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女神様の落し人  作者: 湊美耶子
番外編
6/6

番外編 王道らしく子供が出来ました! 全員曲者ですが何か?




≪side:イシュライラの5年後≫





 皆様、こんにちは、若しくは初めまして。

ディリトア王国宮廷魔術師のイシュライラ・キールン、23歳・既婚(強調!)です。

元日本人、現ディリトア人である妻のフミからは「イシュ」と呼ばれております。

彼女は現在32歳ですが、相変わらず可愛いい外見をしています。

と言いますか、5年前と変化無いです。


「出産後は6ヶ月で体重元に戻さないと永遠にそのままなのよ!」


彼女はそう主張して風の精霊と共に子供2人をあやし、体重をたった数ヶ月で元に戻しておりました……日本の6ヶ月はココでは2ヶ月程度です。

というか体重もっと増えても僕はいいと思いますけど。


 5年前、僕たちは神の思し召しで突然の結婚をしました。

あれから5年の今、二人の子供に恵まれました。

長男ヨーゼン(5)と長女レイ(3)です。

元気にすくすくと育っております。

フミさんは気合で産み分けしたと言っていましたが、女の子レイだけでよかったです。

だって、何処で如何育て方を間違えたのか息子が僕の言うことを聞きません。

見事なまでにフミさんの言うことしか聞きません。

我が息子ながら誰に似たのか性格が悪いです。


「ヨーゼン、そろそろ寝なよ~」


 ある日のことです。

娘に絵本を読み聞かせて寝かせてから、僕は絵本を片手に息子の部屋で息子に声を掛けました。

息子も寝かせてから、フミさんとあんなことやこんなことをするためです(`・ω・´)キリッ!


「寝ない」


 案の定息子には否定の言葉を投げつけられました。

彼は小難しい本を読んでいます。

本のタイトルは『詠唱不要の魔術の可能性について』、著者は僕です。


 「あれ、ヨーゼン? まだ起きてるの?」


 まだ明かりが点いている所為か息子が寝たのかをフミさんが確認しに来ました。


「あ、今から寝るところでした。おやすみなさい、お母様」


 ヨーゼンはにっこり笑っていそいそと支度を始めます。

ちょうど読み終わったのでしょ? と皆様お考えでしょう。

いいえ違います。

彼は急いで紙に何かをメモして読んでいたところに挟み込んでいます。

前回は『父さんのバーカ』とフミさんから習った日本語で書かれていましたので、フミさんに泣きついて怒ってもらいました。

ふ、お父さんはバカじゃないぞ!

日本語もフミさんに習ったので読めるんだぞ!

フミさんのやれやれしょうがないな~という視線というか顔が大好きです。

あ、イシュのバカー! と言う時の顔も大好きです。

もう完全に話がそれてますが、ようやく息子は寝台に入りました。

僕におやすみなさいという挨拶は結局ありません。

存在丸無視されてます。

完全に眠りこけたのを確認して(というか腹が立ったので魔法で眠らせました)メモを調べてみました。

だってどうせ碌な事書いてないし。


『お母様と結婚するにあたっての障害、1:法律、2:父。王様は無理だとしても宰相になって法改正してお母様と結婚しますから、父さんは早めに存在自体消えてください。』


 ……うん、宰相になって法改正に取り組んでも実母との結婚は無理だと思うよ?

っていうかなんでこの本読んでたの? 読んでた意味あるの? どうせ中身読んで無いでしょ?

確実に僕がこのメモを読むことを分かっててやっています。

地味な嫌がらせに心がズキズキと痛むのでフミさんに慰めてもらうことにします。

まぁ、5歳ですらすらと字を書ける天才なところは僕似ですか、そうですか。

というかフミさんに抱きつく理由が増えるだけだからね、ありがとう、息子!

