第一章「約束された災厄」第二話 降り注ぐ星々 齎されるは異変の火種
そこはまるで、終末世界のようだった。どうやら今回は今までと違うらしい
今まではただ夕焼けのように赤くなるだけだった。
だが今回は、本当に赤いのだ。
空どころか、世界全体が血に染め上げられたかのようだ。
すると、突如空間が裂け始めた。
流れ星のような膨大なエネルギー物質のような...
そんな物体が次々と飛来し始めた。
アニマ「これは...一体何が起きている...?本当にそんな伝承があるのか?」
「救世の神にまつわるものだと」
レミエル「うーん、『災厄の始まり』だとか『救世の神が払った代償』だとか……世間が勝手に噂してるだけだよ」
「ただ、こんな異変が起きてしまえば人は納得できる理由を求めるものだからね」
アニマ「つまり、原因不明の異変ということか。なら俺たちの出番だろ?超常現象特殊捜査部のね」
俺たち二人の仕事は、このような異常事態や異変を捜査し、解決することだ。
俺には循環の神の子孫としての特殊能力がある。だが父や祖父、さらなる先祖たちはここまでの力は使えなかったらしい。せいぜい探知する程度だ。それをもとにレーダーが開発された。
一つ目 「異変の探知」
異変を感知する能力。
レーダーが大まかな位置しか特定できないのに対し、俺は異変の発生座標を正確に把握できる。
二つ目 「再循環」
この宇宙には、本来あるべき"循環"が存在する。
異変とは、その循環が乱れた、あるいは途絶えた状態だ。
俺は乱れた流れを再び循環させ、本来の状態へ戻すことで異変を収束させられる。
しかし収束させるだけでは異変の根源そのものは消滅しておらず、時間の経過とともに再び力を取り戻してしまう。
だから収束後に"封印"を施し、異変の核を隔離する必要がある。
三つ目 「情報解析」
異変に触れることで、その性質、発生した経緯などの情報を読み取れる。
異変が物体でなく触れられない場合、「視る」ことで同じことが可能。
そして、異変を構成するエネルギーの一部を、自身の魔力として吸収することも可能だ。
ただしこの吸収も万能ではなく、短期間で過剰なエネルギーを摂取するとこの力が暴走してしまうため、連発はできない。
レミエル「司令官から管制室に来るようにと連絡がきたよ。私たちの出番だってね」
アニマ「そうか。なら、仕事を始めるか!!」
彼は一足先に部屋を出た。昔から人や世界の危機に対しては真剣だ。本当に....相変わらずだ
レミエル「そうね。でも、あのエネルギー物質はまるで星律に似ている...まさかこの時代に...?」
そんなはずはない....あれは..この時代に存在してはいけないものだ
とにかく、早急に調査する必要がある
レミエル「でも今度こそ、何があろうと私は君のそばでずっと支え続けるよ。今回の異変が、あの日の続きだとしても」
彼女は彼の相棒として、強くそれを誓ったのだ。
謎のエネルギー物質飛来と同時刻 神議にて
広大な円卓に、世界の管理者たる神々が席に着いた。
「終焉」テルミヌス
「終焉の気配がする。何かが起ころうとしているのか?」
「これは数千年間感じなかったものだ。異常事態とした方がいいだろう」
「運命」ノルン
「世界各地で流れ星のように謎のエネルギー物質が降り注いでいるようです」
「まさかとは思いますが...」
「豊穣」オシリス
「星律かもしれないと?」
「あの時『循環の神』であるあいつの生体反応は消滅した。生命を司る俺が保証する」
「だが偶然にしては出来すぎているな」
ノルン
「まだ確証はないですがこの星律のような物体の飛来と、あの出来事とあの人に無関係と断定するには早いでしょう」
神々は、かつての同僚と彼が犯した禁忌についてと、今回の出来事の関連性を調査することにした。
テルミヌス
「では、今回は俺が超常現象特殊捜査部の応援に行こう」
「君たちは引き続きいつも通り人間社会で生活してくれ」
「何かあったら連絡を頼む」
ノルン
「まったく.....貴方は人間社会に入れ込みすぎですよ?私たちの基本方針を忘れないでください」
テルミヌス
「いいじゃないか」
「身分を隠して人を助けるって面白いだろ?」
「それにあのアニマという超常現象特殊捜査部の部長は面白い」
オシリス
「では、今回はこれで解散だな。今後の世界情勢には注意するように」
テルミヌスは考えた
「星律に似た何かの突然の大量飛来、まさか...君なのか?」
テルミヌスは何かを言いかけたが、口を閉じた。
そうして神々は円卓を後にした
アニマ「司令官。今回の飛来物についての調査ですか?」
司令官「ああ。つまり君たちの出番だよ」
レミエル「あれは何なんですか?」
司令官「詳細不明。あれは完全なる未知の物質だ」
「さらに我々は回収を試みたが...あの未知の物質は暴走してしまってね」
「どういうわけか、触れたらエネルギーの暴走みたいなことが起こったのだよ」
「周囲は灰燼に帰した。調査に向かった隊員は重症だ」
レミエル「なるほどそんなことが...ということはアニマの収束能力なら解決できるかもしれないと?」
司令官「その通りだよ。君たちには周囲のエネルギーの収束と、あの未知の物質の回収を頼みたい」
「ああ、あと今回から君たちの部隊に加わる新人が増えた。」
???「私はフィンだ。これからよろしく頼む。アニマ隊長」
レミエル「フィン...?」
レミエルは驚いたような、不思議そうに少し考え込んだ
レミエル「うん。よろしくね、フィン!」
こうして新人を仲間に加え、俺たち超常現象特殊捜査部 「三人の初任務」が開始された




