0234 能術世界
入試合格通知を受け取った後、盧安のノスタルジアが爆発した。
盧安の潜在的な記憶では、自分が十数年苦学しても、大学入試の点数でしか仰ぎ見ることのできなかった名門校こそが、真のノスタルジアだった。
この世界の高等教育機関と孟位位面の学校の募集方法は異なり、全く別の種類の学校だが、どちらも華東理工大学という名前なので、盧安のノスタルジアを少し解放させてみよう。
一部の予行演習では、盧安は「よく学び日々向上しよう」と口ずさみながら、明るい心でこの世界のすべてを見つめていた。実のところ、これで盧安がなぜ綿密に自制力を追求したのかも説明しやすくなる。
盧安はすぐに自分の部屋から引っ越した。以前は細かく計算して捻出した学費だったが、今はまた別の人が資金援助してくれる。盧安が崇明区に入った時の援助者は西北の盧家だったが、今の援助は龍部からだ。龍部の援助はもっと豪華で、高級クレジッ硝煙ードで、利用限度額は最大三百万、つまり、盧安が使った分だけ、北側が3時間以内に補充してくれる。もちろん、盧安のお金の使い道は龍部に常に監視されている。
同样く盧安が楽に感じるのは、虎部が完全に自分の監視を放棄し、玄鳥部も誰も自分を訪ねてこなくなったことだ。この二つの部門は今や頭が痛いほど忙しい。
盧安が定位者として位置づけた世界の状況は一段落し、その時、元一空間で新しい任務がすでに展開され始めた。
その夜、リュックを背負った盧安が元一空間に入ると、李三祥はやって来た盧安を見て言った。「どうやらご機嫌ようだな。」
盧安はうなずき、李三祥が言った。「実は以前から任務を開始するよう君を呼びたかったのだが、白露が試験が終わるまで待つようにと言ったのだ。」
傍らの白露は盧安をちらりと見て言った。「この歳で試験を受けるのは当然のことだ。」
盧安のある感情態は、自分たちのチームが話している話題が奇妙だと感じていた。他のチームはついさっき終えたゼロリセット任務のとんでもない出来事を話し合っている。例えば左側四百メートルのあの集団が冗談交じりに話しているのは、『ワールド・オブ・ウォークラフト』のカリムドール大陸で、ハルクの血を引くタイムトラベラーが戦斧を掲げて「オークは決して奴隷にならない」と叫んだ奇妙な出来事だ。一方、盧安のチームはどうやらストーリーのことなどはまったく話題にせず、主世界の日常のことをよく話している。これは三人ともそれぞれ自分の切り札を持っていて、誰も自分のすべてをさらけ出したくないからかもしれない。例えば、盧安が最近主世界で試験を受けていることについて、この二人は盧安自身よりも試験の結果を気にかけているようだった。
盧安は印刷された成績表を李三祥に手渡した。李三祥はそれをざっと見て、「うん、よく頑張ったな……これはどういうことだ?」と作文の零点を指さした。
盧安は息を吸って言った。「テーマからずれてしまったんです。」
白露は盧安の成績表をちらりと見て、冷たく鼻を鳴らして言った。「不注意ね。」
李三祥は成績表を盧安に返しながら言った。「まあまあ、任務を始めよう。今俺たちは一級男爵だから、より高いエネルギーを持つ世界に入ることができる。」
盧安は尋ねた。「前にあなたが言っていたあの世界じゃないんですか?」
「やはり前に言ったあの世界だが、時代が少し進んで、魔法の力も小規模ながら復興した。世界の超常階級も少し増えた。」
「その超常階級について、具体的にはどういう状況なんです?」
「最上級の能術マスターは、いくつかのエネルギー石を購入して装備を作ることができます。これらの装備を使えば、100メートル範囲内の可燃物を焼き尽くすことができます。もちろん、能術装備に頼らなければ、一人の人間に内包されるエネルギーは、やかん1杯のお湯を沸かす程度かもしれません」と李三祥は少し間を置き、続けて言った。「通常の能術使用者が編み出す能術ラインは非常に粗雑で、閃光や炎といった小さな手品程度のものしか出せません。大能術師の能術ラインは非常に精細で、エネルギー石の膨大なエネルギーを装備に導き、驚異的な戦闘力を発揮させることができるのです」
李三祥が話し終えると、盧安は理解した。これは装備を競う世界なのだ。高級な装備は高レベルの人物が操作する必要がある。能術大師自身の力は高くないかもしれないが、携帯している装備を彼らが制御し、驚異的なエネルギーを爆発させることができる。能術大師の修練は、自身のエネルギーをデータ化し、それによってエネルギー石に秘められた膨大なエネルギーを制御するようなものだ。
