0496 絶滅が始まる
どんな社会秩序も破壊されるとき、悪が現れる。そして趙明意はとっくに心の準備ができていた。なぜなら、盧安は多連合状態の中で、自分自身の悪を非常にはっきりと自覚していたからだ。
だから、今のこの村の人々が何を考え、何を企んでいるのか、趙明意は一目で分かった。
「悪とは何か? 悪とは負うべき責任を負いたくないということだ。」今、この村では悪が放たれている。
これらの村の女たちは家を分けるときに非常に積極的で、関係を壊すことさえいとわない。しかし、誰が老人を扶養するかになると、一人残らず沈黙し始める。彼らは扶養を望まないわけではなく、子として少なからず良心を持っている。ただ、兄弟間で誰が多く出し、誰が少なく出すかという問題で、皆が損をしたくないと恐れているのだ。昔は老人が一家の主であり、皆で支え合っていた。しかし今は、老人は一家に住み、その一家だけで扶養する形になっている。そうなると、どの家が負担するのか、これらの田舎の庶民は少しためらいを感じるのだ。このためらいは、容易に皆が手を引いてしまったり、あるいは最も良心のある誰かに負担がのしかかり、他の者はすっかり安心して良心を失い、最後には社会の悲劇へと発展してしまう。
だからこそ、趙明意は新しい制度と現実のずれを調整しなければならない。制度は自らが変えたものだからだ。
過去の制度は、老人を養うのに非常に良かったが、老人が家長であると、必然的に郷老を形成し、人的動員の権力に触れることになる。だから、老人と村落の権力を分離しなければならない。もし老人とこの権力を分離しなければ、村落の人的単位は一つひとつの宗族のままである。分離して初めて、より大きな組織単位を形成できる。明清時代、南洋には多くの宗族があったが、西洋の植民者たちに各個撃破された理由は、特に蘭芳共和国は、西洋の軍校制度を導入し、西洋の火器を導入してもなお敗北したのは、これらの国の最大の人的集団が依然として宗族だったからである。
老いては養われることが必要だが、より大きな組織単位が養老の規則を整備するために不可欠である。そして、このより大きな組織単位は、集団でより大きなことを遂行できる。例えば、村の入り口の貯水池は、二十一世紀の人から見れば、多数の工事隊が多数の掘削機を携えて数日で済ませる作業である。しかし、現在では人力に頼らざるを得ず、いかなる工事も一つの宗族が組織できる人力を超えれば、郷間では完成できない。なぜなら、各宗族が力を合わせて協力することができないからである。一つの宗族は自らの力だけではこのようなことはできない。地球の二十世紀において、中国の全面的な土地改革後、食糧生産データに大幅な向上があった。教科書の説明では農民の積極性が大幅に向上したとされているが、これは婉曲的な表現であり、学生たちに農民が解放されれば高効率の機械に変わったかのように誤解させている。しかし実際はそうではなく、農民の基礎的な生産水準は依然として人力と畜力に頼っていた。だが農民が再組織化されたことで、大集団——数千人規模の大集団へと変わり、宗族では通常百人程度の農民しか動員できなかった紛争とは異なっていた。こうして小規模な水利工事が建設されるようになった。これらの小規模工事は、かつて地方の宗族勢力では到底完成できなかった大規模な事業だったのだ。
趙明意が田舎に来たのは資源のためだ。水路工事が完成すれば多くの人力を節約でき、多くの田畑の水源を安定して確保でき、水を汲む必要もなくなる。効率的に資源を得るには、人的資源の再計画が必要だ。以前のような人力を大きく制約する郷老組織の枠組みはもう通用しない。そして、趙明意はこれらを配置する際、いつも自分がこの仕事を初めてではないように感じていた。
青崖山に沿って建てられた七つの山村を連続してフォーマット化した後、趙明意は急ぎ足で青壮年を集め、村から村へと動員した。各村子は田を開く必要があり、他の村から人を呼び、それから工分を計算する。
村で妖魔に支配された人間については、趙明意が自ら魔を除く、つまり刀で切り開く。生き残れば運が良かった、生き残れなければ妖怪に完全に感染していたということで、そいつの不運だ。
医療トラブル?ありえない。趙明意は来た初日から暴力的なイメージで人前に現れ、一人を救えれば恩を施し、救えなければ威厳を示す。話は変わるが、趙明意の救人の手段は完全にこの田舎の人々の理解を超えており、そばの人々は趙明意が人を食べているとさえ思った。
