第25章 動き出した堕天使
ここから第2部のスタートになります。
ここは女神マミが担当とするとある異世界
魔王軍の侵略が停止した事で世界は平和な日々が続いており
勇者と魔王の決闘から1年と8ヶ月
それぞれがこの世界に転生してから2年が経ったある日の事だった。
魔王であるカズマサは決闘空間と言う名のプライベートルームにて
女神マミの仮の姿であるアサミと会議を行っていた。
アサミ「魔王さん…そろそろ仕事をしないと女神令が下りますよ?」
カズマサ「わかっているのだが侵略に関しては部下達の…特にマリーの反対が酷くてな…中々作戦が決まらないんだ…」
アサミ「君は魔王なんだから…あんな小娘…力で屈服させればいいじゃない?」
カズマサ「マリーに暴力なんか振るえるわけないだろう!いい加減にしろ!!」
この1年と8ヶ月ですっかりマリー依存症となったカズマサ
同じ城に住んでる以上…魔王としての仕事をしなければ2人は夫婦と変わらないものであり
マリーの目的を知ってるアサミからしてみれば非常にまずい状態だった。
結局この日は女神令が下るとの警告だけで済まされたが、彼にとっても任期前に解任されるのは何としてでも避けなければならない事であり
城へと戻ったカズマサはマリーに事情を説明した。
カズマサ「そろそろ動かないと解任が見えてくる…やはり新年度の挨拶に行ってくるか…」
マリー「魔王様…私に良い考えがあります…協力してくれませんか?」
カズマサ「良い考え…?」
まるで説明されるのを待っていたかのように話を持ちかけるマリー
特に具体的な案も無かったカズマサは彼女の話を聞く事に決めたが
その内容に関しては話して貰えなかった。
フィディオ「魔王様!今日はよろしくお願いしますね!」
カズマサ「お…おう…」
マリーの頼みで水の国の王女フィディオに剣と魔法を教える事となったカズマサ
マリーの話によると
1ヶ月の間に世界中の経済を回してみせるからその間フィディオの修行を見て欲しいとの事であり
12歳となり
身体が成長した彼女を見たカズマサは満更でもない様子で修行を開始した。
その間
マリーはデビルズゲートを発動させ水の国へと移動していたが
修行に夢中であるカズマサはそれに気づいて居なかった。
マリー「タイダル様…使い方はわかって頂けたでしょうか?」
タイダル「うむ…もうバッチリじゃ!他国の王達も喜んでおったぞ!!」
この1年と8ヶ月で大きく変わった事
それは世界各国にトモスケと同型のモニター及びキーボードが流通した事であり
魔王城に引きこもっていたカズマサはそれを知らず
マリーはまず最初に人間の姿で水の国へと潜り込みモニターを流通させていた。
水の国から風の国…風の国から雷の国…雷の国から火の国へとモニターは瞬く間に流通していき
いつしか全ての国は
クエストの情報から国家機密までモニターで管理するようになっていた。
彼女が水の国からの信用を得たのは王女フィディオの存在があったからであり
事実上
魔王軍は水の国を完全に操っている状態だった。
フィディオ「きゃあっ!痛~い…」
カズマサ「すまない…大丈夫か?」
フィディオ「相変わらず乱暴ですのね…今は敵わなくてもいつか必ず泣かせて見せますわよ?」
そんな事を全く知らない魔王と王女
中庭で必死に立ち向かうフィディオは、既に魔王補正のないカズマサよりも強くなっており
仮に2年前の武術大会に出ていれば優勝していたであろうレベルにまで達していた
彼女の修行はマリーにとっても決してカズマサを足止めする為だけのハニートラップでは無く
これから決行される作戦のキーとなる役割を担っていた。
マリー「この作戦が成功すれば魔王様はきっと救われる…貴方達…頼んだわよ!!」
「はっ!仰せのままに!!」
1年と半年の準備期間を経て遂に決行される作戦
作戦開始のスタート地点は水の国タイダルに存在する地下室であり
地下室に設置されたデビルズゲートにてマリーの配下と思われる人間達が雷の国へとワープしていった。
堕天使マリーの右眼に宿る悪魔の眼…
紫の瞳が青く変わる時
その瞳は見た相手の心を見透かす事ができ
更に見透かした相手の心に呼び掛け
相手がそれを許した場合は心を操作する事も出来た。
現在彼女の配下となっているのは
悪魔の誘惑に屈した4人の男達であり
堕天使マリー第2の計画が
今始まりを迎えようとしていた。




