↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冴えない俺が、何でも教えてくれる魔法を手に入れたけど……  作者: 弐屋 丑二
高位存在による介入の損失計算と立て直し

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

199/343

気分じゃないんだよ

 大天使ナーニャは嬉しそうに

「そうだねー!全部いこう!」

女神は背中を向け震え出した。笑っているようだ。緑髪の女性は、いつものぼやけた顔で

「……頑固一徹、変わらぬ意志、礎の道標を同時に付けたデータがありません。我々リブラーとしては判断できません」

「やってみよう。大天使にゃからんてぃさん良いですか?」

2本足で立つ猫の大天使は頷くと

「失敗を覗き込む時、深淵から成功も覗き込んでいると言います。つまり鳴かぬなら明日へと向かえキリギリスと言った感じです」

意味不明なことをニャーニャーと答えてきた。


 反対している様子ではないようなので緑髪の女性に

「3つ付けてください」

そう言った次の瞬間、俺の掌のミニチュアアン王女がまた一瞬、光り輝いた。右手が緑の膜に包まれた女神がサッと俺の手からアン王女を取り去り、ミニチュアパレードの檻車の中へと戻すと、焦れったそうに

「にゃかちゃん、もういいでしょ?」

猫の大天使は腕を組んで頷くと、木箱ごと消えた。女神が階段に向け走り出し、俺とナーニャも急いで付いて行く。


 4階のホールには、立て札が立ててあり、近づくと

「ここはセイ様の担当だが、セイ様は忙しいので大天使ナランに一つの問題を出す。お前、リースとサナーを一人だけ選べるなら、どっちを選ぶんだ?」

そう書かれていた。女神が不満そうに

「まーた時間がかかりそうな……」

俺は別に迷わなかった。

「リースです」

女神とナーニャが唖然とした顔で俺を見てくる。その表情が不思議で

「え、なんでですか?」

女神とナーニャは2名とも愕然とした様子で

「なっ、ナラン君……あの……それで良いの?」

「ナラン君ー……サナーちゃんも大事だよ?」

「サナーは一人でも生きていけますよ。俺より遥かに頭がいいし、俺より努力家ですから。でもリースには俺が必要だし、俺にもリースが必要です」

何も迷うことはない。


 女神とナーニャは顔を見合わした後、女神が大きく息を吐き、腕を組み俺を見据え

「ナラン君、正座しなさい。膝を折って座るの」

「うむー」

ナーニャも腕を組んでウンウンと頷いている。黙って従うと、女神は俺を見下ろしながら

「サナーちゃんがあなたのことをどれだけ好きか分かってる?」

「はい。でも俺はあいつに恋愛感情がないです」

女神とナーニャはしばらく固まった後、女神が

「うう……私もこういう経験あるわ……2番目でも良いって言ってるのに、絶対に1人に筋を通す男……厄介なのよねえ……」

「うむー……しかし偉いですなー」

「ナーニャちゃん……早くもナラン君側に付かないでよお……」

「なんでー?不倫はダメですよー?」

「あなたは真っ直ぐ育ってるから良いけど!私がマイダーリンと結ばれるまでどれだけ大変だったか……恋愛はイバラの道よ……」

「女神様はさー……曲がりすぎですよ?」

「そうかも……いや真っ直ぐですって!」

2名とも何やら揉め出し、俺は座ったまま延々とわけのわからない話を聞かされることになる。



 ……



 気付いたら座ったまま寝ていた。目を覚ますと、目の前にしゃがみ込んでこちらを見ている大天使セイのやたら整った顔があり、驚いて仰け反った。セイは立ち上がると

「ほら行くぞ。女神はナーニャが引きつけてくれている。セイ様の罠にあっさりはまって別次元でナーニャと延々、恋愛について話してる」

「あの……何なんですか?」

セイは天井を見上げ

「この城の主が、今は女神と会いたい気分じゃないんだよ」

そう面倒そうに言うと俺に手を伸ばしてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。