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UNI短篇集  作者: Taisho0818


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4/4

紫翠了

超能力"ギフト"が全世界に広まった近未来の世界で有り余る力で暴走している人たちを特務機関の仲間たちで全世界を救いに行く

登場人物

識名理岳しいなりがく

紫翠誠しすいまこと

紫翠了しすいりょう

神宮皇かみみやこう

紫翠煌葉しすいこうは

那由多有生なゆたゆう

識名智岳しいなちがく


紫翠了 18歳 12月25日

よく見る日常の風景。綺麗な桜の木が立ち並んでいる公園をみんなで歩いている。

みんなは仲間であって家族。仲間の顔はとてもうれしそうな、満ち溢れて、これ以上の幸せはないんだろう、そんな雰囲気がこの桜の木漏れ日に表されている。ゆったりした時間。みんなでピクニックシートをかけて作ってきたランチをシートの上に乗せて、ずっとみんなで笑い合う夢。そこにはとても今の自分ではありえないような平和な風景がずっと夢に見ている。



私はどんな仕事も引き受ける殺し屋や任務に遂行して追跡する特殊な仕事でもなく、ただ自分の信じている仲間のために汚れ仕事でもなんでもする、特別な執行任務を引き受けていた。

自分の能力は他人に話すことはなく、ただ生活のため世の中のため。自分を家族も捨てたまま、任務を遂行する機械のような人生を受け入れていた。

でもこの任務で全てが取り切れる、そんな女の人の情報が耳に入ってきた。

神宮皇。18歳 能力は不明

たったそれだけだったが、この女性はあの双子のお姉さん。もう居場所がわかると絶対に助け出す。それでこの任務とも縁を切れる、執行員に選ばれたこの6年間をこの子を見つけたときに終えることができる。

私はそこの研究員になってこの人を助ける任務を遂行することになった。


私は潜入捜査をすることになる、この事件は特区都市が存続していられるだけの特別な理由がある。夢の力の正体が何なのかはこの子の存在が大きく関わっていると執行員の情報で推察することができる。早く解決するには確実にこの研究室の解明を急がないと世界の革新スピードがこの特区だけ凄まじいスピードで変わり続けている。研究成果も何もかも消し去らなければいけない。


私はずっと利用する人を利用する。自分に真っ当な生活ができるとは思わなかった。


私のチカラはどこにいてもどんなに自分の姿を隠してもすぐ居場所が分かる。その人の姿を見るだけで自分が目を瞑っていても空高くからその目標を正確に知ることができた。自分の能力がとても恐ろしいとは微塵も思ってなかった。


小さい頃、私はとても綺麗に整った顔立ちでとても素直に物事を進めていた。みんなは私を頼ることが多かった。みんなは私のことを綺麗な人形と呼んでいた。

私はとても物静かな家庭でお父さんとお母さんは私に優しく語りかけて話す。優しく諭すように私を大事に大事にとても美しい人形のような扱い方で育ててくれた。

私の怒る顔に恐ろしくなった。お父さんに何を言ったのかも覚えていない。お母さんにどんなに泣いていても怒って泣いていたのかも分からない。ただただ全ての私の家族が偽物だった。この利用されていた、とても残酷な私の人生。救ってくれる人なんてこの世にいるはずがない。でも私はどんなことになっても自分の世界を救ってみせる。


皇ちゃんの姿を見た。このいろんな機械を頭につけられて我慢しているこの女の子。私はこんなに弱い人を助けるのか。ありえない。私はここでこの子のデータを見て研究者の人達の処遇を決めるだけ。この女の子はどんなことになっていても気にするのをやめればいい。どんなになってもね。

小さな牢獄の部屋に入る。私はいろんなコードが乱雑に繋がれている帽子を被った皇ちゃんのお世話をすることになった。私はこの人のそばにいる。でも小さな部屋に縛り付けられて悲しく思わないのか?私はこの人を助けるのか?いや多分。

「あなたはこの状況、わかってるの?どんなになってもこの部屋に死ぬまで一生ここにいると思うけど?全部やめて全部捨てて楽に生活しようと思わないの?あなたはこんなところで生活させられている、あなた悲しくないの?」

「うん、悲しいよ。私はここを出て楽しく暮らしたいよ。楽しく暮らしたかったよ。もう無理だから。もう無理。もういいの。」

「私は何もかも捨てて生きているような弱虫は嫌いなの。どんなになっても自分のこと大事にできない人は嫌い。私はあなたを簡単に使い捨てるけど。いいの?」

「うん、私は大丈夫。私はお姉さんの言うこと聞くよ。うん、それでいいの。」


腹が立つ。どんなに頑張っても、ここに食らいついて人に利用されている、この人は腹が立つと思わないのか?私はこれ以上世話をしたくない。もういい。


「ねえ、あなたたちはあの人のことをどう思ってるの?」

「うん、僕たちはいらないかな。もうデータは取れてるのにまだ上から搾り取ってくれってうるさくてね。困ってるの。」

「そうですか。もうやめたくないのですか?」

「うん、もうすぐやめるよ。もうすぐね。」


私の気持ちはどこに持っていけばいいの?あの神宮皇ちゃんはどんな気持ちでこの都市の人柱になってるのか。


全てのデータを管理しているこの研究所の杜撰な研究データを見れば見るほどに腹が立ってくる。この人の能力だけを。発言だけを。自分の身勝手で書き出されている。

見れば見るほどにここにいたくない、我欲で生きる人間の愚かさをずっと見続けないといけない。

この施設は完全に破壊しないといけない。そう言っても良い決定づける資料を見た。

この残虐な施設にいる女の人が発言した資料の中にあった。

大きな白い人が好きなことをしていいよと言われた。

研究者の人たちはみんな白い人だと発言した。

最近の研究者の人たちは黒い人がいる。みんな黒い人たちの方がいいと発言した。


もう潮時だ。この人を連れ去れば良い。そう考えた方が楽だった。


「もう我慢できません。あの子が泣きながら嫌だと言っているじゃないんですか?私はずっとその光景を無感情に見ることはできません。なんでこの状況を変えられないんですか?」

