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31.エピローグ

ラストは意外とホラー。それにしても、クリスは女性化し始めていて、これから先どうなるのでしょうか?

島風は知りません。

 アドロフと婚約した俺様は野郎から旦那を3択の地獄から解放された。そのまま、婚約を継続して、タイミングを見て、結婚式をあげた。もちろん、正妻はベアトリスだ。ベアトリスの結婚の後に俺様の結婚式だった。結婚式は正妻のベアトリスの時ほど盛大ではないものの、アドロフとキスをせねばならないという責め苦があった。アドロフもあーちゃんも、ベアトリスもそれ位我慢しろと言われて、諦めていたがそれは何とか回避した。


 もちろん、結婚は偽装だ。アドロフは誓って、俺様に手を出さないと誓約してくれた。それにケーニスマルク家から、メイドのあーちゃんを持参金の一部として、一緒に王宮に住まわせてくれる事になった。


 アル、イェスタ王子、ベルンハルトは俺様に振られて、フリーになったが、イェスタにアリスが急接近した。アリスはイェスタの事が好きだったらしい。イェスタは直ちに、アリスに求婚した。アルとベルンハルトのその後は知らん。知る気もない。俺様に求婚する様なイケメンはみんな死んでしまえ!


 ちなみに、アドロフはやはり国王となる様だ。カールは王座を諦めた様だ。ぶっちゃけると馴染みのないアドロフより、カールの方がいい様に思える。何より、アドロフは怖い。ベアトリスも知らないアドロフの本当の顔。どこが優しいだけが取り柄の無能だ。一番野心家じゃねぇか! しかも、王座の為には平気で弟を毒殺しようとするし・・・俺様もアルを毒殺しようとしたけど、次元が違うから一緒にしないでね・・・


 だけど、時々、俺様の胸が苦しくなる時がある。なんか、婚約した時の感じがまだ引きずっていて、なんか、アドロフにときめく時があるんだ。危険な男って、なんか惹かれれるって! 俺様何言ってんの? まさかのメス堕ち? いや、俺様頑張る、漢の心で頑張る!


 そして、魔法学園を卒業後、すぐにベアトリスが結婚、そして、半年後に俺様とアドロフは結婚した。キスはしたけど、魔境で手にいれた。魔法のビニールみたいなやつで誤魔化せた。アドロフは笑っていたけど、こっちは必死だ。ファーストキスが野郎だなんて、不幸すぎる。


 続いて、アンとアリスも結婚していった。重ねて言うがアルとベルンハルトのその後は知らない。知る気もない。そんな薄情な? いや、俺様との距離が∞なら、いつまでも永遠の友でいられたけど、俺様を女として見る様な奴とは付き合えない。絶対否定だ。


 そんなこんなで、俺様は王宮の別棟で、王女として暮らしていた。もちろん傍らにはあーちゃんが一緒だ。結局、意外といい人生になった様な気がする。女の子に産まれてしまったから、ハーレムは無理だ。でも、傍らにはいつも恋しいあーちゃんがいつも居てくれる。前世のブラック企業戦士よりはいい人生な様な気がする。少なくても、過労死はしなくて済みそうだ。俺様は女神様に感謝した。



☆☆☆



 私はアリシア・フォルクング。このアトランティス王国の王女クリスティーナ・フォルケ・フーベルトゥス様の専属メイド。そして、クリス様を愛する女。私の前世は日本という国で死んだ女性だった。私には秘密があった。前世で私は女性として女性しか愛せないLGBTだった。生きずらかった。そして、この世界でもそれは同じ筈だった。いや、性の問題に寛容と研究が進んだ前世の方がましだったろう。しかし、私は恵まれた。たまたま腕に痣があり、女性としての価値が低く、政略結婚の材料にはなりにくかった。そして、ケーニスマルケ家に作法見習いとして仕え、クリス様と出会い。恋に落ちた。そして、専属メイドとなり、ずーと、一緒に暮らせた。クリス様のお気に入りの立場から、私の口利きで、実家はケーニスマルク家の威光にあずかれた。おかげで、今も、クリス様の傍にずっといられる。作法見習いの期間が終われば、訳のわからない商人か何か金持ちの平民の嫁として嫁ぐしかなかっただろう。それも大抵、ジジイの様な歳の男へだ。私の女としての価値はそんなものだ。実家はこのまま私がクリス様の傍にいた方が都合がいいのだ。


 それにしても、あれ程美しいクリス様のお傍で尽くす事が私の喜びだ。そう、私はクリス様を愛している。女として、女であるクリス様を・・・クリス様はいつまで我慢できるだろうか? 私のア・イ・シ・テ・ルのサインを見逃せないだろう。今日あたり、クリス様は告白をしに来るのではないか? 私はそう期待して心待ちに待つ。最初は頭の中身が男と聞いてどうかと思ったが、全然いける。見た目が美しい女の上、中身以外全部女なんだから、問題ない。それに最近中身も女性化している様に見える。今日は念入りに化粧をしよう。クリス様の告白を伺う時は一番綺麗でいたい。クリス様は私を愛している・・・私はふと、鏡に映る自身の顔を見た。



「真の悪役令嬢は私だったのかしら?」



そこに映っていたのは、普段誰にも見せた事が無い、悪役令嬢ばりの悪役顔だった。



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読んで頂いた読者様ありがとうございます☆ 本作について、 「ちょっと面白かった!」 「島風の新作を読んでみたい!」 「次は何を書くの?」 と思って頂いたら、島風の最新作を是非お願いします。リンクがありますよ~☆ 読んで頂けると本当にうれしいです。 何卒よろしくお願いいたします。ぺこり (__)
『連載版』クラスで最低と蔑まれた上、幼馴染に振られたけど、後輩を助けたら、超グイグイ来た~俺が無実な上、実はweb小説の神作者だとわかってももう遅い~
― 新着の感想 ―
[気になる点] え、終わった!? 面白かったので、てっきりもっと続くものかと思っていました。 [一言] 完結おめでとうございます! 次回作も楽しみにしています。
[良い点] クリスのキャラクター性は魅力的で良かったです。 あーちゃんはもっと早くに読者に本性をさらけ出して暗躍していればもっと面白かったんじゃなかろうかと。 [気になる点] >「クリス様、もうここ…
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