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10年後に討伐される魔王   作者: うずまき
第4部 魔王討伐編
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第99章 ラストミッション

カズマサ『いくぞイオリ!!フレイム・レーザー!!!』


イオリ『風の魔剣ファントムブリーズ…私に力を貸して!!』



魔王城中庭にて始まった2人の決闘…


魔王であるカズマサは炎のレーザーを連打し

イオリは燃え盛る炎を風の力で回避していた。



彼女の風は魔王の炎を優しく反らしているだけであり


本来なら不利属性にも関わらず

その攻撃は完全に無効化されていた。



イオリ『今度はこっちからいくよ!!それっ!!』



炎のレーザーを回避したイオリは大気を斬り裂く真空の刃にて反撃


2人の互角の闘いは魔王城内部の別室にてモニター中継されていた。



マヤ『完全に互角だね…ここまでの消耗を考えたらイオリちゃんの方に分があるかも…』


アサミ『まだだよ…彼にはまだ第2形態がある…私はあれにやられたんだ…』


マリー『魔王様…』



結末が決まっていてもその闘いに盛り上がる別室の一同


その場の全員が魔王の最期を見届ける為に集まっており


彼の生命力でロードリッチーを召喚したマリーは

既に魔王の生命力がほとんど残されていない事を察していた。



カズマサ『強くなったな…最初はただの女の子だったのに…今じゃもう歴戦の勇者か…』


イオリ『10年も勇者をやってれば強くもなるよ…君の好きな華奢な身体では無くなっちゃったけどね!!』


カズマサ『別に華奢な身体が好きなわけじゃないさ…俺は非力な者が頑張ってる姿が好きなだけ…お前は昔から努力家だから…俺はお前の成長した姿を見たかったのかもしれないな…』


イオリ『カズマサ…』


カズマサ『でもせっかくの機会だ…最後に良いもの…見させて貰うぜ!』



イオリに対して本音を語った彼は自らの魔力を解放して竜魔王へと姿を変えていき


互角だった力関係は一方的なものへと変わっていった。



イオリ『きゃあっ!!』



アサミの時と同じく魔剣を弾き飛ばして肉弾戦に持ち込むと


カズマサは強化されたその身体で打撃攻撃を仕掛け

必死に応戦する彼女の腹部を容赦無く殴りつけた。



イオリ『う…うぁぁ…』


カズマサ『さて…我が爆炎の前にひれ伏すがいい!!』


イオリ『や…やめ…』


カズマサ『魔炎爆撃(フレイムエクスプロージョン)!!』



腹部を殴られダウンしたイオリに迫る炎の最上級魔法…


その威力に彼女の絶叫が中庭にはに響き渡る事となった。



イオリ『あああああっ!!』



屈辱的な悲鳴をあげさせられるイオリ


その騎士服はボロボロで彼女の成長した身体が至るところから露出しており


必死に立とうとする彼女を

魔王は笑いながら眺めていた。



カズマサ『中々可愛い声だった…そこだけは昔から変わらんな…』


イオリ『さ…最低…そんな事の為に…爆裂魔法を…』



スカートから伸びる脚をプルプルと震わせて立とうとするイオリ


それは文字通り彼が言う非力な者が頑張る姿であり

魔王が女勇者に求める理想の姿に間違いなかった。



あまりの痛みと悔しさに彼女の目からは涙がこぼれており


それは既にイオリが自力で魔王を討伐出来る状態ではない事を示していた。



ジャック『あいつ…絶対加減を間違えただろ…』


フィディオ『イオリさん…可哀想ですけど…もう闘える状態ではありませんね…くっ殺になる女勇者なんてわくわくしますわ!!』


マリー『魔王様…これが貴方から私に任された最後の仕事(ラストミッション)…』


アサミ『真理…何を!?』


マリー『全部が台本通りだと緊迫感に欠けるでしょ…?ここから先は全部アドリブ…皆が思う理想の自分で魔王様を送るのです!!』



モニタールームに中庭へと続く魔方陣を発動するマリー


それは彼女のみが魔王から知らされていた最後の任務であり

彼の爆裂魔法がゲート発動の合図となっていた。



今イオリを助けて魔王を討つのは彼女のパーティメンバーの仕事であり


それが出来るメンバーはただ1人だった。



ジャック『俺とマヤには無理だぜ…幹部相手に1対1で勝てるはずないからな!』


マヤ『リアリティに欠ける展開はNGだよね…アサミちゃん!後は任せたよ!』


アサミ『私に丸投げするつもり!?』


マリー『麻美…貴女に私の描く理想のヒロインを見せてあげる…貴女はこの鎖で私を拘束して!』



アドリブを強要されパニックになる親友に自分の理想を見せると告げるマリー


魔法陣への突入直前

彼女は自らの身体にペイントで傷を施すと


最後に両手をアサミに縛らせていた。



アサミ『ちょっと!これじゃ私が悪役みたいじゃない!?』


マリー『魔王軍の視点から見れば勇者パーティなんて悪役以外の何者でもないわ!頼んだわよ!親友!』


アサミ『わ…わかったわよ…これが最初で最後だからね!!』



全ての準備を終え中庭にへと突入する女神と側近


その姿を見た魔王は少し切なそうに笑みを浮かべ

彼の物語はフィナーレを迎えようとしていた。




次回最終話になります。

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