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自分だけの楽園スキルの運命  作者: 安藤昌益


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悪徳領主を倒せ!

 岩山、というより岩でできた丘というところだったが、領民達が武器を持って取り囲んでいた。

「俺達が食うや食わずで働いて、雨風に耐えて、粗末な食事とポロ小屋で貧しい生活をしているのに、あいつは自分だけ楽園でのうのうと生活しているんだ。奴をそこから引きずり出して、裸にして鎖を首につけて俺達の村全部を楽園に変えさせるんだ。」

「奴は、楽園を作る聖具を自分の家だけに使って、独占しているんだ。あれは、元々俺達のものじゃないか?取り戻して、俺達の村に使うんだ。俺達の村が楽園になるところを、ここに首に鎖で繋げて眺めさせるんだ。」

「奴には、豚小屋で生活してもらいましよう。」

「奴の所にいるのは、屑、偽勇者、聖女、魔王よ。私達には、勇者様も、聖女様も、聖騎士様もねエルフの魔導士様も、賢者様もついているわ。負けやしないわよ。」

との叫びに数千人、女子供も含んでいた、の民衆が押し寄せようとしていた。


「あいつを裸で四つん這いにして、俺のための楽園を作らせて・・・女達を抱いて、最高級のワインを傾けながら足蹴にしてやる・・・堪らないぜ。」

「全く悪趣味ね。とにかく私達の楽園を作らせて・・・あいつを奴隷に・・・ペット以下で飼ってやるのはいいわね。」

「真の聖樹はハイエルフの私に相応しいものだ。」

「まあ、その聖具で何人分の楽園を作れるかだな。お前達と一緒は嫌だからな。だが、あいつの用心棒たちはどうだろうな?」

「所詮屑の偽物野郎さ。大したことないさ。」

「もう、逃げているんじゃないの?」

「そんな連中なら、裏切るんじゃないか?」

「あいつを捕まえて投降して来たら、あいつの前に殺すのがいいだろう。あいつにはやってもらうことがあるが、その連中には用はないし、おこぼれもやりたくないからな。」

 民衆の期待する4人は、そう言って笑った。


「あいつら・・・言っていることが矛盾しているのがわからんのかな?それに、何時から、幾つも、広大な範囲で楽園が作れるようになったんだよ。地代はどこよりも少なく、ほとんど還元してやっているのに・・・善政だの、いい領主様だと言ってたくせに・・・。」

 岩山の一角で身を隠しながら、長身で黒髪のサーケ・スージコはぶつぶつと文句を言った。かれが、民衆の敵とされているこの地の領主で伯爵である。

「まあ、そういうものでしょう。」

「あっちの助っ人さんと先頭で進んで来た連中を皆殺しにしたら逃げ出すでしょう?」

「その後、多分ボスたちは真っ先に逃げるから、しっかり捕まえて、その取り巻きも含めて、あ、真っ先に同調した連中も含めた方がいいわね、八つ裂きにしましょう?」

「女子供もね。妻やそいつらの子供のことね。領民なら親兄弟も殺しましょう。処刑は領民達にやらせましょう。」

と彼のまわりに集まった女達がわいわい言い始めたので、

「一応俺の領民だぞ。気楽に言わないでくれないか?」

と窘めると、

「気楽だから、いけんが言えるんだと思うよ。決めるのは、ご領主様だけどね。」

「まあ、私達はここを守ってあげるわよ。」

と2人の男女が間に入ると、

「気楽?本妻としての意見を言っただけよ。」

「居候の意見でしょ?本妻の意見は私の。」

「愛人は本妻とは言わないのよ。本妻の私が言ったいるんだから。」

「あなたはペット。愛人達も本妻を偽証しない。私かせ本妻なんだから。」

と四人の言い争いが始まると、

「俺は居候でいいよ。とにかく、そろそろ打って出ようか?」

「居候で~す。攻撃されたら脆いから、ここは。先手を打ちましょう。」

と2人が言い出した。

「そうね。旦那様~、いっきま~す。」

「ああ、頼むよ。」

と言って、念のため自衛のための剣と銃を手に持った、サーケは。」

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