第十三話 永正二年、直道の選択
この作品は、歴史的な史実とは別次元の物語です。
妄想的で非常識、そして変態的な展開ではありますが、
今後ともよろしくお願いいたします。
通常の商品を手代の八十八に渡して帰ろうとした時、目の前に置かれたコンパウンドボウが気になったのか、伊左衛門と直道は話し込んでいた。「これはやらないよ。肉捕獲用だから」と直道が沈黙していると、伊左衛門が口を開いた。
「これは変わった弓ですな~」
「獣、駆除用の素人でも使える弓です!売り物では無く、個人の狩猟用に作った物です。」
「ほー、素人ですか!それ、興味深い!」
直道は、「まぁ~こんな感じに・・・ヒュ・・・ヒュ」と弓を引いてみせる。「源三!」
「直道殿、源三に射させてもらう事は出来ますか!」
「いいですよ。」
サイトの合わせ方とリリーサーの使い方を簡単に教えて、いざ実践。
「こ、これは!」
現代兵器なのだから、当然だろう。小型ながらこのパワーと的中率。
「欲しがっちゃダメよ。」
直道は心の中でそう呟く。三人はその場で話し合いを続けている。
「直道殿、この弓を買う事は出来ますか!いや、借りる事は出来ますか。」
直道は、「今は、高級品の仕上げがありますから、貸すのは大丈夫です。」と伝えた。すると、伊左衛門は挨拶もそこそこに即、城の方面に向かっていった。
「直道のところは、面白い物が色々あって飽きないな~」
そう言いながら、ニマニマと悪い顔で笑う氏綱が、その様子を見ていた。
数日後、朝の仕事を終え、昼休憩に家に向かってくる数人の人影があった。早雲御一行だ。相模屋関連の用事だろう。
「直道殿、殿が込み入ったお話がありまして、少し宜しいでしょうか。」
直道は母屋の方へ案内し、昨日煎った麦茶を早雲と自分に、夕が出して奥の方に待機していた。直道以外の者は皆、早雲の手の者だからだ。
「冷たい麦茶です。いけますよ。」
「ほ~、この様な飲み方もあるのか。」
早雲はもう一口お茶を飲んでから、直道に問いかけた。
「直道殿、貴方は何者なのだ。この世の者か?悪鬼ではないようだし・・・」
早雲が自分に対して協力的なのは理解できる。下手な嘘で警戒されるより、懐に入って保護される方が自分にはプラスだ。直道は正直に話そうと決めていた。
「実は今まで見せた知識は、全て神様から授かった物作りの知識です。但し、万能では無く、今、日の本にある物限定で、自分で作れる小さな範囲だけです。それと、近隣の脅威から鹿島で知恵を使うと危険な未来を想像し、自重していました。ここで知恵を使ったのは、積極的に自分を売り込んだのは、自分を保護してもらう為です!」
直道は言い切った。
「なるほど、この様な見たことの無い物を目の前に出されると納得する。伊勢家の未来に関する事だし、他には出せないな!」
「適度な自由が担保されれば、伊勢家に貢献します。」
「それは約束しよう!それと、神は、伊勢家を選んだのか?」
「それは、指示されていません。不確定ですが、恐らく伊勢家を…」
早雲と今後の話をして、仕上がっていた高級品を献上した。
「これより上も有るのか?」
直道は軽く頷き、「…剣豪で敵所有になると危険ですから作りません。高級品くらいなら同じ危険でもまだ止められます。」
「それ程か!」
「神様の刀ですから。」
そう言って刀の会話を終えた。
「褒美は牝牛か牡牛か。」
早雲はニヤリと笑ってからかってきたので、直道は笑って答えた。
「今回は、人間の嫁が欲しいです。」
「候補がいるから数日待て!」
え!もう決めてたのね~
まあ、永住するつもりだからいいけど!今日のイベントは終了した。
幼稚で語彙力が乏しいことは自覚しておりますので、
誤字のご指摘は大歓迎です!
最後までお読みいただき、ありがとうございます




