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慟哭の時  作者: レクフル
第2章

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銀髪の魔法使い


気を取り直して街に出る。


ここに来るまでに倒した魔物の魔石や素材を買取って貰うべく、ギルドにやって来た。


ギルドの買取りカウンターへ行き、ギルドカードを渡し、素材を出していく。


今回もGランクと言うのに、素材の魔物ランクが高いと言うことで、ランクアップを勧められるが、それを断り査定してもらう。


ひとつ違ったのは、魔法の事を聞かれた事だ。



「この魔物は火魔法が効果的らしいんですが、そうなんですか?」


「この魔物はどうやって倒したんですか?!傷が見当たりません!どの魔法ですか?!」


「魔法を使うときのコツを教えて下さい!」



最後は買取りに全く関係ない事まで聞かれたが、担当してくれた若い男は興味津々で素材を確認しながら、私に色々質問を投げ掛けてきた。


彼もきっと、魔法の勉強をしているんだろう。


私の魔法は、他の人とは違う発動の仕方なので、私が教えたとしても何の役にも立たないだろう。


なので、魔法ではなく剣で倒した、等と適当に誤魔化したのだが、そう言ったら少し残念そうに、しかし尊敬の眼差しで見られることになった。


今回も大量だったので査定に時間がかかるようなので、番号札を貰い、彼から素早く離れ、ギルドの一角にある酒場で待つことにする。


大体のギルドの中には、酒場や食堂といったものがある。


そこで、遅めの昼食をとることにした。


今は制御して瞳に魅了の付与がかからない様にしているが、周りにいる人達はチラチラ私の様子を伺っている。


この街は魔法の修行をする為に来る者や、ここでしか買えない魔法グッズや魔道具を購入しに来る者がいるので、常に色んな人が集ってくる街だ。


なのに、またチラチラと私を見て顔を赤くする者があちこちにいる。


まだ制御が足りないのか。


もうこれ以上どうやって制御したら良いか分からない……


仮面を着けたとしても、瞳は見えるのだから、それはあまり意味がないだろう。


仮面を着けている者は殆どいないので、着けると目立ってしまうので、なるべくならこのままがいいのだが、本当に悩ましいところだ……


魅了なんて効果があったから、レクスは私になついたんだろう。


本当に厄介な体だな……


食事が終わり、制御の仕方を自分の体の中で色々試していると、



「アシュレイさーん!」



と、大声で呼ばれた。


番号札を渡したのなら、番号で呼ぶだろう。

普通!


少し恥ずかしい気持ちで、買取りカウンターまで足早に向かう。



「お待たせしました!素材の処理も完璧でしたし、希少な魔物もいたので、今回の買取り額はスゴいですよ!」


なぜか嬉しそうに男はトレーを差し出した。


金貨5枚、大銀貨1枚、銀貨2枚、大銅貨1枚がそこにはあった。


かなり稼げたようだ。

これで当面、問題なく生活できる。


「ありがとう。」


そう言ってから


「聞きたい事がある。銀髪が腰位ある、30代後半の女を見かけたことは無かったか?」


と確認してみた。


「銀髪で30代の方は知りませんねぇー。この地域では銀髪は珍しいので……銀髪で思い出すのは、魔法学園の校長位ですねー。」


「魔法学園の校長は銀髪なのか?」


「そうです。銀髪の女性です。でも、年齢はかなり上ですよ?多分90歳はいってるんじゃないかなぁー?」


「それは高齢だな。珍しい。」


「そうなんですよ!スッゴい大魔法使いだったそうなんです!その方が魔法学園を創立されたんですよ!」


急にテンションが上がる男。


「良かったら一度会われたらどうです?校長は色んな方と会われるのが好きらしいんです。こんな僕でも面会できた位ですから!貴重な話が聞けますよ!」


「そうなのか?では一度会ってみるか……」


まぁ、貴重な話を聞けるだけでも良いし、学園の場所も分かっているし、これから行ってみるか。


そう決めて、再び魔法学園まで行くことにした。







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