小説1つ当たりの平均話数
今まで『諸説家になろう』のデータを使っていろいろとお話をしてきましたが、今回は話数について調べてみました。この話数というのは、小説1つにつき公開されているお話の総数です。例えば、現在私が連載している『稲荷山の小さなお狐さま』が全30話だとしましたら、話数は30になるのです。
この話数を集計した結果、各ジャンルでどのようになっているのかを見ていきたいと思います。
ある程度予想できたことですが、小説の数に比例して話数も増えますから、グラフの傾向が小説数と一致するのは当然といえます。そのため、ファンタジーの話数が圧倒的に多く、恋愛以下のジャンルがそれに続いているということになります。
これについては小説と同じなので特に説明する必要はないでしょう。尚、短編小説や連載小説についても同様なのでグラフと説明は割愛します。
さて、本題はここからです。今回私が調べたかったのは話数の総数ではなくて、小説1つ当たりの平均話数です。今までいろいろとデータを調べてきて、ジャンルごとに違いがあるのでは思うようになったからです。
それでは早速全体の平均話数がどうなっているのか見てください。
各ジャンルの話数を小説数で割った結果です。私としては結構ばらつきが出たと思ってます。
小説1つが最も長く続いているのが戦記のジャンルですね。続いて冒険、ファンタジー、歴史と続いています。話数の多さこそファンタジー1強でしたが、それに見合うだけの小説の数もありますので、平均すると他のジャンルと大差ないようですね。
逆に最短が詩です。2話ちょうどですか。そして次に短いのが童話です。まぁ長期連載の童話ってあんまり想像できないですからね。その後に文学とホラーが続いています。この2ジャンルについても、短期連載で問題なく話をまとめられるでしょうから納得の順位であります。
このように、『小説家になろう』全体では各ジャンルに割とはっきりとした話数の差が現れました。これはこれでいいでんですが、どうせならもう少し細かく見ていきたいと思います。
次からは短編小説や連載小説ごとに集計した小説1つ当たりの平均話数をお見せします。
最初は短編小説からなんですけが、どうですか皆さん? 私は初めて見たとき思わず吹き出してしまいました。そりゃそうですよね。『小説家になろう』の短編小説っていうのは1話限りなんですから、話数を平均しても1にしかなりません。そのため、こんな面白いグラフになったわけです。せっかくなんで見て笑ってください。
今度は完結小説の平均話数です。全体のとき異なった結果が出ていますね。これは短編小説が取り除かれたからでしょう。
全体的に相当平均話数が上がっています。戦記、冒険、ファンタジーの順位は相変わらずですけど、それ以外のジャンルは少し変動があります。
特に注目してほしいのが詩と文学ですね。相変わらず話数は少ない方ですけど最下位ではなくなりました。短編でなければ意外と続いているんですね。詩集や文学集みたいな扱いなんでしょうか。逆にホラーや童話はあまり伸びていません。つまり、連載小説であっても長く続けるジャンルではないということなのでしょう。
こうしてみるとなかなか面白いですね。
今までの傾向からすると完結小説とそんなに大きな差はない、と思っていましたらそんなことはありませんでした。なんと平均話数の長い順に並べますと、連載中の小説では歴史と戦記に続いて詩が躍り出てきました。まさかの事態です。そして、童話が文学と恋愛に並びました。
その中でもホラーは頭ひとつ低いですね。童話などとあまり差はありませんが、やはり長期間連載するジャンルではないということなのでしょう。
最後に更新停止の小説の傾向も連載中とそんなに変わらなさそうです。ただ、連載中の小説に比べますと平均話数がかなり低くなりました。ということは、同じ完結していない小説でも、更新停止の小説は比較的早い段階で筆を止めてしまうということですね。長くても歴史の13話ちょっと、短くて童話の5話ですから、あまり差があるとはいえません。
これは、『小説家になろう』で小説を読んで自分も書いてみたくなったから書いたけど、勢いやネタがなくなって筆が止まってしまったといったところでしょうか。それでもブックマークや評価点は無視できないくらいありましたから、私個人としてはもったいないなと思います。
以上です。何をどれくらい書くかなんて作者次第なんですけども、各ジャンルでどんな傾向があるのかはこれで大体わかってもらえたのではないでしょうか。
とりあえず調べたかったことというのは大体やりました。小説を書くことに直接役立つわけではありませんが、自分の書いた小説を投稿している場がどうなっているのかということがいくらかわかって私は満足です。
ということで、『小説家になろう』の分析はこれでおしまいです。皆さん、最後まで読んでいただきありがとうございます。