表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/162

第七十九話 冒険者ギルドにて5

「鑑定の結果をお伝え致しますね」

 デュランタさんから伝えられた鑑定の結果はというと、


 魔石は小粒だけど質が良いため、一つ銀貨五枚。

 ワームッド草とマザーズハーブは状態は良いけど、この辺りだと比較的採れやすい薬草だから、ワームッド草は5本一束銅貨二枚と青銅貨五枚、マザーズハーブは5本一束銅貨二枚。

 グリーンホースラディッシュとケーパーの蕾も街近くの森で採れやすい山菜みたいなものらしく、グリーンホースラディッシュは一つ銅貨二枚、ケーパーの蕾は一つ青銅貨一枚。

 春告草はもう少し森の奥に行かないと採れない少し珍しい山菜のため、一本銅貨三枚と青銅貨五枚。

 毒消し茸は冒険者ギルドでは常に需要があるため、通常価格より少し高めの一つ銀貨一枚と銅貨二枚。

 ウズメキノコは高級食材として使われる希少なキノコのため、一つ銀貨七枚(魔石より高いのは驚いたよ)。

 ジャイアントクロウの羽は状態が良く、装飾品に使えるからと十枚一纏めで銀貨一枚。


 という内訳となった。まだこの世界の通貨を使い慣れてはいないからピンと来にくいところはあるけど、思ったより高額に売れたように感じた。

「どの素材も状態が良いため、買い取り価格は合計して金貨6枚、銀貨8枚、銅貨8枚、青銅貨5枚となりますが査定内容は如何でしょうか?

 素材の買い取りが成立した場合、素材の返却は不可能となりますのでご検討をお願い致します」

(『この買い取り価格が適正かと思われます。売却の返答をお願い致します、エニカ様』)

「こちらの金額で大丈夫です。お願いします」

「かしこまりました。只今お持ち致しますので少々お待ち下さい」

 そう言うとデュランタさんは別の職員を呼んで、買い取り額を伝えた。

 デュランタさんに呼び出された職員の人は、カウンター裏に入っていった。

「申し訳ありません。ギルドの決まりで依頼の確認や買い取りの時は必ず職員がカウンターにいなければならなくて⋯」

「それは大丈夫ですよ。お気になさらないで下さい」

 金銭の支払いが発生する以上、こういった素材の売買や依頼の確認などで不正が起こらないようにするために必要なことだろうから、対応について気になることは大して無かった。

「それにしてもエニカさんは凄いですね。

 冒険者として登録される前から良質な素材の見分け方が得意でいらっしゃるのですね」

「あ、いえ、私ではなく従魔であるこの子達のお陰ですよ」

 この素材の数々は全てコロ達が見つけ、採取し、厳選した品物である。

 みんながいなければこれらの素材は手に入れるどころか、見つけることも出来なかったり、価値に気付かないまま素通りする可能性が高かった。

 私、ほんとコロとソイル、ヒサメに生かされているよね⋯⋯

「従魔のお二人が協力されるのもエニカさんの実力があってこそだと思いますよ」

 お二人⋯そうだよね、コロは私の擬態に協力するためにイヤーマフになってくれてるから、事情を知らなければ一緒にいるのはソイルとヒサメの二人としか思わないよね。

 私が人間であることがバレたら大変どころじゃ済まないのは分かってるけど、そのせいでコロの存在が無いように扱われてしまうのは正直いい気がしない。

「そうですかね⋯そのように仰って頂けるのはありがたいです」

 ただ、本当に残念だけれど今どうこう出来ることでは無いことも分かっているから、とりあえずはデュランタさんの言葉を当たり障りなく返すことにした。


――――――


「お待たせ致しました。こちらが買い取り金額となります。ご確認をお願い致します」

 お金は登録した時にギルドタグを乗せていたトレーに乗せられて運ばれてきた。

 それぞれの通貨の数を数えればピッタリと合った。

「はい、間違いありません」

「それではこの額での買い取りに同意された場合、こちらの方にサインをお願いします。

 ⋯はい、ご記入頂きありがとうございます。以上で買い取りの手続きは終了となります」

 デュランタさんの指示通りに買い取り用の書類にサインをすれば、買い取りを無事に終えることが出来たみたいだ。

「対応してもらってありがとうございます。デュランタさん」

「いいえ、仕事の一つなのでお気になさらないで下さい」

 デュランタさんは優しく微笑みながら答える。

「この後はいかがなされるのですか?私に出来ることがございましたら遠慮なく仰って下さいね」

 続けての申し出に、雰囲気や対応の良さに甘えてしまいそうになるが、いくら仕事とはいえ今日だけでデュランタさん一人に色々お世話になりっぱなしなことに申し訳なさを感じてきた。

「色々気掛けてもらってありがとうございます。今日はこれから宿を探しに行こうと思っています。

 今日は宿で休んでから明日以降に依頼を受けるようにするつもりでした」

「まあ、宿屋をお探しするのがこれからでしたか。

 もしエニカさんがよろしければ、この近くに女性の冒険者もよく利用する宿屋がありますので、そこをお教えしましょうか?」

「! 良いんですか?」

 買い取りが終わったら、日が暮れない内に宿屋は探す予定だったけど、その場所も教えてもらえるなら本当にありがたい!

「はい、場所はですね⋯」

 こうして宿屋の場所をデュランタさんに教えて貰えることになった。

 デュランタさんに本当に色々お世話になってばかりで頭が上がらないよ⋯

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