第16話 アリアの苦悩。
アリアside
まったく、ユウラ様はいつも予想外の行動をされるので後が大変です。
今回の神族会議も、ユウラ様が出ていかれた後みなさんそれぞれ困惑している様子で、まともに会議ができなかったんです。
神族会議はまた後日ということで、みなさんもうしばらくここに滞在するそうですし。
そして、元魔王であるジュノの身も心配です。
まぁ、ユウラ様が皆さんに脅しをかけていましたから大丈夫でしょうけど。
あ、でもこうなると、兄が何をするのか少し心配になってきました。
兄は顔はいいですし、性格だって悪くないですが、神族が係ると何をするかわからないのでこちらも困ったものです。
「アリア、俺だ。入るぞ?」
「はい、どうぞ。」
入ってきたのは兄と、幼馴染のロイ。
今回の神族会議には連れてきてもらえたようです。
「どうしたんですか?そんな怖い顔をして。」
「ふふっ」と笑いながら誤魔化そうとも思ったがやはり誤魔化されなかった。
「あの女…ユウラとか言ったか?どうなってんだ?」
「ユウラ様は女神リリーヌ様の命を受けたそうです。詳しい話は私からはできません。お知りになりたいのでしたら、一緒にユウラ様の部屋に行かれますか?」
私の提案に少しばかり目を輝かせたが、すぐに表情を引き締めて、考えるそぶりを見せた。
やっぱりユウラ様のことが気になっているのですね。
素直に頷くことをしないのが意地を張ってるようで可愛いと思ってしまったことは、言えません。
少し考えていましたお兄様ですが自身の誘惑に……自分の仕事だと考えたのかユウラ様とお会いしたいと私に申し出てきました。
早速ルンルン気分でコノルに用件を伝えてもらうように言いました。
「明日なら大丈夫だ。とのことですがいかがいたしましょう?」
「そう…仕方ありませんね。では、明日の午前中にお伺いします。と伝えておいて!!」
コノルは「わかりました。」と言っていたましたが、本当に会って頂けるかどうかはわからないので、逃がさないようにしなくては……。
部屋に行くと、お兄様がうずうずした様子で待っているのを見て、微笑ましくなりドアの隙間から少し眺めていました。
「アリア!そこで何してるんだ?早く入ってこいよ…。」
お兄様ったら最後の方が小さくなっています。よほど恥ずかしかったのでしょうか?
「すみません。あまりにお兄様がかわいかったので……。」
正直に言うとみっちり怒られてしまいました。
嘘をついてはいけないから、正直に申しましただけなのに。
理不尽さを胸にしまいこみ、さっきのお返事を伝えると、明らかにがっかりしました。
いつもポーカーフェイスのお兄様にしては今日はめまぐるしく表情が変わる日です。
「わかった。明日、まずアリアの部屋に来るとしよう。それからユウラというやつに色々聞きに行こう。」
「はい、わかりました。朝食の準備をしておきましょいうか?」
「あぁ、頼む。」
用事が終わると、すぐにお兄様たちは出て行かれました。
「アリア、もし何か起こったら俺呼べよ。役に立てるようになったから。」
最後にロイが言ってくれた言葉はとても頼もしく聞こえました。
いつの間にかロイも大きくなっていたようで、安心です。
私も負けないように頑張らないと……
ユウラ様もお兄様も、そしてジュノさんもいつ何をするのかわかりませんから―――。




