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アイドル始めました!

ある日、友達にドリームパレードを誘われた有栖は、自分の夢を叶えるため、ドリームパレードを始める。

私には夢がある。

世界で1番耀くアイドルになること。それが私の夢。でも私はアイドルになれるほど、歌は上手くない、かといってダンスも上手くは無い、それどころか運動全般が苦手だ。でも私はこの夢を諦めたくない。そんなことをおもう毎日に私は今日、運命の出会いが…!


ーー


「有栖さーんっ!」


後ろからの大きな声と共にその声の主は私に抱きついてきた。


「わっ!?」

「御機嫌よう、有栖さん」


さっきの大きな声とは真逆の綺麗で清楚な可愛い声で、片足を後ろに、そして膝を少し曲げてからスカートの裾を掴み、私に挨拶をした。


「おはよう」


この人は私の友達の恋塚 心(こいづか こころ)。このお嬢様学校の友達で、いつも私に抱きついてくる少しめんどくさい友達。


「有栖さんは私とゲームしてみないかしら?」

「ゲーム?」


教室に向かう途中の会話でいつもの心がやる遊びと少しかけ離れた話題が聞こえてきた。


「そう、ゲーム。ドリームパレードって言って、今結構流行ってるゲームなのよ」

「そうなんだ」

「これを見て」


スマホを取り出して検索したそのゲームのサイトを私に見せてきた。


「これが、ドリームパレード…」


そこには沢山のキラキラした人達が踊ってたり歌ったりしていた。


「このゲームすごい人気だからやってみない?有栖さんならすぐに人気になれると思うわ」

「うん、ありがとう。早速やってみるね」

「うん!あ、じゃあ放課後一緒にやろうね!」

「分かった、楽しみにしてるね」


授業も終わり、私は早速そのゲームを始めた。名前ドリームパレードというらしく、最初の方はよく分からなかったけど、だんだん分かるようになってきた。まず最初にキャラの見た目を決めるんだけど、色々あって迷う……。とりあえず自分に似せることにした。


「よしっ!」


目を開けるとそこはカラフルに彩られていた建物がいっぱいで、沢山のキラキラした人達がいた。


「アリスさーんっ!」


大きな声と共に1人の少女が銀色に輝かせた髪を持って私に抱きついてくる。


「わっ!」

「御機嫌よう、アリスさん」


上品さと可憐さがある声が私の記憶を刺激して、目の前の少女が誰かはっきりとする。


「こ、心っ!?」

「えぇ。でも、ここでは「クイーンハート」って名前なんですの。なのでこれからここでは「ハート」って呼んでくださいまし」

「うん、ハート…?」


慣れない「ハート」という呼び方といつもとは違う喋り方に慣れなく、心に変な違和感が。


「じゃあ、これからライブに行くよ!」

「えっ!?」「ほら、早く早く!」

「ちょ、ちょっと待って……!」

突然ライブに行くと言われ、困惑している間に腕を引っ張られ、この世界に入った時から見えていた1番デカい建物に入っていく。そして建物に入ると、入口の所にいた受付を無視して、そのまま奥の扉を開ける。


「うわぁ…!」


扉の中に入るとそこには三人のカッコイイ人達が歌って踊っていた。


「さぁ、アリスさんも一緒に応援しましょう!」

「うんっ!」


アリスはハートから青色に光る棒を貰って、周りの人達と同じように棒を振って応援し、彼らのライブを全力で楽しんだ。


ーー

 

「凄かったですわね〜!今回のBlue Starのライブも最高でしたわ!これで元気を分け与えられた私達はきっと最高のライブができますわ」


ハートはさっきのライブを満足気に語り、一方アリスはというと…。


「うん…、すごかった…!」

「えぇ、えぇ!今からやるライブ、あそこまでのものが出来るとは思いませんが、私達2人ならきっと、いつか行けますわ…!」


あれから、私達は当初の予定通りにライブをすることにして、受付でライブを申し込み、ステージに向かう。


「ねぇ、ハートちゃん」

「ん?何ですの?」

「このライブでさっきのより凄いのをしてみたい。もっとお客さんが盛り上がって、笑って、応援されて、私達が笑顔になれるライブをしてみたい!」


無理なのはわかってる。でも、それでも私はステージに上に立ってお客さん達に応援されて、歌い終わった後に笑顔になってほしかった。


「だから、私と一緒に歌って踊ろう!」


手を、ハートに差し出し、彼女の返答を待つ。


「もちろん、アリスさんの願いなら叶えて見せましょう!私、絶対にこのライブで貴方を輝かせて見せますわっ!」

「ありがとうっ!じゃあ、行こう!」


ステージの衣装に着替えて、私達はステージに上がり、初めてのライブが始まろうとしていた。


「初めまして、皆さん。私クイーンハートと、」

「初めまして。アリスです」

「ワァァァァァ!!」


観客の数に圧倒されて少し声が掠れてしまう。しかしそれをハートはもろともせず、堂々と声を高らかに喋る。その姿に名前にクイーンと名がつくように1国の国の女王のそのもののカリスマ性が見えた。私はそれをただ見ていることしかできず、そろそろ歌が始まろうかという時に2人の自己紹介を隣の彼女がしてくれる。そして曲が始まるまでの数秒間沈黙が流れる。


明るい音楽と共に、私達2人がライトアップされて歌い出し、ステップを踏み始める。


「〜♪」


(本当に踊れてる…!すごいっ!)


ドリームパレードは踊りの振り付けを知らなくてもシステムが体を動かし、ちゃんとリズムに合わせて踊れるようになっている。そのことを知ってはいたが体が始まるまで固まっていて全然動かなくったのに動くようになってる。


「♪〜♪♪♪」


(これが、ライブっ…!)


音に合わせたステップが自分の心をしだいに緊張から楽しいになって、自然と笑顔に変わっていく。そこでステージにいる観客が私達と同じく笑顔になった時、それに呼応するかのようにステージが答えてくれる。


『シャイニングデザイア!』

観客の白く光り、ステージ全体を包み込む。視界が開けると、青い空の下にいた2人は高みを目指し、羽根を広げ飛んでいく。


「ーー♪♪」


歌が終わり、静かになった空気が一瞬にして黄色い歓声に包まれる。


「はぁ…はぁ…、ありがとうみんなー!」

「ありがとねー!」


私たちのライブはこれで終わり。そしてこれからのスタートを切った。


「では、また会いましょう!」

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