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無窮重阻  作者: 核动力战列舰
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0369 錨

 人類は自らの歴史を長いと見なしているが、人類の歴史は自然環境の変遷の過程に比べれば、非常に短いものだ。人類の歴史に現れた創作物は絶えず入れ替わってきた。人類はある創作物をもはや維持する必要がないと感じると、それを急速に消え去らせる。


 盧安(ルー・アン)もまた然り。盧安(ルー・アン)はかつて、自身の浮空艦隊が街全体の上空を巡回する光景を夢想したことがあった。しかし、わずか二ヶ月が過ぎ、新年の休暇が明けると、盧安(ルー・アン)は浮空戦艇艦隊を大規模に縮小し、その一ヶ月後にはわずか十六機の浮空飛艇だけが高空に浮かぶのみとなった。盧安(ルー・アン)が空に維持した膨大な武装は、わずか三ヶ月という短さしか存在しなかったのだ。


 これは、盧安(ルー・アン)が必要性を感じなくなったからだ。盧安(ルー・アン)は余剰の浮空戦艇を地下の複数の倉庫に保管し、これだけの数の浮空戦艇はいつでも超能場を付着させ、大規模な艦隊を編成できる。そしてここ数ヶ月、自身の超能造物は高空を航行し、既に十分な関連実験データを収集していた。さらに、盧安(ルー・アン)は現段階の自分には、天空打撃システムを常に打撃可能な状態に維持するためにこれほどの労力を費やす必要はないと考えている。この数ヶ月間、盧安(ルー・アン)は毎日予行演習で空に飛び、各浮空戦艇に超能場を補充していたが、その後は毎日これらのことに気を揉み労力を費やす必要はないと感じるようになった。盧安(ルー・アン)はもはや、毎日空に過剰な破壊力を保持することに飽きてしまった。


 しかし、盧安(ルー・アン)自身が常用している超能力体系はまだ発展途上にある。例えば、地下に隠された工業体系や、都市を監視する探知体系などがそうだ。そして超音波探知装置の生産、各種金属の精錬、乾熱井の掘削といったプロジェクトは、いずれも規模が数倍に拡大している。さらに盧安(ルー・アン)は、地下空間を絶えず拡張し続けている。地表から百メートル下で、盧安(ルー・アン)は直径四十センチのトンネル網を構築中だ。盧安(ルー・アン)が掘削装置を制御して掘り進めるにつれて、これらのトンネルの総延長はなおも伸び続けている。また、トンネルには排水システムが設置されており、トンネル内に水が溜まらないよう保証されている。さらに、トンネルには百メートルごとに超音波探知システムが一つ設置され、稼働している。内部に何らかの異常があれば、この超音波探知システムはいち早くそれを把握することができる。


 つまり、盧安(ルー・アン)がこの都市で構築したシステムは依然として膨張を続けている。盧安(ルー・アン)の都市環境に対する監視はますます詳細になっていったが、ただ内心の攻撃欲求だけはすでに消え去っていた。


 天下に敵なしとなり、その後颯爽と隠退したのは、他人と戦って勝つという欲望が消え、視線を他の方面へと向けたからだ。盧安(ルー・アン)は元一(ユエン・イー)中で尋ねてみて、多くの武侠世界に同様の筋書きがあることに気づいた。かつての盧安(ルー・アン)には、それらの人々がなぜずっと高い地位に居座らないのか理解できなかった。しかし盧安(ルー・アン)自身が身をもって体験し、こういった状況は実は子供の興味が三日坊主で終わるのと同じで、単にその物事に対して興味を失っただけだと知った。ただ、今の盧安(ルー・アン)は武装を維持する興味が消え去るスピードが半年や一年もかからず、空に盤踞する巨大な武装はわずか三か月しか維持されなかった。


 この三ヶ月間、天雲(ティエン・ユン)空間の他の輪廻者たちにとっては、物語の閑散期にあたる。彼らにとっては、詳しく語る必要のない時間帯だ。なぜなら、この時期の物語は、後に続く壮大な展開と比べると、あまりにも退屈だからだ。


 しかし、彼らは知らなかった。自分たちが見ている物語の中で、ある存在がこの三ヶ月間で自己変革を遂げていたことを。そしてその存在は、これからの期間、さらに発見されにくくなる。盧安(ルー・アン)の全ての行動は、皆の視線から遠く離れていくのだ。