白露が尋ねた。「あの世界の能術修練はなぜ衰退し、またなぜ再び復興したのか?」
李三祥が笑って言った。「工業のおかげだ。工業によってあの世界の各人種は地殻深くまで掘り進み、深海に潜って採鉱できるようになり、元々の貧鉱も精錬によって良質なエネルギー石の結晶へと純化できるようになった。実は、それらのエネルギー結晶の成分は、いくつかのアクチノイド系元素なのだ。」
工業はその本質において、単に知恵が現象を量産することを可能にし、より高効率かつ高次元で自然から資源とエネルギーを得る手段に過ぎない。地球中世の伝説に登場する、一子相伝の錬金術や一子相伝の魔法研究などは、工業知識の伝承をますます不完全で脆弱なものにし、神秘のベールをかぶせた手工業的な工業体系にすぎない。そして科学の代名詞である「工業」が強大なのは、工業があらゆる知識分野へと拡張していったからである。能術体系もまた、あらゆる知識分野へと拡張、発展、革新、実践を重ねたからこそ、強靭な生命力を持つに至った。これは工業の本質と同じである。
魔法は客観的なものであり、善悪とは無関係だ。魔法が存在する世界で魔法物質を絶滅させるのは極めて難しいが、より進んだシステムで古い使用法を代替し、淘汰することはできる。そこで、能術が誕生した。一言で言えば、能術とはその世界の産業なのである。
盧安はすぐに尋ねた。「李三祥、その世界の能術分野の最強の力は何ですか?」
「それは私も知らない。その世界はまだ発展の段階にある。そして、我々がこれから入ろうとしているこの時代は、もし順調にいけば、最強の力は能術勢力ではなく国家勢力だ。」李三祥は白露と盧安を見て言った。「そこは依然として銃火器の世界だ。我々はその世界で国家勢力を怒らせてはいけない。」
「もちろん、どの世界でも国家武装に手を出すわけにはいかない。」盧安はうなずいた。「そうだ、李三祥、君は能術を使えるのか?」
李三祥は色とりどりの線が変化する立方体を取り出した。李三祥はうなずいて言った。「算籌の能力を使えば、この物を通じて間接的に能術装備を制御できる。」
盧安はうなずいて言った。「よし、じゃあ広範囲で低精度の偵察は俺に任せてくれ。」
盧安は李三祥や白露らに導力コンピューターについて話したことはあるが、予演の中の自分全員が導力計算体系を操作できることは明かさなかった。算籌の才能を持つ李三祥はコンピューターに精通しており、盧安の導力コンピューターの計算能力が大体どれくらいか見抜くことができた。李三祥から見れば、導力コンピューター一台だけでは、確かに数キロ範囲内の一部の移動物体を低精度で計算することしかできず、それが盧安が「低精度」と形容した理由である。
「あなたは戦いをとても嫌っているね、呵呵。」李三祥は言った。「もちろん、あの世界で戦いはないよ。我々は慌ただしく駆け回るために行くのではない。君の探査手段は確かに役に立つ。」
李三祥は白露を見て、白露は応えた。「私はあの世界の能術を研究してみる。」
李三祥はうなずき、続けて言った。「では、任務を開始する。」
白露の答えは李三祥に深く考えさせなかった。そして盧安は予演の中で多くを尋ね、白露の言葉が何を意味しているのか理解した。
白露の能力は不可侵犯であり、白露と戦ったことがある盧安は非常に発言権がある。不可侵犯という才能は他人の手にあれば、単なる反傷の才能に過ぎないが、白露においては、それは超言霊術となる。白露が何らかの現象を感じ取ると、逆に別の現象を付与することができる。つまり、白露はその世界のエネルギー石から放出されるエネルギーを感じ取ることができ、自分の考えをエネルギー石に付与し、フィードバックを通じて、エネルギー石に様々なエネルギーを導き出す脈絡を出現させるのだ。
魔法的世界に限らず、ほとんどの世界のエネルギー体系は一度白露がそれを感じ取れば、白露はこれらのエネルギーを逆に制御することができ、さらにそのエネルギーを頼りにさらに多くのエネルギーを制御し続ける。これは万能な能力であり、理論上、白露はどの世界に行ってもその世界のエネルギー体系を使え、しかも弱められることはない。仙侠世界に行けば霊根があり、魔法世界に行けば魔法の才能があり、武侠世界に行けば武道の才能がある。
白露の実力はかなり恐ろしいが、その恐ろしい実力は、例えば軽い擦り傷でも熱湯で火傷したかのような痛みを感じるほどの痛みに敏感であるという前提に立っている。もし痛みを受け入れなければ、自分を苦しめる源を分析することができず、これが侵すべからざる能力が強い鍵となる要素である。