「良い?あの子は僕たちの生活を支えてくれているんだよ。今動けばずっと計画していたことが、全てなくなってしまう。我慢して。あともう少しなんだ。‘’神様の頭脳‘’を持ってるかもしれない子がもし何かの騒動で死んでしまうことがあったら取り返しがつかない。これは重要案件であって、あなたの独断では動けないよ。

でも僕が言えば簡単に事を運ぶことができる。上の人間に掛け合ってみるよ。みんなはあの子を見殺しにするつもりだ。いいね?僕が話して全員の道を断つ。もう決めるよ。僕が言えば良いだけ。簡単に意識を塗り替えていくから。皇ちゃんを助け出すからね。良い?もう元の生活なんてできないんだから。やるよ。僕もまだ人間だから。一目散にその子の元まで駆け抜けるんだ。いいね、助けに行くよ。」


必死だった。誠さんを中心にみんなが一丸となって皇ちゃんを奪い取るために。必死に必死に皇ちゃんは下を向いたままずっと落ち込んだ気持ちを助けて欲しいというとても強くて脆い、皇ちゃんとどこにいようとも私は一向に構わない。この都市が全てボロボロになろうとも。この子だけを絶対に助けたい。絶対にこの人を救う、たったそのためだけに。


「皇ちゃんの家族はどうなったの?あなた1人しか見つからなかったの。」

「うん、私が生まれた時にはもうお母さんしか居なかったよ。兄弟はいるらしいの。お父さんはいっぱいいるの。お母さんはいつも大変だったかな。いつも私を連れていろんなところに手を繋いで歩いてたから。」

「うん…」

「私はお姉さんが優しい人って分かるよ。お姉さんは私のことは好きなの?私ってズル賢いってよく言われてるの。私はズルいけど賢いの!」

「うん、うん、うん。」


もう決めたんだ。この人を助けれるのは全部終わった後。私はこの人の強さを分かっていなかった。よかった。この人は怒らず、悲しんでいても、この自分の残酷な世界をこの強い強い心だけで変えていった。私はこの人を守りたい。守ってあげたい。もうデータは取り切れたんだ。待ってて。必ずここにいるみんながこの女の子を助けてくれる。大丈夫。私はこの人を信じ切ることに決めた。この強い人を。



私と誠さんがてを引く条件。この人を痛めつけていても絶対に手を出さない。助けてはいけない。たとえこの人が、皇ちゃんがどんな目にあったとしても。どんなに心が壊れようとも。絶対に絶対に守るために、助けるために。この人が私たちを見捨てたといても。この人が助けてと言うまで待たないといけない。絶対に。



皇ちゃんはどんなになっても。この子が識名理岳くんが助けるはず。大丈夫なはず。我慢して。頑張って。諦めないで。皇ちゃんは今寝てるみたいだから。

「誠さん、大丈夫なの?みんな救うんだったら最初ってあの子なんでしょ?あの子のお兄さんに言われたんだったらもうちょっと真実話したら?あなたらしくないとおもうけど?」

「うん、大丈夫。仕方ないよ。あの子に全部言ってもいいけど時間をかけていけ……ん?なに?何かあったの?うれしそうだけど?」

理岳君が皇ちゃんを見ている。もうダメでしょ。もういいの。もう……うん、助けてくれる。助けてもらえる。理岳くんがあの子の心を助けてくれる。

あぁ、良かった。良かった。

「いいえ…優しい子だったみたいです。とても優しい子。よかった。救えますね。あの子、神宮皇ちゃん、良かった…良かった」

「うん?あぁ、そう。あの子。とても優しいんだね。皇ちゃんは今寝てるの?そう。そうなんだ。皇ちゃんはもう出し切ったことになるんだね。もう来たんだ。私たちはこの仮初のビルであの子たちを、都市に使われている人達を絶対に助けるんだね。もう決まったか。無意識かな?意識的に理岳君は助けてくれるの?」

「そうです。意識の中にあの女の子は居ないはずです。でもウリ二つのあの皇ちゃんを。みんなで守るんです。あの‘’全能‘’のチカラ。もう私たちで利用して。利用し切った後に。みんなはこの世界が好きになるんです。私の能力は、私は皇ちゃんにあの理岳君にずっと優しいお姉さんで接していけば。道が見えます。とても長い長い道。みんなで笑い合って。みんなで桜を見に行く幸せな世界に辿り着きます。あぁ、良かった。良かった。」


私の優しい世界。みんなであの子を守り切った世界にする。そのためにそのためだけに。私はこの可愛い皇ちゃんを。まっすぐな理岳君を。可愛くてもわがままなあの桜火ちゃんを守るために。守り抜く。

私はとても綺麗なお姉さん。私は誠さんのそばでいつもいる秘書の一般人。ただみんなに食事を作ってみんなが楽しそうに笑いながらみんなで暮らしていく家族。たったそれだけ。


了姉ちゃんは優しいな〜⭐️

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