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アストラル☆トラベラー 〜サモエドサモナーライバー、VR世界を駆け回るってよ〜  作者: 名無しの旅人さん


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4/4

名付けとトースファ平原

「うーん…。まさかまさかの結果だねぇ」

「あぁ、初の☆5召喚獣…だっけ?がこんな、ねぇ?」

「ブッ?」


僕らの目の前で、鼻をヒクヒク動かしながら見つめてくる一頭身の真っ黒兎。これが僕の相棒という事になるんだけど……。


能力値が終わり散らかしてる。なんで☆が5個あってこんな、こんなにも雑魚と言わざるを得ないスキルを……!!


『wwwwwwwww』

『まぁその、ドンマイ?w』

『とても美味しい感じではあるぞ?wネタとしては最強だな!!www』

『運営もとんだ美味しいものを提供してくれたものだwww』


あぁ、リスナーたちの反応が嘲笑ってる感じなのが多い!当然といえば当然なのかもしれないけども!!

でももうちょっとさぁ!高ランクの子が出てきてくれたことに対する反応があってもよろしいのではないでしょうか!?


「それで?どうすんの?」

「くぅ…!!ん?どうすんのって?」

「名前よ、名前。召喚獣には名付けが必要なんだろ?」

「……おぉ、確かに。衝撃が強すぎて忘れるところだった。よし、切り替えよう」


そうと決まれば、嘆くのは後回しにしよう。気持ちの切り替えは大事だ!

昔っから切り替えの早さには定評がある僕なのだよ!


『うわぁ、急に落ち着くな!?』

『この切り替えの早さ、俺でなきゃ見逃しちゃうね』

『名付けかぁ、ちゃんとしたのつけたい気持ちとネタに走りたい気持ちが同時に出てくるよね』

『心が二つある~。どんな名前にするか決めてるの?』


どんな名前に……か。そうだなぁ~……!!


「ん~……今まで遊んだ育成ゲームの子とかには、基本的にその子に見合ったというか、特徴的な部位とかを見つけて名付けてるんだよね。角が三本ある子だったら『トラホン』、翼が綺麗だったら『シルウィング』とか」

「じゃあ、今回もそんな感じに?」

「そうなるねぇ……改めて」

「ブッ?」


目の前で大人しくしてる真っ黒兎を優しく掬い、ジロジロと観察する事に。


「大人しいねぇ君。えーっと……ん~、小さいのと、黒いのと、まんまるお目目なのと……まんまるお目目が僕と一緒で可愛いねぇ~」

「お前のはどっちかっつーと垂れ目だから、まんまるとは言いにくいのでは?」

「正論パンチ辞めてね?」


正論は時に人を傷つけるんだからなぁ!!

と、真弐に向けた顔を戻そうと動かした時、チャット欄のコメントに気になるのが。


『よく見たらその子、背中側…背中側でいいのか?に、模様っぽいのないか?』


背中側?

そう思って、慎重に兎を動かして背中側を見てみると……。ふむ、確かに。


「模様があるね。形からして三日月かな?」

「だな。割かしデカめの三日月模様だ」


真っ黒兎の背中側には、確かに金色の毛並みで出来た三日月模様があった。言い方が失礼になるけど、顔だけだから背中側まで見てなかったよ。


でもそうか……兎に三日月、となれば……うん、よし!


「決めた!今日から君の名前は『かぐや』だ!」

「かぐや?……あぁ、確かに。月と言えば餅つき兎だもんな」

「そういう事!三日月模様がなかったら、『まっくろちゃん』か『おはぎ』とか『くろごまだんごちゃん』にするつもりだったよ!」


そうと決まれば、早速名付けターイム!

真っ黒兎ちゃんの詳細画面を開いて……いつ見ても酷いスキルだ。目を逸らす事で解決にしよう、ヨシ!


兎ちゃんの名前欄をタップして、出てきたキーボードにポチポチとかぐやの名前を入力して……これで、名付けは完了!

今日から君は、かぐやちゃんだ!正直、男の子か女の子か分からないけど、まぁ細かい事はぜーんぶ未来の自分に丸投げする事で解決です!


「今日からよろしくね、かぐやちゃん!」

「ブッ」


『ド直球すぎるネーミングだなぁおい』

『おはぎちゃんなんか好きだなぁ俺。でもかぐやって名前も好きだなぁ』

『兎と言えば月。月と言えばかぐや姫。ピッタリといえばピッタリかもしれんね』

『将来が楽しみだわぁw』


お、コメントの皆も軒並み大好評!嬉しいねぇ嬉しいねぇ。


「よし!無事に名付けも終わった事ですし…行きますか、戦闘!」


召喚が終わったあとは、皆が待ち望んでいたであろう戦闘のお時間でしてよ!正直、スキルの使い方とか魔法の練習してから行けばいいのでは?と思うかもしれない。僕も思った。


でも、こういうのはぶっつけ本番でやってみるのもアリなのです!時にはそういうの、大事!多分!


「お、やる感じか?じゃ、遠距離からチクチクやってきますかー」

「ブッ」


真弐もかぐやちゃんもやる気満々だ!


『練習していかなくていいの?』

『折角練習場の個室を借りてるっぽいのに、練習何一つしてなくて草』

『分かるよ?折角手に入れた召喚獣の実力を試したいからさっさと戦闘に出る。気持ちはすごい分かる。でもぶっつけ本番は流石にどうかと思うの』

『新米ライバーは怖い物知らずだなぁ…(遠い目)』


「えぇい!こういうのは思い立ったが吉!かぐやちゃんがどれだけ動けるのか知りたいのも事実だから、どう動かしていこうかを決めるのも必要!という訳で、行くよネクスツー!」

「おー」

「ブッ」


個室から出た僕達は、受付の人にさっきまで僕らが使ってた個室の鍵を返却したあと、そのままフィールドへと向かう事に。

武器は初期装備の剣と弓があるので、そのまま使っても問題ないだろうし、序盤のフィールドな訳だから、とても手ごわいモンスターがいきなり出てくる事も無いだろうという事で、あまり準備はしていない。


下準備もろくにしないまま、僕らはトースファの外へと足を踏み出した。


「と!いう訳で!到着しました最初のフィールド!その名も【トースファ平原】!」

「賑わってるねぇ~」

「ブッ」


トースファ平原。

トースファの外にある、だだっ広いことしか特にこれと言った特徴も無い、そんな平原。


そんな平凡とも言える平原には、今……。


「おい、そいつは俺の獲物だぞ!」

「俺がキルしたので俺のでーす!」

「ちょっと、アンタら邪魔よ!魔法で攻撃できないじゃない!」

「えぇーい、皆死ねぇー!!!」


…………阿鼻叫喚の地獄絵図とも言える光景が広がっていた。


平原のへの字も無いような、多くのプレイヤーによって埋め尽くされている。

今日がアストラル☆トラベラーの配信始まって初日だから、当然なのかもしれないなぁこれ……。


「ん〜……どっか別のとこに移動しようぜ」

「だな」


という訳で、別の場所へ。次回はとても楽しいバトルの時間でしてよ!お楽しみに!

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