そんな息子が嫌いじゃなかったりします。


「フミさん、ヨーゼンは宰相になりたいんだって」


 僕は長椅子にゆったりと腰をかけていたフミさんに抱きつきながらさっき分かった息子の将来の夢を聞かせました。


「へぇ……なんでまた宰相?」


「コレが理由です」


フミさんにしっかりとメモを手渡しました。

夢は政治家ねぇ……あんまり子供らしくないなぁ……と呟くフミさん。

確かに僕も子供の頃の将来なりたい職業といえば魔術師でしたからね。

僕の場合、しっかり(宮廷)魔術師になっちゃったけど。

ちなみに宮廷魔術師ってフミさんの日本語によるといわゆる魔術師の中のエリートって奴です。

わぁい、僕偉い。


「息子が可愛すぎるって言ってた日本の同僚の気持ちが今ものすごく分かるわ~……けどコレはないわ~」


フミさんはそう呟き、息子にドン引いていました。

日本ではヨーゼンみたいな子をマザコンと呼ぶそうですね。

将来恋人できるのか心配していました。

フミさんは僕のなんでヨーゼンは独りで寂しく生きればいいと思います(`・ω・´)キリッ!


「私、ヨーゼンのこと特に可愛がってる自覚無いんだけどな~? むしろ着せ替えが楽しいレイを構ってる気がするし」


 フミさんはうんうんと頭を横に振って考えております。

そんな仕草が一々可愛いです。


「あとヨーゼンが僕にお休み言ってくれないです」


 息子は僕から挨拶しても無視します。

怒っても無視。

悲しんでも無視。

結局直りませんでした。

反抗期ですか、そうですかで最近は怒るのやめてフミさんに告げ口です。

フミさんの前でなら挨拶してきます。


「えー、またぁ? こないだちゃんと怒ったよ?」


 ヨーゼンもレイも僕似のやや濃い青い髪と濃灰青の瞳です。

フミさんはやっぱり気合で僕似にしたと言っていました。

気合凄いよ、気合……多分、何かしらの魔法を使っているんだと思います、無意識的に。

というかフミさん僕の顔好みですか?

言われたこと無いけど。


「変なところ遺伝したかなあ……?」


 僕に容姿が似るとフミさん大好き遺伝が濃いということは、その分だとレイも危ない道に入りそうな気もするんだけど。

ちなみにレイは大人し過ぎてたまにいるのかいないのか判らない時があります。

フミさんが嬉々として着せ替えしている時も特に騒ぎません。

ちなみに僕が構うと反応が全くありません。

嫌われているのかすら現段階ではよく分かりません。

レイは泣くのも滅多に無く、たまにオヤツが欲しくなった時だけです。

そして兄であるヨーゼンは妹に見向きもせず実母の追っかけです。

妹まで僕似だから興味無し?

ここはフミさん似の妹か弟をこさえてみたらいいのではないでしょうか……。

ということで第三子いってみようか!


「フミさん……性交の精霊の裏情報聞きたいです?」


 昔、性交の精霊がいると知った彼女はどんな容姿なのかと大興奮しておりました。

人型じゃなくて植物(触手)っぽい奴ですと答えたら絵に描けと言われたので書きました。

何このエロゲイラスト? と言われましたが、エロゲイラストって何でしょうか?

ちなみに火の精霊さんや水の精霊さんは小さな人型をしています。

そういえば、あの時の夜はフミさんがいつもより燃えていた気がします。

おっと完全に脱線しました。


「え? 何々? あのエロゲイラスト精霊なんか裏があんの?」


ちなみにさりげなく僕はその精霊を絵本と同じ手に掴んでるんですが、フミさんは精霊が見えないので気付きません。


「小説に取り憑くと官能小説になります」


精霊を絵本に挟んで呪文を唱えるとあら不思議。

絵本があっという間に大人向けになりました。


「マジでか!?」


こんなくだらないことを一々喜んでいただけて嬉しいです。

とりあえず読んだらお相手してくださいねとの意味を込めて絵本を渡しました。


「おおおっ! 懐かしい世界! そして更に凄い! なんて素晴らしい世界なの!」


 ちなみにどんな大人向けになっているのかはその精霊の好みにもよるので、僕は絵本を実際見るまで分かりませんでした。

が、寝台にいそいそと向かって続きを読む妻の脇から絵本を覗いてみると、男の裸体しかありませんでした。

どのページを見ても男だけ。

まさか男しか出ていない絵本に変わっているとは。

その個体に関しては絵本を見る限り、筋肉ムキムキなおとこが好きみたいです。

見るんじゃなかった。

萎えた。

フミさんは興奮覚めやらぬようでした……そっちの世界が好きなのですね。

結婚して5年、妻の新たな一面を知りました。


 ヤマナシ、オチナシ、イミナシで略してヤオイと呼ぶそうですよ。

確かに意味無いですね、そうですね。

リベンジに違う個体探してこよう……ヤオイ萌えと実母萌えじゃ無い子。


 勿論、その日の子作りは諦めました。

だって何か気力と体(主に下半身)がしょぼーんとしてます……。



「精霊さん、違うの読みたーい♪」


 そして数日後、またいそいそと妻のいる寝台に行ったところ、フミさんがいつの間にか、あのおとこ萌え精霊使いこなしてるっ……Σ(゜д゜;)

というか違う話出してくれるんですか?!

