32 かつて仲間だった人
………………
―これでもう怪物からの脅威は心配しなくて良いの?
掲示板でスレがたてられる
―あのでけぇの死んだし終わったんだろ
―いや、なんか最近怪物っぽい2人組が横通った気が…
―嘘ええって
―マジなんだって!まぁでも見間違い、勘違いの可能性もあるかもしれないな
―実は俺もあるで、今から画像貼る
貼られた写真にはラコとザーニの2人が…
―めっちゃ人間ぽいんだよな
―まだ終わらんのかね…
………………
トコトコ…
本部の中を歩いている隊長と蝶々…
「今から会見が始まるぞ、蝶々はこんな経験するのも初めてだろ」
「初めてですね…まぁこれからの本部のこと、アイゼスについてを話すだけですもんね」
「あぁそうだ。緊張することは特にないな」
「でも、大勢のカメラを前にしたら緊張するなんてこともある」
「緊張はしませんよ。私は長を倒したんですから」
そうこうしているうちに、会見が始まる時間となっていく
早速1つ目の質問がきた
「怪物隊は今後も継続していくのでしょうか?継続するとしたら、その理由を教えて欲しいです」
隊長がマイクを取った
「答えます。長を倒したことによって、怪物は全員いなくなったのだろうと思われていますが実はそんな事はなく、まだ黒幕がいるんです」
「その黒幕の情報について教えてもらうことは可能ですか?」
蝶々がマイクを取る
「名前はアイゼス、謎に包まれていて不思議な奴だ。しかし強いっていうのは確実に分かる。俺達が行っても勝てるとは限らないレベルだ」
「えぇ……そんな奴がまだ生きているとは…」
「それじゃあ…山下坂復興の進歩は?」
隊長がマイクを取った
「順調ですね。一般部隊の協力も加わりより一層作業は効率よくなっていると思われます」
「現在は、大型ショッピングセンターの建設や、高速道路など設備を整えております」
………………
会見が終わり、自室に戻ろうとする蝶々…
「会見というのはあんな感じなんだな、しかし、パシャパシャとカメラの光が強かったな…そういうものなのか」
ガチャッ…!
「ただいまっと…」
中に入ると、中には赤城達がいた
「8月誕生日なんですってね蝶々さん!」
「谷口山城…覚えていたのか?」
「まぁね」
「当然やろ」
少し嬉しんでる蝶々
ケーキを持ってくる葉奈とローサ
「特製ケーキの登場だ!」
「誕生日というのがこんなに嬉しいとは、今日は嬉しい日になりそうだ」
思いがけずのサプライズに蝶々は驚いた
そして何時間も経った
赤城は蝶々に近づいてくる
「この石は預かっていて下さい。無くしたらあれなんで」
「次怪物が現れた時のために取っておくってことかな」
「実は明日親に会いに行くんです。久しぶりなので…」
「親は大切にしとくべきだからな。怪物のことは忘れて楽しんでこい」
蝶々は赤城から赤の石を受け取った
「蝶々さんは親に会わないんですか?」
「あぁ…俺は大丈夫だよ。ほら、肉残ってるから食べにいったらどうだ」
「みんな食べろよ〜!」
………………
アイゼスの空間……
―長が死んだってよ…―
謎の怪物が言った
―我らの恥だな…しかし、人間もそのレベルにまで来たということか。面白い―
2体目の謎の怪物が言った
―どう倒そうかね…ふふふ…―
3枚目の謎の怪物が言った…
ここはアイゼスの空間…
江戸時代の様な町並み、太陽が無くいつも真っ暗で街灯が辺りを照らしている
怪物が住んでいる家や商店街、遊郭といった建物が様々建てられている…
ここだけ時代が逆行しているみたいだ…
その中で2体目の謎の怪物が言う
―ちなみに長の死体は回収したのか?―
―人間どもに奪われたらしい、一体あの死骸を何に使うのやら?―
―あいつらの思惑通りにさせてはいけない―
いったい彼らはなんなのだろうか……
………………
次の日…
「募金お願いします〜」
青年達が復興の募金を呼びかけている
彼ら4人は、友達同士でバイト募集に申し込んだらしいが、1人知らない人が…
「あいつはどこだ…」
そいつは誰かの行方を捜している様だ。見つけ出すためにバイトに紛れて辺りを観察している…
「あなたも…募金のバイトをしているんですか?」
青年達はその男に質問をした
「ん?そうだけど?」
「いや…俺達友達同士で応募して、1人だけ知らない人だったからなんか聞いちゃいました…すいません」
「俺の名前は藤城だ。覚えておけ」
「あっそうですか…」
「ちょっと待っておけよ…」
急に藤城はその場に募金箱を置いてどこかに行ってしまった…
「でもあの人どこかで見たことある気がする…藤城、どこかで聞いたことあるのになぁ…」
………………
タッタッタッ…
「見つけた…見つけだしたぞ蝶々…何年待ったと言うんだよ…!」
羽水町を歩いている蝶々の跡をコソコソと追っていく
「お前には復讐を果たさないといけない…お前は俺の仲間を殺したんだからな…!」
「白の石、久しぶりに俺に力を…」
藤城は何故か白の石を持っていた…
ゴゴゴ……!!
