました。

 お化けではないと分かったにゃんこは現金なもので、

「よろしく、どへんたいさん!」

 と元気よく挨拶をするのでした。

「………………」

 挨拶されたド変態……もといオカマは頬を引き攣らせながらそれでもにっこりと微笑んでみせました。凄まじい忍耐です。褒めてあげましょう。

「それにしても本物のオカマを見るのは初めてだわー」

 一方魔女の方は興味津々でオカマを眺めます。

 似合っていないので余計に興味が湧いたようです。好奇心の塊である魔女は胸板から背中から尻から●●まであますところなく触りまくってから満足そうに腕を組みました。

「なるほどね。オカマといっても格好だけか。女装趣味の変態といった方が正しいかもしれないね」

「失礼ねっ! あたしは女よ! たまたま間違って男に生まれてしまったけれど、心はレディーなのよ! 淑女なのよ! いいえ貴婦人なのよっ!」

「へー、そうなんだ」

 鬼腐人の間違いではないかとよっぽど言ってやりたかったのですが、賢明にも魔女は黙っていました。この面白可笑しく愉快な存在ともう少し会話を楽しみたかったからです。

 怒ってすぐに帰ってしまったらつまらないと思ったようです。

「そこまで女になりきってるって言うんなら切り落としちゃえばいいのに」

「やめてよ痛いじゃないっ!」

 魔女は遠慮なくオカマの●●を服の上から握って突いてやりました。とんでもない未成年です。

「ここをきりおとしたらおんなのこになるの?」

 にゃんこは魔女が掴んでいる●●を不思議そうに眺めながら首を傾げます。

「少なくとも男ではなくなるかな」

「ふーん? ぼくも?」

「にゃんこは男の子でいいから切り落とさなくていいよ」

「わかった」

 ……素直なのは結構ですが子供に聞かせる会話でも見せる内容でもないということをもう少し自覚しましょう。

「……いい加減あたしの息子から手を離してくださる?」

 掴まれて突かれて晒し者にされた●●を悲しげに見つめながらオカマがようやく口を開きました。

 その声は泣きそうなくらい悲しげでした。


 自分とオカマにはコーヒーを、にゃんこにはホットミルクを出してあげてから、魔女は自分の所に訪れた用件を訊くことにしました。

 大方の予想はつきますが、それでも訊くことにします。

「で、私に何の用なわけ?」

「お願いがあってきたの。ある薬を作ってもらいたいのよ」

「性転換薬?」

「ずばりその通り。あたしは本物の女になりたい。こんな筋肉質でむさ苦しい身体とは一刻も早くおさらばしたいのよ」

「………………」

 魔女は何とも言えない表情でオカマを見つめました。

 たとえ性転換で女性になったとしても、筋肉質もむさ苦しい身体もそのままだということを言ってあげるべきかどうか悩んでいるようです。

 精々●●がなくなって胸が大きくなって髭が生えなくなる程度だと突っ込みたい気持ちが山々です。

 しかし黙っていた方が面白そうなので沈黙を守りました。

 ドS根性真骨頂、魔女っ娘嗜虐物語はもう少しだけ続きます。


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