今回は王宮騎士団長と宮廷魔術師の禁断の愛って……うん、まぁ別にいいけど。

絵本の中の魔術師の容姿がまんま僕の気がするんですが。




~*~*~*~*~*~~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*




≪side:イシュライラの20年後≫




 唐突ですが、上記より15年後経ちました、経ちましたといったら15年経ちました。

大事なことなので二回言いました。

僕が38歳、フミさん47歳です。

フミさんの見た目があまり変化がないんですが、日本人って何者ですか?

僕は禿げたら離婚、太ったら離婚と言われたので結構必死なんですが?

いまいち分かりませんが、僕たちって相思相愛じゃないのでしょうか?

ペクテーヌ様は召喚するにあたってフミさんの性格自体もいじってくれてもよかったと思いますよ!

寝台ベッドでも好きとか愛してるって言ってくれないですよ。

最近じゃ四人目は絶対無理としか言ってくれないので愛情不足ですよー。

100歳になっても産めそうです、フミさんなら!


 で、子供たちの近況ですが、例の絵本と精霊の所為で娘のレイ(18歳)は、立派なヤオイマンガ家になりました。

マンガとは絵の傍に台詞がついている小説+絵本のことです。

フミさんの世界にはそのマンガと言う存在が氾濫していたらしくて、それを娘に教えたのがきっかけです。

画力はというと、僕が論文を書くときによく魔方陣や人体図を描くのでソレも影響していると思いますが、上手だと思います。

流石フミさんと僕の娘だけのことはあります。


 息子のヨーゼン(20歳)はというと一応平民議員になって平民初の宰相を目指してます。

ただ、あれだけフミさんにゾッコンだった彼が、とある娘さんと結婚しました。

求婚時の言葉が『あなたが母に似てるので妥協します。僕と結婚してください』だったそうです。

娘さんは隣国ユザド国のお嬢さんで、黒髪のつぶらな瞳の方です。

確かにフミさんと雰囲気が良く似ています。

結婚式でお会いした娘さんのお母さんもフミさんと雰囲気が似てました。

歳も多分フミさんと同じくらいです。

しかし娘さん、よく求婚受けたなと思いました。


 で、その15年の間にフミさんがもう一人産みました。

(フミさんが)頑張りました第三子は男の子で見事母似です。

名前をキクと言い、宮廷魔術師を目指しています。

しかもこの子も曲者です。

というか三人の中で一番曲者です。


「兄さんってば僕と結婚してくれるって言ったのに! あんな女と結婚して! 僕が女になったらもっと可愛いのに! いっそのこと兄さんのこと女にしちゃうんだから!」


 ハイ、見事な兄貴萌え一丁。

(僕の)悲願のフミさん似の為、大層可愛がりましたので将来は僕を超える魔術師になるのが夢です。

しかし、ヨーゼンも嬉々として構ったのが原因でしょうか、兄大好きっ子になりました。

姉レイもかなり構ってたんですけどね。

というかレイもキクに感心示したのはやっぱり母似だからでしょうか?

ということで台詞でもお分かりの通りキクのもう一つの夢は実兄を嫁(?)にすることです。


 現在キクが研究しているのは男を女にする魔法だそうです。

女性的ハニーフェイスな見た目の所為でヤオイとやらでは女性役なのではないかと思いますが、ところがどっこい男役のようです。

人体実験希望者が腐るほどおります。

希望者は勿論性別が男性であることが条件なので男性ですが、なんで男の子なのに男の支援者ファンばかりよく集まってくれちゃうの?!

男性達が人体実験するにあたり希望するのはその後(女性化後)はキクに面倒見てもらいたいそうです。

要はキクの妻(!)になりたいそうな。

まぁ、人の趣味は人それぞれ、十人十色、蓼食う虫も好き好きです。

ところでこの研究は僕は止めた方がいいんでしょうか?

