第6話 最後の贈り物
彼女は俺に贈り物をして…逝った
去りぎわ…彼女は俺に口付けをした
そして…
気が付いた時には彼女はいなくなっていた…
『なんだよ…おまえは触れんのかよ…ずるいじゃねぇかよ…』
俺は一人、彼女のいた場所を見つめながら、彼女の残した手紙を見つめていた
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前略、敏樹
あなたがこの手紙を読む頃
私はまたあなたの前から居なくなってると思います
条件付きで来たから、かなり慌ただしかったんじゃないかな?
向こうも手続きだとかで、色々大変なんだよね〜
かなり無理してきたんだから、感謝しなよ!
あなたの様子、観てたけどさ…
…らしくないよ?
あなたは自分勝手、自己中が売りでしょ?
悩んで落ち込んでるなんて、ガラじゃないでしょ?
傍に居てあげられないのは、本当にゴメンだけど…
大丈夫!
あなたは私が信じた人なんだよ?
だから、もっと自分に自信もって!
うん、きっと上手くいくよ!
私が保障するよ!
あなたにお願いがあります
これから恋をして、また誰かを好きになってください
あなたは生きてるんだから
恋愛や仕事、しっかりやって、しっかり生きて!
それで結婚でもしてさ
奥さんと一緒にこっちにきなさいよ!
楽しみにしてるからね
あたしは向こうで気長に待ってる
言いたいこと
まだまだ沢山あるけど
長くなるから、次で最後にするね
あなたのこと
本当に好きでした
好きになってくれて
ありがとう
付き合ってくれて
ありがとう
あぁ〜!はずい!
こんなの私のキャラじゃないね
色々大変だと思うけど
頑張りすぎないでね?
絶対に無理はしないでください
あなたは一人で抱え込む人だから…
それじゃ、また逢えるまで…
さよなら、敏樹
雪菜より
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あぁ…わかったよ
ありがとな
もう後ろは見ない
お前に心配かけないよ
お前を忘れはしない
けれど過去には囚われない
俺、前に進んでみるよ
昔も
今も
俺は変わらずお前を愛してる
お前以上に愛せる人…見つけられるかな…
…いや、見つけないといけないな…
お前との約束…だものな
晴れない空はない…か
どんな雨もいつかは止む…
俺はこの青空の下を…これからどう歩くのだろう…
かなりグダグダになってしまいました…
こんなのを最後まで読んでくださった方…感謝感激です