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聖女から生まれました~母様に代わって聖魔法による慈悲と裁きを施しましょう。闇魔法?つ、使ってないよ?(洗脳魔法発動)~  作者: たゃんてゃん
第3章 ヤンデレうさ耳獣人と魔王

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第29話 不安に襲われる0歳児


「いいですか坊ちゃん。一般的に獣人は迫害されております」

「知ってる」

「耳や尻尾などに獣の特徴が多くみられ、身体能力もその獣と似たように優れている。半面、魔法は一切使えない。それが主な獣人の特徴です」

「ふむ」

「これだけでも差別の理由とする人間がいることも事実ですが、主な理由はそうではありません。確たる因があるのです」

「む」

「成人を迎えた獣人は人を襲う。性的に、ですが」

「なっ!? それはさすがに……なんだって!?」


 同意の上でなら……!

 ゴクリ。


「もちろん、すべての獣人がそうではないはずです。しかし子孫を残すための本能が強く発揮され、そういった事態になることは非常に多い。獣人は本能的――直情的な考えの方が多いとも言われています」

「…………」

「この神殿にも、獣人に辱めを受けた者が訪れることは多い。神官にもおりますな」

「そう、か……」


 それは……そうだろう。

 強姦は最も許されない罪の1つ。主も本当にそう言っている。

 その受けた傷は、神に(すが)るに十分すぎる理由だ。


「ふぅ、あえて厳しいことを申し上げましたが、あくまで坊ちゃんやロロップさんのためを思ってのこと。何卒、心に留めておいてください」

「……わかった」




 ◇◇◇◇◇◇


 ……どうしよう。


「ぴょん♡ 旦那様、どうしたぴょん♡」


 本能的、直情的。

 まさにそうだろう。

 出会ったばかりの僕に愛と忠誠を捧げすぎ。


「ロロップは……今何歳?」

「ぴょん? 13歳、です……」

「そっか」

「……獣人の噂、聞いちゃいました……?」


 む。

 バレてしまったか。それと本人たちも把握していたか。


「……うむ」

「大人……『15歳になると、子どもを残す本能が高まり番を求める。時には無理やり』ってママにも言われてきたぴょん」

「15歳……」

「私のママもそれで……でもでも! ママとパパは結婚して……それで……仲良しさんだった、ですので……」

「ふぅむ」


 参った。

 僕は未だに0歳児である。順調に育ったとしても、残り2年では2歳にしかなれない。

 そもそも僕には母様がいる。母様がお許しくだされば話は別だが。うん、どうにか頼んで許してもらおう。


「まぁ、そっちは別にいい。どうにかなるだろう」

「ぴょん?」

「実はな、この神殿にも獣人に傷つけられたものが多くいるそうな」

「それは……」


 もちろん、それを行ったのはロロップではない。

 彼女は人のために戦える立派な獣人だ。

 しかし被害を受けた人にとって、嫌なことを思いださせるのも事実だろう。


「わ、私……いなくなった方が――」

「なので、これからのロロップの行動が肝心だぞ。獣人にも立派な人はいる、そう思われるように行動するんだぞ!」

「旦那様……」

「好感度マイナスからのスタートだ、嫌な思いをするかも知れない。それでもついてくるのだ!」

「は、はいっ!」

「まあ、いざとなったら僕の闇魔法で洗脳してやるからな」

「ぴょん?」


 まぁ、こっちも大した問題じゃない。

 大変だろうが、後は努力と運次第。それでもだめなら仕方がない。

 母様、主よ。どうか我らにご加護を。


「しかし参った……困った……」

「えとえと……他に何か……ぴょん」

「耳だよ、耳! 急ごしらえのではなくちゃんと復元してやりたいからさ!」


 現在も頭部に着いてはいるが、あくまで見た目だけ。

 僕の勝手な想像で作っただけに過ぎない白い耳。


「失って時間が経ったものは作り直すしかないから、どうしても元の姿にはできない。だから色や形、手触りも覚えてる範囲で教えて欲しい」

「ぴょん……これがいいですぴょん!」

「いや、それはだな――」

「この耳をつけてくれた時、私は本当に嬉しかったです。ありのままの私を受け入れてくれたような気がして……だから、これがいいんです! ぴょん♡」

「ま、まぁ……そう言ってくれるのなら」


 嬉しいことを言ってくれるではないか。

 直情的だが、人の思いをしっかり受け止められる子だ。


「だがそれは耳としての機能を持っていない。見た目はそのままにするから――」

「いいですぴょん! どうせ元々飾りみたいなもんでしたぴょん!」

「嘘つけ!」


 治すのに小一時間かかった。

 あと、不機嫌なウサギは『ブー』となくことも分かった。




 ◇◇◇◇◇◇


「ここは……」


 周囲を見渡すと、真っ白い空間。そして包まれるような安心感。

 母様はわかってくださている。僕がどうしても不安なことを。

 だからきっと会いに来てくれたんだ。

 ロロップのこれからのこと、ごまかしてはいたがやはり不安だから。


「はぁ~い、イクラちゃん♪」

「母様!」


 姿を現したのはやはり母様。

 よかった、これでゲオルディクスだったら本当に漏らしてしまう。


「うふふ♪ そんなこと言っちゃあ、教皇様悲しんじゃうよぉ~」

「あの腹黒たぬ――教皇様のことを庇うとは……母様はやはりお優しい!」

「まぁね~♪ けどぉ、教皇様昔はも~っと怖い人だったんだよ?」

「ふむ?」

「最近優しくなったというか……きっと、イクラちゃんのことが好きなんだよぉ~♪」


 思わずぞわっとしてしまった。

 いや、そんなことより、母様との大事な時間をあの男のために割くのはもったいない。


「母様、友達が増えました」

「うんうん♪」

「1人は……家族に奴隷にされそうだった子です。もう1人は、獣人の子です」

「うん♪ 2人ともすてきでかわいいよね~♪ 2人を救えたこと、お母さんも誇りに思います!」


 よかった、思った通り……マリンはともかくロロップのことも認めてくれた。


「うんうん♪ では、イクラちゃんにお母さんからありがた~いお言葉です!」

「はい!」


 なんと……! なんとありがたい! 

 神の言葉にも勝る金言となること間違いなし!


「『イクラちゃん、これから大変なことがたくさんあると思います。それでもお母さんはいつまでもあなたの味方です』。うふふ、当たり前すぎてごめんねぇ~♪」

「……いえ」


 そうだろうと思っていても、こうして言葉にしてもらえるとやはり違う。

 母様は僕の味方。

 今、1番欲しかった言葉かもしれない。


「……僕も、母様のように人に寄り添える人間でありたいです」

「うんうん♪ よきかなよきかな~♪」

「あ、でも1番聞きたかったことは違いました。母様、僕は――」


 しかし、夢の時間は終わりとでも言うように浮遊感に襲われる。

 そんな、まだ話したいことがあったのに!


「イク――――」

「かあ――」


 あぁ……母様……。

 お嫁さんは何人までよろしいでしょうか……。

 母様含めて……。


誤字脱字、感想などいただけたらうれしいです!

★★★★★いただけたら泣いて喜びます!!


21時20分頃にまた投稿します!

よろしくお願いします!

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