ちょっと(フミさんが喜びそうなので)興味があるので共同でも……。


 そんな三人の母、フミさんは静観です。

母とは偉大ですね。


「キクって総攻なんだぁ~。すごーい!」


あの、ソウセメって何ですか?

褒め言葉ですか?




~*~*~*~*~*~~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*




≪side:フミの20年後≫




 異世界に突然召喚されてから約20年。

子供たちはというと、マザコンだし、長子だしとなんだかんだと心配していた一番上の息子が一番最初に普通に結婚した。

私の子供は見事なまでに全員変な風に育った。

長子はマザコン、次子は腐女子、末っ子がブラコン。


 未だに夫は元気なので夜が……オバちゃんには耐えられないのYO!

体力的にも無理だったし、四人目は魔王が出来るんじゃないかと思って流石に勘弁してくれと言ったというか言い続けている。

っつかもう勘弁しろ。


 子供がマザコンって王道設定よねとか思ってるような異世界人の母だし、マザコンになるのはしょうがないと思う。

というかその子供の父親もそれなりに変なんだからね。

良い所は金持ってるところだけジャマイカ……あと見た目か。

夫には禿げたら離婚、太ったら離婚と、そんなのと一緒に歩きたくないんだから! と日々脅しております。

夫を紳士という名の美中年になるよう適度な運動と良好な食生活とを努力しております。

でも適度な運動と称してにセックスに持ち込むな……。

見た目は青い髪と瞳の所為で爽やか好青年なのに、嫉妬深いし、脱ぐと細マッチョだし、エロいこと好きだし、頭良いから口喧嘩では勝てないし、魔術バカだから魔法ネタ振るとずっと喋り続けてるし、飽きて寝るとお仕置きと称してヤラしいことしてくるし……くそぅ……腹立ってきた。

基本、魔術師って引きこもりだから気をつけないとあっという間に残念な結果になるし。

まぁ喋り始まるとただの(魔術)オタクだけど。

爽やかな見た目とは裏腹に結構俺様な年下夫に振り回されつつ、たまには振り回しながら、まぁ結構それなりに幸せに生きてますよ、えぇ。


 それにしても異世界って嫁イビリって単語ないのかしら。

長男ヨーゼンの嫁がこれまたぱっと見、日本人っぽい。

なんか大和撫子な感じです。

見た目は確かに私というか日本人系統の顔立ちで……でも性格は私とは段違いに良い子ちゃんです。

返事とかでお育ちがいいことがすぐ分かりますわぃ。

っつか彼女、貴族の娘さんなんだけど、これがまた面倒くさいので詳細は省く。

とりあえずこんな良い子虐めたら私ってば地獄行きそう。


「じゃぁレイラさんは直にでもディリトア国籍取得したいのね?」


 今日、私は息子の嫁、レイラさんの今後についてを報告されている。

彼女はユザド国籍なのだがディリトア王国人の妻として直にでも帰化申請する気概らしい。


「ハイ。父はしばらく様子を見てからにしたほうがいいと言うんですけど……私、ヨーゼンさんと離婚するとは思えませんし」


見た目は優柔不断な印象を受けるジャパニーズですが、中身は違うようです。

確固たる意思というものをお持ちなようです。

嫁イビリにも負けなさそうです……って別に虐めないからね?

私にもそんな意思があったらイシュに好き勝手にされないように……いや、脱線した。


「……我が息子ながらマザコン……母大好きっ子なのに……よく結婚しようと思ったわね?」


「お会いしたときから運命を感じましたので」


にっこりと微笑んで言い切ったー!

強いよ、この子。

なんかふわふわゆるゆるだらだらえろえろ生きてきた私とは全然違う……。

しっかし、この言い方だとレイラちゃんはヨーゼンに一目惚れしてくれたのかなぁ?

