親子の剣術修行
見えない。
「メーーーーン!!」
「参りました。途中の剣筋がまるで見えなかったです」
何度やっても父さんに勝てない。最後の試合ではまるで剣が透明になったような気さえした。
「この剣は相手のこっちから攻撃するといった予測を裏切り、別の方向から斬る技だ。気づいた瞬間にはもう遅い。お前は相手の剣筋をどうやって予測している」
「それは……もちろん、見て、です」
「もちろんそうだな。それに今までの剣筋から予測もしている。しかし、同じ光景を相手に与えてかつ別の剣筋を通すことが出来る。」
「そんな事が」
そんな事ができるんだ、まるで魔法みたいだ。でも、どうやるんだろう。
「これは一応、免許皆伝したものにしか公開しない秘剣だ。覚えるには中々難しいぞ」
「教えてください!」
「実は腰が重要でな。こう、捻るんだ。しかも見えないように捻るんだ」
父さんが実践してくれるが、どう違うのか分からないな。
「見えないように捻る?」
「そう、こうな。意外だろ。実はこれはひねっているんだ。結構服って筋肉の動きを隠してくれるんだよ」
本当だ。服をめくれば分かる。たしかに別の動きをしている。
「なるほど、こうですか」
「ああ、なかなかいいぞ」
「では、実戦でできるように練習しようか。その後にその破り方そういったものをな」
「破り方! あるんですか」
最強無敵の技だと思っていたから少し残念。
「もちろんあるぞ、似たような技を仕掛けられたとき破れないとまずいだろう。だから最終的には技よりも、基礎能力の競い合いになるのが落ちだが……逆に破れなかったときは負けるからちゃんと覚えておかないとな」
「はい、父さん」
「いい返事だ、行くぞ!」




