第一話
ここは日奈森中学校。
ここに、とある生徒がいた。
その名は西宮砂雪
パッチリした目、きれいにととのった顔、スタイル抜群の体。
見た目は超モテモテの女の子。
だけど、性格は…顔に似合わず男言葉は使いまくり、
男子とばっか遊び、女子ということ自体忘れているのだ。
勿論、そんなだから好きな人は出来ない。
「砂雪ィ、おはよォ」
「あぁ、おはよ。」
朝は喋る機会がすくないので、
はたから見ればきれいな女の子が歩いてるようにしか見えない。
「よォ、相変わらず男らしいな。性格は。」
と、ここでイヤミのように絡んできたのは、男子の中でもっとも仲良いと言えるだろう、
水原祐一である。
「せーな。朝っぱらから機嫌を損ねるような一言、やめろ。」
「アレ~?俺に対しては女言葉使うんじゃなかった?」
砂雪はゲームの罰ゲームで水原に対し女言葉を使わなくてはならなかった。
「―――――使えばいいんでしょ!?使えば!」
水原は見た目、大人しそうなのに、性格は生意気で、やんちゃ。
そのギャップにモテル秘密があるのだろうか、水原の周りにはいつも女子がいる。
砂雪はそれが気に入らなかった。自分の周りには同様に男子がいるが、なぜか気に入らなかった。
それがなぜかも気付いてはいない。