11 魔鳥便フクロウの福ちゃん
ヴァリー伯父様に魔鳥便を送った。
「ヴァリー伯父様。その後お体は大丈夫でしょうか?魔鳥便をありがとうございました。
白い鳥が可愛くて触れようとしたら、逃げられてしまいました。
自分の魔力で鳥を作ると書いてあったので、本の中のフクロウと言うモフモフした鳥にしました。
目はヴァリー伯父様と、お父様と、お母様と同じ水色にしました。
たくさん触らせて貰えて、包まれて一緒に寝ました。可愛かったです。
ヴァリー伯父様の白い鳥にも、本に書かれていた通り魔力をあげました。
凄く元気になっていましたが、大丈夫でしたか?
来週は予定はありませんので、またお知らせください。楽しみにしてます。ルノアより。」
ヴァリアードはフクロウに驚いた。翼を広げるとすっぽりと包まれてしまうほどの大きさだ。
大きくなればなるほど魔力消費が激しく、前任の魔塔の長しかフクロウを、使役する事はなかった。
魔鳥便は作った者以外には懐かない。
ヴァリアードの白い鳥もルノアの魔力の虜になっていた。
すぐにまた行かないのか?今すぐ行くぞ?位な勢いで指を嘴で突付いてきた。
来週な…と顎下を撫で苦笑いをしてしまった。
規格外のルノアをどう導いていけばいいかを考えた。
心配と不安があるからか、眉間の皺が寄り少しため息が出そうになった。
ヴァリアードはため息を飲み込んだ。エミリアにいつも怒られていたのだ。その言葉を思い出していた。
「お兄様。いつも不安顔をしているわ。ため息をついて。私はそのため息が苦手なの。
幸せが逃げていってるみたいで。私はお兄様より先に旅立つわ。でも絶対後悔はしないって分かってるの。お兄様がいてラルフがいて。もしかしたら子供もいるかもしれないし、いないかもしれない。
そんな沢山の小さな幸せがある事が幸せなの。
生きているだけで笑顔になるわ。
自分を褒めてあげるの。頑張って薬を飲んだね。
痛いけどちょっとだけでも体調が良くなったね。
心配して何か変わるならいくらでもするわ。でも変わらないなら私は笑っていたいの。
幸せは直ぐ側にいつもあるから。お兄様も忘れないで。強く誠実に真面目に生きて欲しいの。
笑顔で生きるか、心配顔で生きるかは、自分次第なの。後悔のない一日の笑顔の積み重ねた先に。
きっと良い笑顔の終わりがあると私は信じてるの。
出来る事が出来ただけで充分なのよ。
心配がたくさんあっても、お兄様の苦笑いが大好きよ。忘れないでね。」




