プロローグ1
新連載始まります。
文字の間違いがあるかもしれないのでご容赦ください。
では、どうぞ('ω')ノ
ここは城の中、しかもただの城ではない。魔王が住む城である。
その中で、二人の男の剣がぶつかり合っていた。
片方は魔王、もう片方は勇者である。
そこには一切の魔法も、非行もない、ただ純粋な己の剣の腕のみで戦っているのだ。
「ちぃっ」
「はああああああああっ」
実力はほぼ互角。この二人を超える剣士は世界中を探してもいないだろう。
つまり、この戦いで勝ったほうが世界最強となるのである。
「ここまでの奴とはな。さすが勇者といったところか」
すでにボロボロなのに魔王は楽しそうに笑う
「楽しいのか?」
「ああ、やっと、やっと出会えた。最大の好敵手に、これが楽し以外のなににな
る」
「それは嬉しいな、だが・・・」
勇者は剣を構えなおす。
「そうだな、お互いの体力も残りわずか、ならば・・・」
魔王も構える。そして、
「「全力の一撃を持って貴様をここで倒す!!」」
ほぼ同じタイミングで駆け出す。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「りゃあああああああああああああああああああああああああああああああ」
すれ違い、互いの立ち位置が変わる。周りからすれば一瞬の出来事だった。
「実に良い」
ぽつりと魔王が言う。
「実に良い。戦い、だっ、た」
そして地面に崩れ落ちた。
「がはっごほっ」
血を吐きながら剣を杖にして何とか立った。
「勇者よ」
背後から魔王の声がした。
「最期に良き戦いだった。礼をいうぞ」
「こっちもな」
ふっと笑いかける。
「お主にこれを渡したい」
突然三つの剣が虚空から出てきた
「余にはもう不要だがこれからの貴様には必要だろう。受け取れ」
「なんでここまでするんだ」
勇者は疑問を口にする。
「感謝しとるのだよ。お主の剣ならとっくに我らは吹き飛んでいた
のにお主はそれをしなかった」
「『門』なんて開かないさ、お前が正々堂々戦う武人だと知ってい
るからな」
「そうか」と魔王は言う、勇者は受け取った剣を『門』の中にしま
った。
「最後に貴様の名前を教えてはくれないか」
勇者は微笑むと頷いた。
「アルデバラン、アルデバラン・クロスフォード、それが俺の名
前だ」
「良き名だ。さらばだ。アルデバラン・クロスフォード。我が最
大のライバルよ」
「ああ、魔王ゼルディア。あなたは誇り高い武人だ」
この会話を最後に彼は息を引き取った。
それを見届けると、勇者——アルデバラン・クロスフォードは体を
引きずりながら、魔王城を出た。
異世界ものは難しいですね。
これからも頑張ります。