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ローナ王国物語  作者: 青酸基
第5覧
95/105

05-02 冬至祭再び

ソフィア姫様の侍女組リーダー、シャーリーです。

姫様とアネットは仲良しです。でも、結局は主君と侍女の関係なのです。

どちらかが一歩を踏み出せばきっと再び恋愛に発展すると思うのですが、どちらも踏みとどまってしまうのがもどかしくてなりません。


アネットには、今は消えてしまった姫様に遠慮があるのかもしれません。

姫様も、アネットに女の子同士の恋愛を告白するのに躊躇いがあるのかもれません。


そして、今年も冬至祭がやってきました。

当番の私が到着して、前日当番のアネットは帰り支度を始めました。

去年のことを思い出してか、アネットはどこか悲しそうに見えます。

姫様の前での作り笑顔が痛々しくさえ見えます。


姫様がアネットを呼び止めます。

「アネット、前髪に埃が着いています。取ってあげますが眼に入るといけないので眼を閉じていなさい」


そして、姫様はアネットの手を取ると唇を寄せて……

顔にかかる息に眼を開いたアネットが驚く間もなく二人の唇が重なりました。


姫様が唇を離すと、アネットの眼から涙がこぼれました。

姫様は慌てて謝罪の言葉を仰いました。

「ごめんね、女の子同士なんて嫌だったんだよね。

 でも私、アネットを見ているとドキドキして、どうしても我慢できなくて……

 本当にごめんなさい、もう絶対にしないから……」

「ちが……うん……です、わた……し……嬉しく……て……」

ぽろぽろと涙を落としながらアネットが答えました。


「いい……の?私、アネットが好き……」

「私もです、ソフィア様、大好きです……私をずっとお側に置いて下さい。」

もう一度二人の唇が重なりました。


今宵は冬至祭。恋する二人のための夜です。邪魔者は退散しましょう。

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