表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新米女帝の塔づくり!~異世界から最強侍女を喚んじゃいました~  作者: 藤原キリオ
第二十五章 女帝の塔は三回目の年越しをします!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

489/537

467:シルビアさんは塔構成を考えます!



■シルビア・アイスエッジ 23歳

■第501期 Cランク【六花の塔】塔主



 【節制】同盟戦の翌日、案の定【六花の塔】には多くの侵入者が押し寄せた。

 数日前にCランクに上がったばかりなのだ。

 それでも混みあっていたというのに、そのあとすぐに同盟戦(ストルグ)を行うという本来ならばありえない愚行。


 しかしそれに勝った。

 相手はあの(・・)【節制】同盟だ。

 となればさらに混みあうのは予想されていたことで、私も非常に慌ただしくはあるものの、どこか達観している感じもしている。

 これも【彩糸の組紐(ブライトブレイド)】という規格外の同盟に慣れてしまった証拠と言えるかもしれない。



「……と最初は余裕を見せていたのですが……さすがにこれは多くないですか?」


『アハハ……シ、Cランクが私とシルビアさんだけになっちゃいましたしね……仕方ないと言えば仕方ないです……』



 そうなのだ。【忍耐】も【輝翼】もBランクに上がってしまったのでCランクは二塔しかない。

 特にDランクの侵入者は【彩糸の組紐(ブライトブレイド)】の塔に入ろうと思ってもどちらかを選ぶしかなく、頭を使う【世沸者】か身体を使う【六花】の二択を迫られる。

 必然的に相応の人数が押し寄せることになってしまう、というわけだ。


 【六花の塔】は相変わらず難易度の高い塔と見られているし、Cランクに上がった今も大した修正をせずに塔運営は出来ている。

 Cランク侵入者が大量に来ても十分対応は出来るのだが……こうして画面を見ていると時間の問題のような気もするし、どこか不安な気持ちになるものだ。

 ノノア殿は余裕そうだがな。あそこはまた別格なので同じに見てはいけない。



 そんな侵入者たちの様子を見ながらも、私は色々と考えなければいけないことが多い。

 報酬TPの使い道と新たな三階層の構成だ。

 後者はランクアップしてからもおざなりになっていたが、【節制】同盟戦を終えた今、本格的に着手すべきだろう。


 まずやらなければならないのは界魔導シューディ(★A)の召喚及び眷属化だ。

 スキル無効・魔法無効の魔法を扱う特殊な亜人。限定スキルの予防も兼ねてこれを優先する必要がある。

 皆に譲ってもらった形だし、あのシンフォニア伯が重用していたことを考えれば、私も早く召喚しなければと思う。


 召喚には25,000TP。眷属化で計50,000TPか。報酬は200,000TPだからまだ余裕がある。

 となれば喪ったマンティコアフレイム(★A)とマンティコア(A)部隊の代わりを考えるべきだろう。


 そうなると……やはり【空城】の報酬である震牙虎ドゥーナァ(★S)とファングキング(A)の虎部隊だろうか。

 自塔の魔物である霜巨人ヨートゥン(★A)や報酬である青竜リヴァルナーガ(★S)、鎧巨人デュラント(★S)も捨てがたいのだがどれも巨体だろうからな……。

 マンティコアフレイム(★A)のように攻撃陣でも使える魔物となればドゥーナァ(★S)になってしまう。



 色々と悩み、相談した結果、私はドゥーナァ(★S)と虎部隊を召喚することに決めた。

 それと【戦車】の報酬であるシャドウイーター(★A)もだ。斥候部隊は【六花の塔】に必要だからな。


 つまり、まずシューディ(★A)の眷属化を行い、ドゥーナァ(★S)とシャドウイーター(★A)を召喚し、ドゥーナァ(★S)の配下を召喚すると。

 一気に固有魔物を三体か……未だかつてない散財だな。