人食いと言えば、趙明意も反論するつもりはない。これからの自分の行動も、少しは人食いに関わることになるからだ。
人類の活動範囲の拡大は、必然的に野生動物との衝突を生む。趙明意の潜在意識では、ずっと妖怪を人類の天敵とは見なしていなかった。前世の記憶の一部が常に自分に注意を促していた。野生動物は保護区の外では各飲食店の入り口に吊るされて客引きをしているか、保護区の中では絶滅危惧から絶滅へと進まないようにカメラで監視されているのだ。
この山嶺にいる妖怪の学名は斑紋虎であり、詳細な情報はすでに別の意識から自分に伝えられている。盧安の別の意識の研究は非常に熱心で、まるで動物学者の態度だ。その自分から多くの資料が送られてきた。重要なのは、穴の大きさと斑紋虎の体型との関係(オレンジ猫がドブネズミの穴に入れないのは確かだ)、そして穴と斑紋虎の掘る深さの関係だ。
猫科動物は遮蔽された空間を好む。この点は変わらない。しかも、肉食動物であるため、齧歯類とは異なり、穴を掘る際にも出入り口を一つだけ掘るのを好む。
この時代の妖獣が人工知能によって記憶チップを埋め込まれ、部分的に人間の思考ロジックを持つようになったとしても、趙明意の目には、獣はやはり獣に過ぎない。
盧安意識群の別の意識は、様々な妖物の野外での習性を非常に徹底的に分析していた。そして、ほとんどの妖物は基本的に遺伝子に残された固有の生活習慣に従って行動する。そのため、習性はこうして盧安によって分析されたのだ。
自身のネットワーク接続から情報を得た後、趙明意はすでに対策を考え出していた。
趙明意が考え出した方法も、特に目新しいものではない。この方法は、紀元前一万年にすべての大型洞窟生物が絶滅した原因と同じだ。そしてこの時代では、一般の人間集団の体内に含まれる重畳性物質が少なく、両者の身体能力の差があまりにも大きいため、一般の人間にはこの方法を実行することはできない。しかし、趙明意には実行できる。しかも、さらに過激な手段を取ることができるのだ。
趙明意は風上に向かって洞窟の入り口に近づいた。入り口からは猫の糞のような悪臭が漂ってきた。彼が入り口に近づくとすぐに、外に人間の衣服の切れ端がいくつか落ちているのが見えた。それらの衣服の切れ端は、木の枝や尖った石に引っかかっていた。
趙明意は三日前この大虎に遭遇し、村の入り口に多くの罠を仕掛け、剣を持って虎と対峙した。このやつは最後に村の入り口で四体の死体(趙明意という藪医者が寄生虫を取り出す治療中に死なせた)を拾い、それから逃げた。食料に満足して次回また来るつもりらしい。しかし、趙明意にとっては次の機会などなかった。
斑模様の虎には独自の睡眠と捕食の習慣がある。それはまるで、引きこもりが空腹になると出前を頼み、起きるとパソコンに向かい、眠くなると寝るという自分の習慣を持っているのと同じだ。そこで、趙明意は抜き足差し足で洞窟の入り口の上に走り寄り、まず糸を取り出して測量し、それから入り口の上の岩に何本かの線を引き、パックパックの中の物を順に配置し、その後深呼吸をして、次に自分が取るべき動作を密かに思い浮かべた。
まず、軽く跳び上がって洞窟の天井に飛び乗り、その後、長剣で洞口の上を数回素早く突く。この突いて開けた穴は一直線に並ぶ必要があり、その後、素早く炸薬柱を詰め込んで点火する。炸薬というものは、その威力の大小にかかわらず、硬い材料に必ず亀裂を生じさせる。子供が遊ぶ爆竹でさえ、壁の中に詰め込めば、レンガや壁を崩すことができる。趙明意のこの行為は、山中での工事における発破作業とまったく同じだ――山肌に一直線に並んだ発破孔を順に開け、それから電気スイッチを入れて起爆させるのだ。この山を爆破する過程は、まるで鞭で山肌を一撃したかのようであり、直後に山全体がその一直線に沿って大きく崩れ落ちる。
その通りだ、趙明意は洞窟の入り口を塞ごうとしている。四呼吸のうちに剣で山体に素早く数回突き刺し、それから爆薬を詰めて同時に爆発させる。衝撃波が瞬間的に亀裂を作り、それはまるで一太刀で洞窟の入り口を切り落としたのと同じ効果だ。
洞口が爆発で崩れ落ちる間に、趙明意はさらに何個かの陶器の壺を洞口に投げ込むことができる。陶器の壺の中には小さな陶瓶が入っており、その中には燃焼専用の割合に調整された火薬がいっぱい詰まっている。一方、外側の陶器の壺には炭粉の割合が多い火薬がぎっしり詰まっている。投げ込まれたこれらは、中の虎を爆死させるためではなく、内部の酸素を消費させるためだ。その基本的な考え方は、まさに先史時代の人類が洞穴の巨大獣に対処した方法と同じで、煙で燻し、洞穴内の巨獣が半死半生で這い出てきたところを、大勢で石槍で突き刺すのである。