 高次元では、|演変《演変(エンヘン)》と元一(ユエン・イー)が、現在の盧安(ルー・アン)がいるこの亜廃墟を見つめていた。


 その亜廃墟のプレーンに力を投入している天雲(ティエン・ユン)空間を見て、|演変《演変(エンヘン)》は微笑みを浮かべ、元一(ユエン・イー)にこっそりと言った。「見てごらん、天雲(ティエン・ユン)はもうこの亜廃墟の物語を三千二百回も探索している。それでも彼女は、まだ君の時空傭兵を発見できていないよ。」


 元一(ユエン・イー)は苦笑いして言った。「彼女が気づくはずがない……あの小さなやつとは2年間任務がない約束をしていたんだ。今、彼(盧安(ルー・アン))は状況(天雲(ティエン・ユン)の派遣した穿越者)を見て、自ら脇に避けて、断固として任務を遂行しなかった。もともと彼は主位面では非常に目立たないようにしていたのに、天雲(ティエン・ユン)の軽度な探索に反撃するはずがない。」


 |演変《演変(エンヘン)》は笑いながら言った。「あの時間軸での彼の対応方法は、ほとんどが君の影響だろうな。俺が彼を更生させるのを見ていてくれ……」


 元一(ユエン・イー)は冷たく言った。「このような展開、君が望んでいたことではないのか?天雲(ティエン・ユン)の探索がますます好き放題になるにつれて、いずれ彼を刺激する状況を作り出すだろう。彼(盧安(ルー・アン))はほとんどの状況で怯むが、絶対に黙って従うわけではない。もし天雲(ティエン・ユン)が彼は怯むだけだと決めつけ、いくつかの可能性を見落とし、好き放題に振る舞えば、元々は小さかった可能性が、最終的には必然の確率で爆発するのだ!」


 元一(ユエン・イー)は続けて言った。「今にして思えば、すべてはお前が仕組んだことだ。お前は彼の性格を見越して、私が彼を選んだときも、お前は今のこの状況を計算していたはずだ。」


 |演変《演変(エンヘン)》は笑って否定した。「彼はお前が作り上げたものだ、私にはそこまで正確には計算できない。」


 元一(ユエン・イー)は少し悔しさと怒りを込めて言った。「なぜなら、俺もお前の計算の内だからだ!一時的に俺を馬鹿にするのは構わないが、ずっと俺を無神経な間抜け扱いするな!」


 |演変《演変(エンヘン)》は笑って首を振り、視線を再び位相面に戻した。


 傍観者の目には、盧安(ルー・アン)の関与しないこのストーリーは依然として精彩を極める方向へと進んでいる。


 この位相面では、アメリカが解体した後、ヨーロッパは東アジア沿海地域に次ぐ第二の経済中心地となっている。


 この時間軸では、ドイツ復興を主導した希特勒(ヒトラー)に対して、歴史的評価は賛否両論である。批判はもちろん、希特勒(ヒトラー)がユダヤ人に対してあまりにも非人道的な扱いをしたことにあるが、称賛される点は、希特勒(ヒトラー)が歴史上初めてヨーロッパを運命共同体へとまとめ上げ、アングロサクソン人がヨーロッパでバランサーとして振る舞い、幾度となく戦争を引き起こしてきたヨーロッパ近代史に終止符を打ったことにある。この並行世界の邱吉爾(チャーチル)は、ベルリン裁判の後、絞首刑に処され、希特勒(ヒトラー)は第二次世界大戦終結後に暗殺された。ヘルマン・威廉(ヴィルヘルム)・ゲーリングが後継者となると、ただちにドイツの政策を穏健なものへと転換させた。


 人民は歴史の創造者であり、歴史書は勝利者によって書かれる。現在、この世界面のヨーロッパの主流の世論は、ユダヤ人の苦難をヨーロッパの融合への陣痛と評価している。そして地球世界面では、アメリカが戦争で中東の人々を民主主義へ導くのも「陣痛」という言葉で表現されている。つまり、盧安(ルー・アン)がいるこの世界面がこのように発展したのは、ヨーロッパの現地勢力が比較的強力な環境に起因する。


 超能が最初にアジアで現れた後、十二の超能組織がアジアで設立された。超能現象がますます一般的になるにつれて、大部分の超能組織はますます公然と発展していった。ヨーロッパに到達した金羊社(ジン・ヤン・シャー)と独獣社は、すぐにヨーロッパ政府の浸透の下で、現地の組織に変貌した。