 虎部隊はファングキング(A)十体はいける。シルバーファング(B)は全部で五十体いるが……これは後回しだな。TPはすでに空だ。


 これで眷属枠が五体埋まったことになる。Bランクになって早々手一杯だな。

 シューディ(★A)の名前もそのままシューディ(★A)でいいだろう。私にネーミングセンスなどない。



 あとは塔構成についてだな。これはすでに構想がある。

 まず五階層『氷河の分帰路』を連結階層にする。屋外で鳥も飛ばせるし、室内には巨体の魔物もおけるということだ。

 その分、六階層『氷の神殿』を一つ上げて七階層に。


 そして八・九階層に広々とした階層が欲しい。

 本当はそこを『寒冷』ではなくしてマンティコアフレイム(★A)を置けるようにしたかったのだが……改める必要があるな。

 ドゥーナァ(★S)は土属性なのだが虎部隊は寒冷地形でもいけると思っている。シルバーファング(B)が氷のブレスを吐くからな。ファングキング(A)はどうだか分からないが……。

 いざとなればマンティコアフレイム(★A)とマンティコア(A)の部屋だった最上階の一室に置いてもいいと思っている。

 であれば、八・九階層を『寒冷』でなくす必要もないだろう。

 将来的には『寒冷』でない階層も必要になるのだがな。今はまだ考えまい。


 八・九階層はおそらく氷獣ファーブニル(ペロ)(★S)による最終防衛線と見たほうがいいだろう。

 フェンリル(シルバ)(A)のフェンリル部隊も常駐させることになるかもしれない。

 出来ればそれに加えて青竜リヴァルナーガ(★S)も置きたいところだ。水・氷属性のSランク固有魔物二体を並べる鉄壁の布陣となる。もちろんまだまだ先の話だがな。


 ただ、何の変哲もない『大広間』というのは避けたい。

 寒冷地形にはするのだが、単純な雪原などにはしたくないのだ。

 塔主戦争(バトル)をした相手の多くは最上層が大広間となっていたが、私にはそれの良さがいまいち分からなかった。

 魔物をぶつけるだけで自塔の有利を捨てている、とな。最終防衛線ならばもっとちゃんと考えるべきだろうに。



『それだけ大ボスの魔物やその陣容に自信を持っているということでしょう。バベルの塔主らしいとは思いますわ』


「それは分かるのですが……」


『わたくしとしてはシルビアさんが異端の(・・・)考えを持って下さっていることがありがたいですけれどね。わたくしも同盟の皆さんも等しく異端者(・・・)ですから』



 確かに同盟の皆は最上層を単純な大広間とはしていない。

 【女帝】は分岐路のある『ダンスホール』だし、【赤】は足元の悪い『赤岩の丘陵』だ。

 身近にあるのはそういった塔ばかりで、私もそれを意識しているからこそというのもある。



『ペロや青竜を活かすとなれば寒冷地形でしょうが、四階層のように雪や坂を使ってもいいですし、天候を吹雪にしてもいいでしょう。広ささえ確保出来ればいかようにもなると思いますがね』


「私もそう考えたのですが、四階層と同じ仕掛けを用いてもなぁと考えているのです。最終防衛線だからこそ突飛な何かが欲しいと」


『贅沢ですわねぇ。まぁいいことだと思いますけれど。でしたら敵部隊とどうやって戦うかを考えたほうがよろしいですわよ』


「戦い方……戦術ということですか」


『ええ。ペロや青竜をどう当てるのか、固有スキルをどう使うのか、最上層ともなれば限定スキルも併用したいでしょう。それらが全て活きるような塔構成にすべきでしょうね。

 そうですわね……【魔術師の塔】の最上層を参考になさっては? あれは分かりやすく戦術を意識した階層になっておりましたし』



 魔物を置くだけというのは論外。

 その魔物をどうやって戦わせるか。地形・天候・限定スキル、それらを加味して戦術を練らなければならないと……。


 アデル様の『赤岩の丘陵』は<赤き雨の地>を使うことも考えているが、大ボスとなるフェニックス(クルックー)(★S)や将来的に召喚するであろう赤竜メテオノーラ(★S)といった飛行系魔物が活きるように設計されているはずだ。

