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02-07 逃亡

大男は私を抱えて走ります。

侍女達はみんな攻撃を受けて怪我をして動けません。自分でなんとかしないと!

ようやく私は少しだけ落ち着きを取り戻しました。

「放して!」

声が出ました。大男の腕の力がゆるんだような?今度は叫びます!

「放せ!」

走っている大男が私を放しました。転がりながらも体勢を立て直します。

横道に逃げ込みます。大男もすごい速度で追いかけてきます。私はまた叫びます。

「来るな!」

大男が立ち止まりました。理由は分からないけど逃げるチャンスです。

角を曲がった先で家の扉が開きました。男の子が「こっちだ!」と叫びます。

私は迷わず扉に飛び込みました。

男の子は扉を閉め、そのまま地下室から地下下水道へ私を案内しました。


ほっとした私はしゃがみこんで泣いてしまいました 頭の傷も痛みます。

「どうして……どうしてこんなこと……」

男の子は冷たく答えます。

「人喰いの魔族だからだろうね」

私は驚きます。

「私達、街の人は食べてないのに……」

「人間は自分たちが特別だと思ってるから、同じ人間が食べられてることに我慢ができないのさ。特に新たに征服された地域ではね。」

「でも、人の魂を食べないと私達は生きていけないもの」

「そうだね。魔族の方に他に方法が無いなら、人間は何とかして魔族を滅ぼそうとするだろうね。さっきの襲撃で、勇者クラスの人間をあれだけ揃えたようにね。」

「あなたは人間なんでしょ?なぜ魔族の私を助けてくれたの?」

「ひとつは魔族とはいえ子供にひどいことをするのが嫌だった、もうひとつは君の友達の髪の長い子に頼まれた、が理由だね。」

「髪の長い私の友達ってエストちゃん?」

私は驚いて聞きました

「あの子はエストっていうのか、君はさっきお尻を叩かれたでしょ?エストは今命令されてあれとは比べ物にならないひどいことをされている。

 前の時に僕はあの子に聞いた、君は助けてほしいかい?って。

 あの子は言ったんだ 私はもう汚れているからいいの、私の友達のお姫様が捕まりそうになったら助けてあげて。

 あの子は私のように汚れてはいけない」ってね。だから僕は君を助けた。

私は涙が込み上げてきました。

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