起動2
色付きを倒したソレからは大した抵抗は無かった。
ドッグスが2機に少数の兵。
《小さな街だ。こんな物だろう。色付きがいなきゃソリッド3も死ななくて済んだのによ》
仲間を失うのは何度目だ。
100より先は⋯いや、100より前も覚えちゃいない。
《ソリッド1。こっちにやや大型な機兵がある。⋯照合無し。新型だ》
《それで色付きがいたのか。迷惑な奴だ。調べるぞ》
「バシュウ」コックピットから圧された気体が吹きでハッチが開く。
この瞬間には何時も生を感じる。
戦うのは真っ平なのに身体が動いてしまう。
本当は機兵に乗るのは逃げ出したい。
仲間の死を何時も夢に見る。
「コイツのコックピットは起動しているな?」
「みたいですね。ユーレス隊長」
「しかし、新型にしては装甲もガタが来ているしコックピットもアーミュレル式では無い。」
「文字も違いますね。魔法術式も無い。起動していると言うより休止中⋯?再起動には認証ですかね」
異質だな。
だが、操作法はある程度想像出来る。
人が乗る物ではある様だ。
「コイツは持って帰れんな」
「起動すれば良いんですが動きませんね。恐らく現代の物では無い。一般的な起動シークエンスでは駄目です。恐らく認証式」
「代わってくれ、私がやろう」
魔力の通りもないし今ひとつ手応えがない。
機体と同期する感覚が来ない。
「バーチェこれは魔導機兵か?魔力反応も無いしユニバーサルデザインでも無い」
「⋯そうですね。いっそ魔力無しでやって見ては?」
「こうか?」
息を止め魔力を内に鎮めモニターの手型に手を載せる。
「ヒィィィィン」モニターに文字が流れコックピットに光が灯りゲージか振り切れリアクターが始動する。
「やったじゃ無いですか隊長!」
「ぶはぁ!疲れるぜ、これは」
息を吸い込んだ途端にリアクターの出力が急減する。
「なんだ、これは」
「隊長もう1度、魔力を鎮めて」
「おう⋯」
「やっぱり、この機体魔力を嫌うんですよ」
「ぶはぁ!まじかよ。魔力を使わないとか御伽話だぞ」
「これは魔力操作が卓越した隊長くらいしか使えませんね」
いや、流石に魔力を完全に鎮めるのは息を止めないと無理だ。
この機体を扱うのは難儀だハイパワーとローパワーの切り替えの隙間が必ず出る。
「取り敢えず持って帰る事は出来るな。周りにパーツは無いか?」
「無いですね。ドッグスのパーツなら転がってますけど」
「なら、帰投する。俺の機兵は潰してくれ」
武装はどうするか。
ライフルは魔力がいる。
⋯なら、ドッグス用の大型メイスしかないな。
《こちらソリッド4!敵増援を確認。色付きが⋯3です!》
「全機退却だ!ソリッド4。バーチェ逃げるぞ!」
「了解!」
そんなにこの機体が重要なのかよ。
色付きが大挙するなんて聞いた事がないぞ!
さっさと動けこの野郎。
息を止めないとなんてトロいんだ。