 イタリア半島北部の山頂で、一組の男女が向かい合って座っている。この二人の人間のような存在は、驚くべき力を示しているようには見えないが、山頂を吹き荒れる風は、彼らがいる空間に一切の干渉も与えていない。二人の前のテーブルは微動だにせず、テーブルの上に飾られた花さえも全く揺れず、あたかもこの空間が外界から完全に隔絶されているかのようだ。そして、この二人の存在は、今まさに今の地球文明について語り合っている。


 赫拉(ヘラ)は言った。「最新の情報によると、この世界の知性体の崩壊性がすでに座標錨を形成しており、この世界の文明はまだこれらの座標錨に対して十分な警戒を持っていない。」


 赫拉(ヘラ)の向かいの男奧丁(オーディーン)は花びらを一枚つまみ、ため息をついて言った。「この世界の生命は、二つの宇宙膜が接近して生じる物質場の現象に目を奪われている。この世界の生命は、超能力と知恵の関係を探求するだろうか?」


 赫拉(ヘラ)は艶やかに微笑んだ。「もしかすると既に気づいている者もいるかもしれないが、気づいたところで何になる? 力を追い求める切迫感から心を解放するだろうか? この世界の文明は必ず迷走する運命にある。文明と文明は同質的な融合へと向かうが、互いに接触する過程で、先進的な方が必ず後進的な方を先に迷走させるだろう。」


「異なる生命は個性に溢れており、個体の多様性ゆえに、構成される文明はますます素晴らしいものになっていく。」奧丁(オーディーン)は問う。「しかし今、この世界の個体はかつてない速さで自己の個性を追求しているのに、なぜ依然として迷走するのか?」


「文明を構成する個々の個性が豊かであればあるほど、文明はより精彩を放つ。それは確かに正しい。しかし前提として、これらの文明を構成する個体は、たとえ千差万別の個性を持っていても、互いに結合し合わなければならない。慎重な者は勇敢な者を理解し、勇敢な者は慎重な者を守る。活発な者は静を好む者のために歩みを止め、静を好む者は活発な者のために道を譲る。そうすることで、個体の個性が特異であればあるほど、文明はより精彩を放つのだ」と赫拉(ヘラ)は語った。「だが今、ここの生命たちは自らの個性ばかりを重視し始め、互いの結合をおろそかにしている。一つひとつの個体はますます精彩を増しているが、文明はすでに解体し始めている」


 奧丁(オーディーン)は花びらを置き、感慨深げに言った。「あの最初に探査機を手に入れた存在(聖人總理(セイジン・ソウリ)となったあの穿越者)こそ、知恵と呼ぶべきだろうな」


 赫拉(ヘラ)は言った。「はい、彼は知恵に数えられますが、知恵者として犯した過ちが無限に拡大されました。彼は時間の下流から来て、あらゆる手段で時間の上流を変え、世界の軌跡を自分の一方的な理解の世界へと変えようとしました。これは知恵が世界を変えようとする特徴ですが、彼は自分に見える成果を達成した後、まさに自分がこの世界に残した隐患を見落としました。例えば、彼の金銭欲、権力欲です。彼は一度も自省せず、自然にこれらの欲望を持ってこの世界の社会制度を構築しました。」


 赫拉(ヘラ)は補足して言った。「彼が自省しないので、彼を聖人に封じた人々は、彼が高位者として下位者に押し付けた道徳の指標をそのまま受け入れたのです。だから、この時代の人々は今でも金銭と権力の追求を誤りとは見なしません。これらの修正されなかった誤りが、この世界に突然現れた力(超能力)現象に基づいて、新たな誤りへと発展したのです。」


 言い終えると、赫拉(ヘラ)は黙り込んだ奧丁(オーディーン)に尋ねた。「どう思う?」


 奧丁(オーディーン)は赫拉(ヘラ)を見て言った。「知性の思考(崩壊にせよ前進にせよ、どちらも知性の特徴だ)だけが錨になれる。我々は錨ではない。我々はただ、この世界の知性の思考に既にある論理哲学に基づいて原因を説明しているにすぎない。我々の説明と記録は本当に完全だろうか? 今の時代のいくつかの側面をまだ記録できていないと思う。」


「文明の知性の沈滞は定まっているが、そこから抜け出そうとするわずかな努力もあるはずだ。時代の趨勢に異なるこれらの点も、記録されるべきだろう。」

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