↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冴えない俺が、何でも教えてくれる魔法を手に入れたけど……  作者: 弐屋 丑二
自己理解と目的の修正

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

261/342

ムケットパンスター

 モンスターの群れに降下した幼女はオークの集団へと近づくと何やら交渉のようなことをしだした。俺も誰か選ばないと……モンスターの集団の上で羽ばたきながら迷っていると下から

「おい!そなた!わらわは知っておるぞ!」

何処かで聞いた声がして、そちらを見下ろすと、かなり前にリルガミン地方の屋敷近くの井戸下で出会ったオーガの女王がピョンピョン飛び跳ねながら両手を振っていた。周囲には老いたオーガが2名付き添っている。腰巻きは履いているが、上は何も着ておらずデカいのが二つ飛び跳ねる度に派手に揺れているのが目立つ。


 うわー……超めんどくせえのに見つかった……見なかったことにしよう……視線を逸らしているとわざわざ俺の下まで、他のモンスターをかき分けやってきて

「天使様だったのか!只者ではないと思っていたのだ!おい!聞いておるのか!?」

騒がしく喚き出した。あまりにもうるさいので、他のモンスター達も一斉に俺とオーガの女王を見てきた。俺は大きくため息を吐いて

「静かにしてください!わかりましたから!少し離れてお話しましょう!」

モンスター達から離れた街側へと降下して行く。


 着地した瞬間に殆どタックルの様な感じで飛びつかれたが、軽く踏みとどまる。俺もレベル上がったなあ……今、素のレベルってどれくらいなんだろうな……などと考えていると、オーガの女王は抱きついたまま

「天使様!わらわと子作りをしよう!」

早速押し倒そうとしてきたが、あっさり抜け出て

「あの、子作りは出来ませんけど、俺の頼みを聞いてくれれば、多少の願いなら叶えて上げられると思います。女神様への陳情とは別に」

駆けつけてきたオーガの老婆達に取り押さえられた女王は両眼を輝かせ

「本当かっ!?」

俺は黙って首を縦に振る。


 三十分後、多くのモンスター達が遠巻きに周囲を囲む中、中心で俺と青髪の幼女が向き合う。幼女は自信ありげに

「大天使のお兄さん、あたちの選んだ戦士は強いわよ。お兄さん後悔で震え上がるわ」

「もう呼んでもいいですか?」

幼女は首を横に振り

「お兄さんもちゃんと煽り口上をしてから。これはムケットパンスターって言って古代から続く由緒ある代理決闘の儀式でもあるのよ」

……いや、そんなんいきなり言われても無学な俺は知らんし。でも合わせた方が無難なのは確かなので、煽り口上を考えていると脳内でサナーの声が

「私が言った通りに復唱しろ」

と言ってきたので黙って頷くと

「お前が竜族の王か何か知らないが、女神様に選ばれた有能大天使の俺にとって塵みたいなものだ。良いか?知能が違う。所詮羽根が生えた爬虫類に過ぎないお前ごときの選んだ戦士など大天使である俺様の選び抜いた最強天上戦士の足元にも及ばないだろうな!」

いや……竜族の王に絶対言いたくねえ……後が怖すぎるって……サナー、他人事だと思って調子に乗るんじゃねえ……などと思っていると、勝手に俺の口が動いて超怖い煽り口上を言い切ってしまう。


 幼女は全身をブルッと震わせると、黄金の両面をギラギラ輝かせ

「分かってるじゃないの……」

そう言うと全身をバチバチとスパークさせながら、右手を差し出してきた。その手を握ると当然ながら俺の手は嫌な臭いをさせながら焦げていくが痛みは無い。幼女が手を離すと俺の右手から煙が噴き出して瞬く間に傷が修復していった。リブラーがスキルで手を守ってくれたんだろうなと思っていると

「オークのペニュちゃん!あたちは、あなたに決めたわ!」

幼女が背後を振り向いて声をかける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。