御成敗式目が広まったわけ
去年の大河ドラマ、鎌倉殿の13人をキッカケに鎌倉時代の話題を取り扱った動画を漁るようになっていた。その中で見かけた御成敗式目に関する話。武家を対象とした法令で今の社会にも大きな影響を及ぼしていると言われている。
その当時、武家同士の間でいざこざ絶えなかったそうで、たくさんのいざこざを鎌倉幕府が裁いていた。御成敗式目はそれまでの裁定をもとにまとめられた法令だった事もあり、現実的なものが多く、鎌倉幕府に縁もゆかりもない西側の武家も納得出来る内容だったそうだ。それまでの日本の法令は、中国で生まれたものを模倣したもので、日本の実情に合わないモノが色々あり、馴染めないところもあったそうだ。
御成敗式目が全国の武家に受け入れられた事により、全国的に武家の模範となる考え方というのが広まった。理想論だけの法令ではこうはならなかっただろう。
法は人をまとめあげるために作られたシステムだ。法は人を制約できるのだが、その効果だけをあてにして法を発動したとして、人が納得する訳ではない。納得できなければ不満が募り、不満が高まれば社会は不安定になる。為政者は理想を語る事も大事だが、現実を踏まえた上で、いかにその理想に近づけられるかを考えなければいけないのだと思う。