先史時代の洞窟巨獣、例えば洞窟ライオンや巨大熊は、完璧な状態では到底人間が挑める相手ではない。人間の先天的な身体能力ではこれらの洞窟巨獣に対抗できないが、人間は本来頭脳で戦う種族であり、機会を作り出し、体調の優れない相手に致命の一撃を与えることに長けている。
しかしこの蘿拉ーワールドでは、動物の体力が優れすぎている。もし原始人の集団戦術をそのまま使えば、虎が直接飛び出して単体の絶対的な力で集団を圧倒し、集団は一触で崩壊するだろう。
そして今、動き出したのはアドレナリンが急上昇している趙明意。練神期にある趙明意と虎との体力差はそれほど大きくない。
趙明意は洞口での一連の手順を、流れるように十呼吸の間に完了した。
趙明意はまず洞窟の入り口に一串の爆竹を投げ込み、パチパチと鳴る爆竹で、洞窟内で元々洞壁に寄りかかって眠っていた虎を一瞬で起こした。しかし、その大きな音のために、目覚めたばかりの虎は何が起きたか分からないパニックに陥った。このパニックから回復し、目の前のことが敵の襲来か、それとも虚勢かを見極めるのに十秒を要する。
爆竹の恐怖にさらされて、虎は身を弓なりにして腰を落とし、両眼を銅鈴のごとく大きく見開き、いつでも飛び出しそうな様子だ。だが、虎は洞壁上部で響く鑿の音に気づかない。それは長剣が岩に突き刺さる音である。
趙明意が洞穴に対して行ったこの一連の動作は極めて速く、虎の慣性思考が貴重な時間を失わせた。
虎が洞窟の状況を爆竹だと認識し始め、人があまりいないかもしれないと思った矢先、いくつかの陶器の壺が突然投げ込まれた。これに虎は慌てて洞窟の入り口で身をかわし、逃げ出した際、振り返ってそれらの陶器の壺をちらりと見た。
猫科の動物は突然現れる動く物体に非常に注意を向ける。これは猫科の進化における利点でもあり、欠点でもある。例えば、猫のおもちゃはまさに人間が猫の特性を利用して作ったもので、これによって彼らは他のことを一時的に見落とすことがある。
それがこのものを見ているうちに、また貴重な時間を無駄にしてしまった。一連の「パチパチ」という大きな音とともに、洞窟の壁がしばらく震え、入り口が崩れた。続いて、洞窟内の陶器の壺も「ボン」という鈍い音を立てて破裂し、刺激臭の硫黄と大量に飛び散った炭の粉が、広々とした洞窟の中で「ゴウッ」と音を立てて燃え上がり、重苦しい音を発した。
趙明意は洞窟の外でこの音を聞いて、まるでヒキガエルが腹を膨らませて「ゲコッ」と鳴き、それから虎が洞窟の中に埋もれてしまったかのように感じた。
輪廻者たちは戦力を評価する際、特殊な基準がある。この基準は、打ち出した力の大きさではなく、その輪廻者が単位時間内に完了できる有効な動作の量を見るものである。戦闘において相手より一歩早ければ、先手を取ることができるのだ。
今、趙明意は極めて短い時間でこれほど多くの的を射た手順を完了し、洞穴の中の虎を完全に制圧した。時間的にも空間的にも、趙明意は主導権を握っていた。
これこそが高次元基準の階位制圧であり、この世界で言う修為制圧ではない。趙明意の階位制圧を受けたこの虎は、たとえ開けた場所で趙明意を叩き殺せたとしても、今となってはすべて無意味だ。まず瓦礫の中から這い出さねばならないが、這い出したいなら、趙明意が許すかどうかを尋ねなければならない。
爆発が終わると、硝煙がまだ完全に消えないうちに、趙明意は素早く砕石の上に跳び移り、砕石の中の異変を感じ取った。突然、砕石の頭部の一部が動き始め、趙明意は何も言わずに直接突き刺した。半ば崩れた洞穴の中から、苦痛に耐える低い唸り声が聞こえてきた。
明意が上で、虎が下にいる。その間に大量の瓦礫が挟まっており、どれも数百キログラムもある。趙明意は瓦礫の上を飛び跳ねたり移動したりできるので、攻撃を受けることはない。一方、虎は苦労して土を掘り返し、ようやく一筋の光と新鮮な空気を作り出しても、近づく間もなく一太刀で爪を刺される。虎が土を掘らなければ、洞窟内の虎に残された時間もわずかだ。鼻を刺す硫黄と炭の焦げた匂いが、洞窟内の酸素不足を告げているからだ。地球では、多くの愚かな墓泥棒が地下で爆薬を使い、その後状況を見に行くが、降りたきり音沙汰がなくなる。みんなそうやって死んだのだ。
虎は洞窟内で低く唸り、咆哮する。最初は脅しの声だったが、やがて哀れっぽい声に変わる。しかし無駄だ。虎は人を食おうとし、趙明意は肉を食おうとしているのだ。