「みなぎる…この聖なる力!」
シャキンッ!
白の石を使って、藤城は刀を構えて襲いかかった
何かを感じとった蝶々は後ろを振り返る
「なんだ…!?」
スッ…ヒュ…!
藤城の攻撃を避ける蝶々…
「紫の石…」
シャキンッ…!
蝶々も刀を構えた
「突然なんだお前は…!ハアッ!!」
カンッ!カンカンッ!!
「みなさん逃げて下さい!早く!」
「くっ…!!」
カンカンッ!!キンキンッ!!
2人の刀がぶつかり合う…
「俺の顔を覚えているか蝶々…」
「蝶々って俺の名前をなんで?誰だ?お前は誰だ…?いや待て、白の石を持っているということは…」
「藤城…!?」
蝶々は藤城と面識があるようだ
「お前をここで倒す」
「なんで俺を…でもお前はあの時怪物に殺されたはずじゃ」
「やっとこの刀でお前を裁くことができる。しかしこんなに近くにいたとはな」
「やめろ!なんでこんなことをするんだ藤城!!」
「そりゃあ覚えてないよな!やった方はよ…」
「何なんだよ…俺が何をしたっていうんだよ…」
「あの時一緒に怪物を倒していたじゃないか…!!」
「本当に覚えてないようだな。なら教えてやろう」
「お前は200年前、俺の仲間を…お前が持っているその刀で殺したんだよ!くらいやがれ、オラァァ!!」
200年前の話…一体何がどうなっているんだか…
しかし藤城はお構いなしに襲いかかる…
「やべぇ…一体何がどうなってんだ…」
「くそ…!仲間のみんな早く来てくれ…」
仲間に電話をする蝶々
………………
「蝶々から…?」
谷口は電話を手に取った
―藤城が来た。あの藤城だ!くっ…!はあっ!
「なんで藤城が…?あいつは確か…」
「いやそんなことどうでもいい、今から行く!」
―分かったありがとう
………………
周りにいた一般人みんなは逃げ終えた
そこには蝶々と藤城の2人だけがいる
カンカンッ!!カキンッ!カキンッ!ガンッ!!!
ガガガ……!!
互いの刀がせめぎ合う。そんな中、藤城は口を開く
「200年前の怪物が襲ってきた時のことを思い出せ、忘れてなどいないよな…」
「あの時のことを忘れるわけがないだろ!!」
「海人…お前が殺した仲間の名前は海人だ!」
「海人…」
「お前が谷口と山城と組む前に、お前は俺らと班を組んでいた!なのになんで…」
「あれは海人の意思の上だ。俺もしたくなかったんだ!!」
「ふざけた言い訳をつくなよ!オラァァ!!」
ズザァッ!ズザァッ!
バンッ!!
「ぐはあっ!!」
バタッ…
蝶々は攻撃を食らい、その場に倒れる
「まずはお前を落ち着かせるしかないようだ…こんな再会は嫌だったよ…」
「俺は至って落ち着いている。くらえ、聖心神威!」
藤城の刀に聖なる力がみなぎる…
藤城は目を閉じて精神統一した。そして次の瞬間…
バァッ!!
刀を抜き、蝶々に向かって襲いかかってきた
バーーンッ!!
「ぐっ…!!」
藤城の必殺技を刀で受け止める蝶々…
「蝶の…舞…!」
ヒュンッ…
蝶々は、うまい具合に刀を抜き、一瞬で藤城の背後にまわる
「はっ!!」
キンッ!
振り返って刀でガードをする藤城…
「俺の力はこんなもんじゃない…オラァ!オラァァ!!」
カンカンッ!カンカンッ!
200年前に怪物と人間達が戦った。そしてその戦いには蝶々達もいた
しかしどうやって?