 暑く足元の悪い地形で地上の敵は苦労をする。そこを空から攻撃すると、そういう意図があるのだろう。


 【魔術師の塔】の最終階層は奥に行くに従って緩やかに階段を上るような宮殿調の階層になっていた。

 階段には夥しい数のアンデッドがひしめき合い、敵陣からはこちらを見下ろせるような地形。

 それは魔法の射線を確保することにもなっていたのだが、今にして思えば最後尾にいるダウンノーク伯が限定スキルを使いやすいように見下ろせる造りになっていたのではないだろうか。

 高低差がある分、攻めは不利で守りは有利となる。敵攻撃陣も進軍自体しにくいと……。


 アデル様が参考にしろと仰っているのは、そういった魔物の戦わせ方と限定スキルを併用するような戦術。それに見合った階層を創れということだ。


 今一度、自分のスキルリストを見てみるが……



=====

□氷霜の庭/200,000TP:自軍指定エリアを凍らせる

□六花乱舞/310,000TP:自塔屋外エリアの降雪で継続ダメージを与える

□堅氷の装具/470,000TP:氷を纏う

=====



 これらを取得した時にそれを活かせる戦術と塔構成、それを今から考えておかなければならない。

 <氷霜の庭>は″自軍″だから同盟戦(ストルグ)でも使えるものだ。となると【六花の塔】の防衛で考えるべきではない。元々どこも凍っているしな。

 ならば<六花乱舞>か。これを八・九階層で使うと想定しておこう。


 降雪による継続ダメージは一見すると内政型限定スキルに思えるが、実際は吹雪による視界阻害と行軍しにくくさせる効果がメインだと思われる。

 ただそうなると天候設定による吹雪と大差ないのでは……とも思うわけだ。

 取得した時にスキルの内容を確認してみないと何とも言えない。期待だけはしておこう。


 吹雪の中で敵軍を迎え撃つというのは確定した。

 そこに魔物をどう絡ませるか……まぁ氷獣ファーブニル(ペロ)(★S)の咆哮でひるませつつ、フェンリル(シルバ)(A)の狼部隊が吹雪の中から強襲、というのが一番しっくりくる。単純かもしれないが。

 青竜(★S)の固有スキルでも分かればいいのだがな……水・神聖魔法を使うということと、水のブレスを吐くことくらいしか分からない。

 【青の塔】で実際に戦ったドロシー殿たちにお聞きしてもやはり分からなかった。


 Sランク固有魔物だからといって特殊な固有スキルを必ず持っているというわけではない。

 しかし青竜(★S)がもし持っていたら、それは有効に使うべきだろう。

 今はただ想像することしか出来ないので、仮の階層を創っておいて後から修正するのもいいだろうな。


 となると、やはり敵にはより行軍しにくくなって欲しいし、奇襲のしやすい状況を作れるような地形が望ましい。

 【魔術師】のように徐々に上がるような地形はやはり有効だが四階層の『氷雪の丘』とまるで同じになってしまう。

 周囲に木々を生やして狼部隊を活かすようにするか?

 かと言って森にすれば氷獣ファーブニル(ペロ)(★S)のスペースがなくなるし……



「……で、出来上がったのがこれか?」


「はい……」


「わしの『森奥の広場』の寒冷版ではないか」



 いえ、違うのです。パクったわけではありません。参考にしただけです。先達の塔構成をリスペクトしてですね――




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓こんな小説も書いてます。
カスタム侍女無双~人間最弱の世界に転生した喪服男は能力をいじって最強の侍女ハーレムをつくりたい~
エメリーさんも出てますよ!
ハーレム・チート・奴隷物が大丈夫な方はぜひ!
ぽぽぽぽいぞなぁ!~物騒すぎるジョブになっちゃったので、私、スローライフは諦めます~
村娘に転生してスローライフを夢見ていたのに就いた職は【毒殺屋】!?
暗殺者とか嫌なんで、こうなりゃもう冒険者になります!
シリアスなしのギャグ作品です
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