大仕事中編
リアルが忙しい上に全然アイデアが思いつかなかったという言い訳をさせてほしく...
◆◆
扉は閉まっていた。
が
男は開ける術を持っている。
開けた先には何もなく、空き部屋のなかに入ってしまったのかと勘違いしてしまうほど静かで綺麗な家だった。
男はゆっくりと家に上がり、家の中を歩き回る。
そこには1人の高校生が眠っていた。
その高校生はこの後起きることを知らずに幸せそうな顔で眠っている。
男はその顔を眺め満足そうに大仕事の準備へ取り掛かった。
◇
「死を超越せし、栄光の炎!!サモン!!フェニックス!!」
「混濁の世に生まれ、その体は世界の理へと変化する、サモン!!盤古!!」
「隼人やるね〜俺も負けてられないな〜......虚飾で飾り、全てを平らげ、全てを憎み、全てを活かさず、全てより上に立ち、全てを欲し、全てを快楽へと置き換え、周りを憂鬱へと引きずりこむ、電脳召喚!!エグリティス・シン!!」
「独りを怯えて別の未来を望んだ愚かな少女はとある禁断書に魅入られ、その体を失くし、童話の中で燃え尽きる、電脳召喚!!アリア・ジュリエット!!」
「隼人〜これ魔法陣守ってくれる人いた方が良かったのではー?」
「あーえっとこんなに早く敵が来るとは思ってなかったと言うか〜」
「隼人〜魔法陣作るのにどれだけの時間あると思ってるのー?」
「いや〜まあ残り2個あるし!それで共鳴召喚すれば良いじゃん?」
「まあ良いけどさー」
「空に無数の星があるように、人々の願いは無限大」
「空に無数の塵があるように、人々の苦しみは無限大」
「誰かがヒーローを待つように」
「誰かが犯罪者に怯えるように」
「誰かの涙は空に彗星のように光り輝く」
「誰かが消えそうな時は流星のように一瞬で」
「どちらも一瞬で光っては消えゆく定め」
「しかしラリルらはその想いを逃さない」
「「無数の星々よ!!それが天体でも塵でも構わない!!彼らに無数の力を!!彼らに何万光年の輝きを!!」
「「共鳴召喚!!!!!」」
「光り輝く天の体!!コメーティア!!」
「願いを叶え燃え上がれ!!ペフタリティス!!」
◇◇
「そんなにこの結界は有能じゃないんですけどね、ラリルがこれだけ信用してくれてますし、できるだけのことをしましょう」
そうつぶやき結界を張り終えた海斗はある程度の疲れを感じつつ辺りを見渡した。
「もう感染者も上陸してるらしいですし速く動かないといけませんね」
そう思いふと隼人たちが居る方を見た。
そこには紅くそして暖かい色の炎が鳥のような形をして浮かんでいた。
驚く暇もなく大きな咆哮が聞こえたと思ったら一瞬地面が揺れた。
「多分フェニックスに、創世神盤古でしょうね...はぁ、島が壊れないか心配です」
興が乗るとやり過ぎてしまう隼人を心配しつつ次の仕事へ向かった。
◇◇◇
「Oh...あれがNo.4の黒い鳥の祝福...実際に見るとすごい迫力だワ」
彼女は見たことがある怪物を見ていた。
一つは彼らが配信で行っていたフロムゲームと呼ばれるゲーム内のキャラで、原初の大罪人であり、枢要罪の生みの親でもある、そんなゲームのラスボスを呼び出していた。
もう一つは彼が配信で行っていた童話を題材としたホラーゲームのキャラ、それはゲーム内のヒロインであり、しかしラスボス的存在でもある1人の少女を呼び出していた。
◇◇◇◇◇
侵入者たちは二つの星を見た。
その星は同じようで違う、一つは美しく蒼く輝く星で、もう一つはよく見るとただの塵が綺麗に燃えているだけで。
そうそれはまるで流星と彗星
何かが違うとしたらそれらは空に留まることを知らなかった。
二つは一つの場所に落ち、一つの場所には2人のヒーローが何かを掲げて何かを待っていた。
「ラリル達大丈夫かな」
「だ...だいじょうぶだと思う...よ」
1人の侵入者は光と闇を両立し、常に周りを破壊し続けていた。
もう1人の侵入者は破壊から逃れるように全身に防具を纏い、もはや誰なのかすら認識ができなかった。
◇
完全に緊張感は抜けきった、そう言い切れるほどに今楽しいという感情が体を駆け巡っている。
ヒュー......パンッ!!
周りが聞き逃したであろうそれを聞き逃さなかった。
「...やっと合図が来た」
「...?.....!!隼人!!あれ本気でするつもり!?か
「やるよ、気分が乗ってる今じゃないとできない」
「はぁーどうなっても知らないよ〜」
「どうなっても自分が責任を取るから大丈夫!」
「りょーかい、とりあえず召喚獣に指示出しだけするから待ってて〜」
その言葉に静かに頷き、魔力を高める。
範囲を島全土までに広げ、詠唱を別の魔法で九割ほど破棄する。
「廻!!」
最後の言葉を言おうとした瞬間島が揺れる。
この揺れに対して隼人と総一郎だけが異変に気づけた。
『こちら隼人!!』
『こちら総一郎!!』
『下に異変!!』
『上に異変!!』
「「え?」」
2人が別の報告をしたその時、島全土にさっきまでとは桁違いな大きさのノイズが響き渡る。
『ビイアクキーというのはね、とある神の眷属の名を文字っているのですよ、眷属というのは神を手助けするもので、この世界艇にも手助けする存在がいるのですよ』
『えぇ、えぇみなさん見てください、空でも地面でも構いません、この宇宙艇キドゥアトを!!』
Dr.サクルスがそう言い切った瞬間、海から空へと六つの柱が伸び始め、空へ浮かぶ世界艇ビイアクキーと合体した。
『さぁここからが本気ですよ、ヒーロー諸君、この島...いや私の研究所を壊してみてください』




