持田礼也
碧野大正を中心とした日常で起こる出来事を解決していく群像劇です
碧野大正
周防瑠璃
藤野狼牙
朝乃謳歌
朝乃藤虎
秋野勝
持田礼也
持田礼也 16歳 1月28日
家族はよく言っている。俺のことは手塩にかけなくてもまぁまぁいいところに落ち着くんじゃないかって。俺はあまり手を焼かずに育てられた。自分の両親はあまり働かない。でもちゃんとやることやっているから、家に帰ってもよく笑う父親と楽しそうにしている優しい母親に囲まれて、おじいちゃんがやっている古本屋にはずっといて好きなことをしてきた。何不自由なく生活していた。
中学校にやばい奴がいたけどな。
「なぁ、碧野ってどんな感じのやつなの?」
「あー。変人。」
「うん。確実に変人。」
「変人だな。本買いまくってスマホもパソコンも持ってないような変人な!」
頭がおかしいと思ったのは自分にとっての他人は全員友達になっていること。全部の興味をみんなに注いでいるような、でも自分の立ち位置は決まってなくて。話す時はすぐに会話に混ざってくる。でも全然嫌じゃなくて。狼牙にもすごい事言われた。
「大正は僕を助けてくれた。だから、自分の行動が前向きになれたんだ。武道をこの頃学び始めたけど。それって自分自身で決めることにしたんだ。僕はそんな人間じゃなかったけど。でも大正のおかげかな。何が変わったんだろうって思うけど。なんか気持ちが楽になるんだ。」
狼牙の優しい顔を見た。勝てないのかな。俺は他人に興味が少ない。あまりにも自分はこれでいいと真剣になっていなかった。大正を見ていて思うことがある。あいつ初日に大きい失敗してやがった。話すぎるけれどもあいつはそれでいいんだよって。みんな笑って、そいつを見る。なんでかな。俺は羨ましいと言うよりはこいつの人間関係ってなんでこんなに強いんだろう。そう見ているとこっちも簡単に仲間になるのが惜しくなる。
俺は中学生になった。そのときから面白くなったもんだから、勉強頑張ったんだ。こいつ頭いいんだろうな。俺もこんなふうになりたいんだよ。とても面白くなるはずだったのに。
「大正!お前テストいいところまで行けたか?」
「え?真ん中。」
「….は?なんて?」
「順位真ん中。ど真ん中だった。」
なんだ、こいつ。
「え?お前頭良くないの?」
「おーい!いつものやつ、始まったぞー!」
「バカなんだよ。こいつ。家帰って何してるか聞いてみろよー!」
「え?あの話?本読んでる。」
「…..あー。うん。そうか。」
「え?俺間違ったの?え?何?」
「はい、合掌なー!」
もうお祈りするしかなかった。俺、こいつのこと結構面白い奴だと思ったら。本当に狂ってる奴だったか。
「おい!大正!お前のこと好きなやつ、校門にいるぞー!どうするんだー!」
きたー!きゃー!いろんな声が飛び交っている。
「なぁ、あいつモテるの?」
「だいぶ頭狂ってるから。いろんなやつが好きだ好きだって言ってくるの!まぁ見てな。おもろいぐらいの玉砕するから。」
玉砕ってなんだ?
大正が謝っている。頭を一生懸命下げて何言ってんだ?
「俺、瑠璃ちゃん好きだから無理なんだ!!ごめん!!!」
「な?な!頭おかしいだろ!瑠璃ちゃん知ってるか?幼馴染の女の子。付き合ってないのに。めっちゃ好き好き言ってんの!」
こいつやっぱ頭おかしかったのか。
俺は大正が分かったように感じる。みんなはあいつを信頼している。とても正直に生きているようでまだ本音を言っていないような。多分こいつの言ってること、ちゃんと聞いてくれるやつ、いるのか?話してやれないのか?
「なぁ、大正。お前、瑠璃ちゃんのこと好きなのか?」
「うん。大好きなんだけどな。」
「瑠璃ちゃんに告白したことあるのか?」
「いや、正面でも一緒に帰っててもない。」
「そうか。自分の大切なこと、伝えないのか?」
「僕はずっとこのままのほうがいいかなって。」
「待ってないのか?」
「うん、わからないけど…」
「クリスマスぐらいに言わないのか?あの子、ずっと待ってるように思うぞ。」
「どうだったんだ?」
「このままでいいって。」
「ん。そうか。頑張れよ。」
こいつ、本当は我慢し続けてるな。いつも答えを探している。もう見つけてもいいんんだけどな。自問自答と言うよりはもう時間が経てばいいだけなんだろうな。
自分のことを正直に言う。なんでそんなに難しいのか。俺は簡単だと思ったけど、好きなやつにはそうなのか?