もっと仲良くなったら色々聞いてみよう。


「えーと……とりあえず愚息をよろしくお願いします」


「こちらこそよろしくお願いします、お義母様」




 次子、レイ……髪が青いのでアミちゃんとも悩んだんだ、これが。

大体想像つくと思いますが、上二人の子供たちは漫画の青い髪色のキャラから名前いただいてます。

で、育て方が良かったのか間違えたのかレイは立派なヤオイマンガ家に。

ちなみに私は家で時間があるときは娘の手伝いしてます。

ベタと点描描きくらいなら手伝えるもん。


「かぁさま……ココを黒く塗ってください」


娘は敬語キャラです、容姿もまんま夫の女版ですな。


「はぁい」


 本日は魔術師の男にムリヤリ召喚された異世界人の男との濡れ場をお手伝い中。

異世界人は日本人のリーマン設定なのでニマニマしながらお手伝いしてますよ。

高層ビルやスーツ等の衣装は私が持てるだけの画力で伝えました。

……地球……日本人がコレを見てれたら仲間がいることに気付くと思うんだ。

まぁヤオイ好きじゃないと読まないと思うから見てくれる確率低すぎだけど(笑)


「かぁさま……」


「ん?」


「寝台で……裸で寝転んでM字開脚して欲しいんですけど……筋肉のつき方がいまいち分からないので」


「お父さんにやってもらいなさい」


「……ちっ」


聞きました? いま舌打ちしたよ、この子。

娘の前で裸になると身の危険を感じます。

私、娘が成長してからおしとやかもとい大和撫子になったと思う!

人間恥じらいは大切ですよ、えぇ。




 そして末っ子、キク。

大和男子をめざして某日本さんのお名前を頂きました。

でも間違った日本男児になりました、スマーン!


「かーさん、女体化の研究するから今日父さんと研究室に泊まるから!」


いや、もうちょっとオブラートに包めぇぇぇ!

丁度その場に居合わせた女体化対象である兄ヨーゼンは若干青ざめてます。

キクはヨーゼン一筋です。

シスコンにならなかったのが謎。


「張り切りすぎて倒れないでね」


「倒れたら兄さんに看病してもらうから!」


とりあえずキクは元気っ子。


「……明日から地方行きだから戻るのは4日後だ」


ヨーゼン、ソコは嫌とか言えよ。


「じゃぁ4日後に倒れるから看病して」


「いや、ソコまで計算して倒れなくていいから」


堂々巡りになる気がしたので口を挟みました。


「だって兄さんが看病してくれるって!」


「看病するとは言ってないからね! ヨーゼンも変に甘やかさないの」


「ごめんなさい、フミ」


ヨーゼンはいつの間にか私のこと名前呼びです。

クレヨンし◎ちゃんを思い出す……。

とりあえずまだ母>弟のようなので兄から嗜めていき、体調崩さないようにと二人の息子心配をし、それぞれ解散。

……複雑だ、嫁のレイラちゃんはどの位置に入るのか怖くて聞けねぇ……。

結婚するくらいだし、レイラ>母>弟だよなぁ?


「かぁさま……」


「わひゃぁ!」


変な叫び声をあげてしまった。

夫と息子二人が外出し、残ったのは娘と私。

その娘が後ろから抱きついてきた。

娘は5尺7寸(約172cm)ほど身長があり、私より頭一つ分ほど背が高い。

……嫌な予感がしますぅ……。


「タカヤのこと女体化するから裸でM字開脚してください」


タカヤとは娘の描く漫画のリーマン主人公(受)のことです!

今の会話聞いて何か閃いたようですよー。

とりあえず……逃げる!


「買い物行って来る!」


そう言うやいなや風の精霊さんが魔法を手助けしてくれて瞬間移動テレポートで私を商店街まで運んでくれた。

風の精霊さん、ホントにありがとう。

娘の舌打ちが聞こえる気がするけど、多分締め切りが近いから追ってこないと思います。

夫の施す他の男に対するガードは鉄壁だけど、一番手厚くガードして欲しいのは娘なんだよなぁ。

娘から狙われるのは異世界トリップの王道とはかけ離れてるわ……。

私の身の安全のためにも早く娘にも素敵な恋人が見つかりますよーにっ!

勿論キクにも見つかりますよーにっ!

……そんな感じのちょっと疲れる日常です。







 ということで二世のお話。

曲者ぞろいですが何か?


子供の名前は、

ヨーゼン…藤崎センセのほーしんえんぎ。

レイ…あのエヴァ。厳密には髪青くないとか言わないように。

キク…国家擬人化漫画の日本人から。




 イシュライラがナチュラルに俺様属性ところどころヘタレって言うのが書けて満足です。


 これにて完結です。

が、この夫婦は他の話にもちょこちょこ出てくるので見かけた際にはよろしくです。




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