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スカルくんのお留守番


「(´・ω・`)ショボーン」

 魔女がハルマ大陸に出かけて行ってから、せっかくにゃんことうきうきお留守番が出来ると浮かれていたスカルくんですが、たまたま遊びに来ていた勇者が魔王に呼び出されてハルマ大陸に行くと言い出すと、にゃんこもついて行ってしまいました。

 勇者がいるから安全だと確信したようです。

 おかげでスカルくん達は潤いのないお留守番をすることになりました。


 これは寂しいお留守番中のある出来事です。


「<(・ェ・`o)(´・ェ・`)(o´・ェ・)ゝ」

 スカルくんは魔女に言われた通りの日課をこなします。

 家周りの掃除や、魔法植物や野菜の畑管理、そして最近白銀龍から手に入れたミミックフラワーのお世話まで様々です。

 ここには危険人物がやってくることなどほとんどありませんから、警備の役割はほとんど形だけになっています。

 一号は箒を持ってお掃除中です。

 二号、三号、四号は鍬を持って畑を耕したり、お水をあげたりしています。

 五号はミミックフラワーにおそるおそるお水を与えています。時々雑草を食べさせたりしていますが、草と一緒にスカルくんの指まで齧られています。もちろん骨なので痛くはありませんが、お花の形をした牙たっぷりのお口が自分の指をかじっているという光景はかなりの恐怖をスカルくんに刻み込みました。

「ガクガク(((i;・´ω`・人・´ω`・;i)))ブルブル」


 仕事がひと段落つくと、スカルくんたちはぼーっとしてしまいます。

 いつもは魔女が新しい用事を言いつけたり、にゃんこが遊びに来たりと忙しかったりするのですが、今はどちらもいないのでぼーっとするぐらいしかすることがありません。

「(。-´ェ`-)シュンシュン」

「ヽ(´ω-`;)ハァ━ァァ..」

「(lllσ-д-)σ」

 魔女は……発言を控えるとして、にゃんこがいないのがとてもさみしいスカルくん達でした。

 今頃にゃんこは魔女と勇者と楽しく過ごしていることでしょう。

「。゜+(。ノдヽ。)゜+。」

 そう考えると尚更悲しくなってきました。

 涙の出ない頭蓋骨ですが、ほんのり泣きたい気分でした。

「(*゜ д、゜*)」

 そう考えていると、骨にほんのりつめたいものがあたりました

「⌒Y⌒ヾ(●´∀`*●)ノ⌒Y⌒ィ☆」

 雪でした。

 山の上なのですぐに積もってしまいます。

「ヽ(・∀・)ノ」

 スカルくんはあることを思いつきました。

 雪だるまを作ることです。

 にゃんこが戻ってきたときに喜んでもらえるように、雪だるまやかまくら、雪合戦用に雪玉をたっぷり作って待っていようと思ったのです。

「ワ━(*゜∀゜人゜∀゜*)━ィ♪」

「ヾ(*´∀)(∀`*)ノ゛」

「v(o>Д<o)人(o>Д<o)v」

 思い立ったが吉日、ということでスカルくんは早速作業に励みます。

 魔女とにゃんこが帰ってくるまであらゆる雪遊びの準備に勤しみます。


 ……夢中になり過ぎて本来の仕事を忘れてしまうという失態を犯して魔女から雷を食らうのは、これより一週間後のことでした。

 


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