「なぁ、課題って何にした?簡単に考えたらいいと思うんだけど。これって頭の中だけで組み上げる物なの?というか論文方式だからそれでいいのか、心配なんだけど。」
「簡潔にいうと考え続けて〜穴がないか見るだけ〜。」
はぁ〜。分かってるだろ。
「なぁ、それでいいのか?」
「いや、考えるだけではなくて考えを出し切るが大事。人と話すのに楽しい話題を出し切らずにまだ使えるから持って置こうなんて馬鹿いるか?」
「うん、居ないな。」
「出し切る。100%出し切るには何が必要だ?簡単じゃない?分からないことを分かるような、吐き出して中身がもうなくなるまで描き切る。話し切るじゃない?」
「僕、間違ってるわ。気をつけないといけないな。」
そう。お前の100%いるんだよ。100%だぞ。
「で?何買いに来たの?探そうか?」
「俺な、本屋に行きたいんだ?」
「え?何?喧嘩売ってんの?古本屋に来てんだろ?」
「いや、本買いたいけど何がいいのか、今分からなくてな。」
「いや、だ・か・ら!ネット見たら?って口癖になるくらいにだ・か・ら!って!言ってんの!」
あとはなんだ?何言うんだ?
「いや、ネット見たら瑠璃ちゃんと…」
「あー。はいはい。もういいわ。それでパソコンは?買ったの?あのなインプットしまくっても3人でアウトプット。お前の1番の問題は本読みまくるくせに自分の中身を決めてないことなの。おい、金取ってカウンセリングしようか?お前結構狂ってんの、みんな知ってんの!早く告白してこい!惚気いらないんだよ!」
「…うん。」
「あー。もう話したくない。はい。もういい。で?本当は何しに来たの?あとなんかあるんだろ?」
もう言え!遠回りし過ぎなんだよ!
「なぁ、持田にとって特技ってなんだ?」
「俺かー。自分の特技は〜….うん。流行に流されずにずっと平静な所か?あんまり泣いたり笑ったり、感情の上げ下げなくないか?って俺に何させてんの?」
「なぁ、サイトの校正みたいなの、しないか?モテない秋野も連れてさ。」
「え?あいつ、モテるぞ。あー。そっち?そのことなー。OK。いいよー。俺、いろいろしてみたくなった。課題なー。俺は文章書くことにした。いろんなことしたらって担任の教師がなんか待ってるみたいでさ、先生、何したいのか聞いてくるのなんでって聞いたんだよ。そしたら、課題なー。勉強よりも文章力がお前あるからいろんなこと書いて投稿したり寄稿すればってなかなかやばいこと言ってくるから。そのことを課題にしてくれって言ってくんの。まぁいいかなーって思ってOKにした。どう思う?」
「うん、文章の校正は何が役立つ?」
「うん、いいと思う。でもそれは完成した文章を抜け目なく埋めるだけだから。校正の仕事ってやることないから。適当に文章書いてていいか?それだったら書き出すけど?」
「うん、持田がそれでいいんだったらいいかな。」
あー。分かったよ。もういいわ。
「なぁ、本屋行けば?もういいだろ。あとでメールで送っといて。瑠璃ちゃんに言うんだろ?仲間でいいよ。俺、結構その関係性羨ましいんだよ。いいな。ずっと幼馴染か。」
「何かおかしいところはないよな?」
「おかしくも何も。お前の人間関係が羨ましいって言ってんの。もういいから。入るよ。お前らの為にな〜。」
もうそれでいいだろ。ちゃんと言いたいこと言えよ。大正。
「うん。ありがとう。」
「ん。じゃあなー。」
こいつの考えてること絶対に吐き出させるまで使ってやる。煮え切らないんだよ!もう告白まで持って行ってやる!腹立ってくるんだよ!
この話はまた今度だな。本当に1人のためにヒーローしやがった。やっぱ狂ってんだよな。こいつ。
また今度はまだまだ先になりますが、いろんな物語の設定上の関係で短編は不規則に混ざってます。
持田くんは大正くんに何を求めているか。大正くんに自分の気持ちをもっと吐き出せと言ってるようなので早く物語を描いて、こっちもスッキリしたい気分なんです。はよ描きたい。




