第十二話 永正二年、相模屋
この作品は、歴史的な史実とは別次元の物語です。
妄想的で非常識、そして変態的な展開ではありますが、
今後ともよろしくお願いいたします。
昼前の休憩前、相模屋の主、伊左衛門と手代の八十八、又平がお揃いでやってきた。……何か重要案件だろうか。
「直道殿、いつもお世話になっております。今日は、お酒の件で伺いました」
え! 刀の催促ではないのか。酒ね! 早雲さんの「合わせたい者」のことかな?
「別に酒で儲ける気はないので!」そう言って、レシピと器具を売ることにした。作製した器具に炭その他を補充するだけで、簡易清酒が完成する。
「代金はお金ではなく若い雌牛にできないか? 足りなければお支払いしますから」
と聞いてみると、伊左衛門は目を丸くした。
「初めてですよ……こんな取引。牛ですか? 分かりました。なんとかします」
又平に指示を出し、早速手配してくれるようだ。ついでに、牛小屋を建てるために材木の手配もお願いする。
「これから石窯パンの試食会があるので一緒にどうですか?」と誘うと、三人は首を傾げた。
「石窯パンとは?」
その問いに、「(南蛮の飯)まずは見てください」と言って、膨らんだ生地を見せ、これから焼くと説明した。二種類の生地を適度な大きさに切り分け、余熱で準備万端のトレイに生地をのせる。匂いで焼き上がりを確認し、出来上がり後クーリングして完成だ。焼き上がりは食欲をそそる強烈な香りで、三人の子供たちは、体をくねらせて落ち着かない様子である。出来立てのパンがテーブルの上に置かれたタイミングで、氏綱も到着した。
適当に薄切りした酒粕パン。山葡萄を種にした葡萄パン。まずは皆の前で毒見をして、二種類のパンの感想を聞こう。「これが南蛮の飯!」様々な感想があったが、葡萄パンの甘味や香りで好評だった。ただ、天然酵母なので、酒粕みたいに簡単に入手できない欠点がある。パン屋だと毎日継続して保存は安心だが、米も食べたいしね。などと考えていたら、
「これを商売に出来ないか?」と伊左衛門が切り出してきた。
「朝ご飯炊ける人なら簡単ですよ! ただ、石窯が要ります。あとパンはご飯より水分が少ない分長持ちします」
窯の作成や菌の注意点を含めてレシピを書くことにした。そして、お土産をお願いされ、貴重なパンを差し上げることに。早雲さんに報告だね! 氏綱には今焼いているパンを持たせると話すと、「戦の飯に良いな!」などと呟いていた。
俺は、ソテーした肉をパンでサンドしたものを作っていると、物欲しそうに立っている氏綱と子供たちに切って渡して、俺も食事にありついた。
幼稚で語彙力が乏しいことは自覚しておりますので、
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