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聖女から生まれました~母様に代わって聖魔法による慈悲と裁きを施しましょう。闇魔法?つ、使ってないよ?(洗脳魔法発動)~  作者: たゃんてゃん
第6章 魔道具作りと第3王子

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第71話 3人の兄弟と0歳児


 長い長い王様との謁見が終わり、与えられた部屋でようやく一息つく。


 自分から言い出したこととはいえ、最初から難易度の高い場所を選んでしまったものだ。

 表敬訪問など2度としたくない。

 なんて考えていると、扉を叩く音が聞こえる。誰だろうか。


「失礼します、イクラウス様!」

「アステラ! 会いたかっ――あいたっ!」


 別れの日と同じようにアステラが飛びついてきた。

 あの頃より重い。既に小柄な12歳と言えるほど回復しているようだ。

 さすがに早すぎる、まだ別れてから1か月ほどなのだが。


「ちゅっ♡」

「むぐぅ」


 早速の口付け。

 王様にバレたら確実に殺される。


「――ふふ。私こそ、お会いしたかったです」

「アステラ……」

「しかし他の女性の匂いがしますね」

「――ッ!?」


 鋭い眼光、鋭い観察力。いやあんなに道中引っ付かれていたら当然か。

 しかしロロップについてはどうしようもない。


「うふふ、冗談ですよ。でもその分私もイクラウス様成分を補給します!」

「ちょっ吸わないで! まだお風呂に入ってないし!」

「スー……スー……」


 やだ、この子も言うこと聞かない。

 もしかして、僕の周りの女の子誰も言うこと聞いてくれない……?


「イクラウスよ、失礼するぞ――少々首を跳ねさせてもらう」


 やっぱり来たかと思いつつ。

 第1王子のグラウゼルがこの状況を見てキレないはずがない。

 なぜならこいつは筋金入りのシスコンだからだ。


「待てグラウゼル。そんなことをすれば僕のアステラが悲しむだろう?」

「まあ♡」

「……表に出ろ! 訓練場に案内してやる!」

「結構。案内してもらうならアステラにお願いする。僕のアステラに」

「本当に……! お前本当になぁ!」


 何でだろう。こいつを見ているといじわるしたくなっっちゃうのは。

 主よ、罪深き僕をお許しください。

 ああ、イケメンだからか。

 じゃあ主もお許しくださる。イケメンは敵だもの。


「はぁ~……まあいい。シェルノのことも感謝する。本当にあいつは……」

「いいよ、僕も彼と過ごせて楽しかったし」

「ほう? あいつは相当人見知りするのだが……うまく打ち解けられたのか?」

「まあね。魔道具の話で盛り上がったよ」

「…………」


 しかしグラウゼルの顔がみるみる険しくなっていく。

 アステラのことでからかっていた時よりも深く、真剣に。

 やばい、言わない方がよかったかもしれん。


「……どんな話だ?」

「どんなってぇ~、れいきゃくばこありがとーって!」

「お前がその喋り方をするときは碌でもないときだ……はぁ~……グラシェルノのやつめ……」

「どうしたの? おこってるのぉ?」


 やめるわけにはいかない。

 無邪気さを前面に押し出して子どものすることだからしょうがないと思わせなければ。


「あれは国家機密……兵器運用だけでなく商業的にも、今後重要な役割を担っていく」

「ああ、その辺は邪魔しないから大丈夫」

「やっぱり作り方教わったのか……まあいい。お前が悪用するとは思えんからな」

「まあ。でもさ、そんなに重要なら……」


 よそ様の事情に突っ込むのもなんだが、こちらも被害を被ってると言えば被ったわけだし。

 言わせてもらおう。グラシェルノののためにも。


「グラシェルノさんの護衛は何をしてたの? さすがに問題でしょ」

「…………ぐうの音も出ない。奴らは厳重注意の上配置変換されたよ」

「首が飛ばなくてよかった。王の慈悲に感謝を」

「うむ……お前の『おこらないでぇ~』がなければ処刑するつもりだったらしい。お前の情けなさに感謝だな。くっくっ」

「主よ、この者に天罰を」


 人が必死に頑張ったというのにこの男は。

 怒りでわなわな震えていると、再び誰かが扉を叩く。


「イクラウス様失礼します、早速この……あっ!」


 今度やってきたのはグラシェルノ。

 その手に本のようなものを持っていたが、グラウゼルを見た瞬間それを背後に隠す。


「シェルノか。お説教は終わったのか? 父上に呼び出されていたようだが」

「お、怒られてない、です……どんなに心配したか言われた……だけ……」


 そっちの方が(こた)えそうではある。

 しかし全く堪えていないのはその手に持った物を見れば明らか。

 相変わらずである。


「そうか。イクラウスの慈悲に感謝することだな。して、今隠したものは?」

「な、何の……ことぉ~……?」

「その手に持っている物は、何だ?」

「こ、これは……ですね……」


 もしかしなくても、彼が解読したという古代文字の翻訳書だろう。

 本というよりは分厚い資料のようなものだった気もする。

 なんてタイミングだ。いや彼の性格からしたらありえた話か。


「……まあいい。大方予想はついている。他の者にはバレるなよ!」

「は、はい! ありがとうございます兄様! じゃあイクラウス様、早速ですが――」


 今の今まで詰められていたとは思えない顔でこちらに駆け寄ってくるグラシェルノ。

 切り替えが早い。


「グラシェルノさん、落ち着いてください。グラウゼルがまだ見ています」

「あ、そうでした。兄様、父上が呼んでいた気がします」

「嘘つけ! お前そんなこと言う奴じゃなかっただろ!」

「まあ! グラシェルノ兄様もお元気そうで何よりです!」


 2人の兄弟と1人の妹がそろった瞬間である。

 後1人、第2の王子が来れば兄弟コンプリートだ。

 だから何だという話だが。


「……? あ、アステラ……いたんだ……父上が呼んでいた気がするよ」

「嘘つかないでください」

誤字脱字、感想などいただけたらうれしいです!

★★★★★いただけたら泣いて喜びます!!


明日から連休ですね。12連休の方はおめでとうございます。羨ましい。


明日は10時10分頃と20時20分頃に投稿します!

よろしくお願いします!

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