■第七四夜:戻ってきちゃうヒトたち
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きゃああああああああああああああああああ────。
静寂を切り裂いて、廃墟となった封都に悲鳴が響き渡る。
それがいったいだれのものなのか、スノウたちにはもう完全にわからなくなってしまっていた。
その悲鳴は、実際には自分たち三人つまりスノウ、キルシュ、エステルの三名の口からそれぞれに間断なく迸り出るものだったのだが──全員がすでにそんなことを問題にしている場合ではない状況に陥っていた。
「スノウさん、もっと走って! 地面を蹴って! 瞬発力!」
「ですの! すこしでも推進力の足しになってくださいまし! 働いてくださいですわ!」
「そ、そんなこと言っても足が震えて、膝が笑って!」
「そのあなたを抱えて飛ぶわたくしたちの身にもなってくださいまし! このままでは単なるお荷物、デッドウエイトですわ!」
「そうだよ、スノウさん、ちょっとでもいいから協力して! てかなんでこんなに重たいの!? お尻とか胸とかお肉つけすぎじゃない!?」
「ちがっ、そうじゃなくって。わたしいま魔導書と合算になってるからその歴史の重みで──てかいまさらっとわたしのお尻や胸をディスった!?」
「今度から私たちと一緒に体裁きや槍の訓練しましょう! そのぶるんぶるんの余計なお肉落としましょう! 真騎士の乙女流槍術ダイエットです!」
「本当に無駄に揺れてバランスが定めにくいッ! 駄肉、駄肉、駄肉ですわーッ!!」
「ちょっ、こんなときにそんなこと言う!? なによ、ふたりは絶壁じゃない!」
「えええッ!? なんでそんなこと知ってるんですのッ!? 見られたり揉まれたことありましたっけ!?」
「エステル、誘導尋問、誘導尋問だよ!」
「そんなものいまわたしの頭に当たってる感触でわかるに決まってるでしょ! 人間の殿方はおっきいほうが好きなんです! 魔導書にもそう書いてある! 駄肉駄肉って、ふたりとも羨ましいだけでしょッ!?」
「アシュレさまは、お尻の弛んだ女は嫌いだと思いますけど……」
「ですわですわ、やっぱりスレンダーな少女のほうがお好みだと思いますわー。キリッと切れ上がったヒップラインに惹かれるタイプとお見受けしましたわ!」
「なんだとーッ! って、そんなこと言ってる場合か、高度上げて高度上げて、ぶつかるぶつかるぶつかるーッ!!!」
などと叫びながら、光の翼を広げた真騎士の妹たちに抱えられたスノウは震える脚を必死に動かして壁面を駆け上がる。
そのたびに装飾された人骨がバラバラと崩れ落ち、追撃する眠らぬ悪夢どもに降りかかるが、こちらは気にした様子もない。
というか、気にしている余裕がない。
迫り来る悪夢たちは、数百年ぶりに現れた複数の新鮮な獲物に歓喜の声を上げ、無数の腕に記章を振りかざしては襲いかかる。
少女たちの喉から迸り出る悲鳴は警鐘にも似て、封都:ノストフェラティウムに巣くうすべての悪夢たちを呼び起こしてしまったのだ。
では、なぜこんなことになってしまったのか。
刻は約一刻(二時間)を遡る。
えっとお……2月はゆるゆるいきます、って言った次の回でこんなこと言うのアレなんですけれども……。
ちょっとこの直後の展開、もうすこし練りたいっていうか、推敲させて欲しくてですね……。
ちょっといったん連載をストップさせてもらおうと思います。
今週分普通に継続するくらいは手元にテキストあるんですが、もうちょっと練らせてください。
あとで差し替えるのチョー大変だったので(過去の経験が活きる)。
とりあえず、切りのいい場面転換までを、ぺたりと。
なるべく早く……2月中……3月くらいには?
再開したいと思っております。
あ、あとそうだリアクション!
活動報告とダブるんですが、なんか1月の31日にシステムの小改修があったらしくて。
上位のリアクションの謎はまだ解けてませんが、顔文字でも反応できるようになったそうです。
それに伴い、なんかプレゼントキャンペーンみたいのことをやってるようで、なろう公式さんが。
たしか2月の12日までに10作品に顔文字リアクションすると抽選で?みたいなトピックがなろうポータルに這ってあったような?
まあ、ちょっとそんな感じで、しばらくお時間頂きます。
もうしわけない(ぺこり)。




