転生したら最強スーパーロボットになった件！【服従の機械首輪で敵をメイド化＆ハーレム要員に！美しきメイドを操作して戦う！】

両手に花をッ！！

「ひどいめにあった」

　死んだ目でいるカメ朗は、昼のソファーにその超合金的な体を沈めていた。

　先日の騒動で、ソルジャーに連行されたり色々あったのだ……。

　ジゼルの権力とか使って、なんとか早い段階で誤解を解くことができたが、メイド長やメイドたちの目がきびしくなったのはいうまでもない。

【まったく、君のせいでひどい目に遭った！】

【お前のせいだろー！】

【なにをー！】

■知り合ったイケメンと喧嘩になった結果■

■連絡先を交換した！■

「はー、なにか奢らせないと気が済まんよっ。てか、今度会ったら絶対一発ぶんなぐる！」

　ぐちぐち言っているカメ朗だが、その顔はわりと楽しそうでもある。

　また会うのを嫌がっているわけではないようだ。

「旦那様、災難でしたね」

「まーな、おれは被害者なわけよ。……なにその目？」

「……」

　背後で待機しているメイド長の声は、冷ややかに聞こえてしまう。

　下着泥棒＆更衣室侵入の疑惑は、そう簡単に晴れるわけではない。

　カメ朗は悲しい。

「濡れ衣だぞ」

「はいはい、わかっておりますともゲス」

「ただのゲス！？」

　メイド長の厳しい態度にショックを受けたカメ朗。

　ここまで信用がないとはと、嘆いたのだが。

「当たり前ですよ、ご主人様」

「むう？」

「貴方様の普段の行いを、反省し反復し・見返し懺悔し・悔い改めてむせび泣くといいですよ」

　紅茶を、カメ朗の前のテーブルに置くミニスカメイド・リリ。

　その顔は、めちゃくちゃザマーミロ系の色が表れていた。若干、目の下に隈ができているようだが……。

「パンツ黒かー」

「！？」

「よし、当たり！」

　カメ朗の言葉によってミニスカを押さえるリリ。

　それが答え合わせになっていた。

　完全に遊ばれている。

「こ、このぉっ」

「くくく、愚かなメイドよ！」

「ゆるさないっ。スクラップにしてやるわ！」

■カメ朗に襲いかかるメイド■

「はい、操作」

「んなぁっ！？」

■リリが四足歩行で部屋を走り回る！■

「お前の行動は、全ておれの掌の上であることを忘れるな。リリよ……」

「ううう、この外道ゥッ」

「ははは、まさしく負け犬の遠吠えだなァ！」

　犬のように駆けるリリの動きを、にやにやしながら眺めるカメ朗。

　リリの顔は羞恥で染まっていた。

「はい、お手」

「うがああああっ。犬扱いするなぁ！！」

「よくできたな、えらいぞー。よしよし」

カメ朗の右手にお手をしてしまうリリはすさまじい眼光であるが、彼に頭を撫でられてしまう！

　さらに、カメ朗は甲羅からアイテムを取り出した。

「そ、それはッ」

「くく、さーて……ぐへへへ。これを使うかなァ！　うへへ！」

「や、やめてぇええええッ。ゲス！！」

■リリの悲鳴は空しくひびき、おしおきは成された……■

「ああぅあああっ」

「くく、可愛いじゃないかよっ。おらおら！」

■リリの頭に犬耳が！■

「疑似もふもふっ。もっふもふやで！！」

「うぎぎぎっ！」

「俺はモフモフ好きではなかったが……最近、あいつの気持ちが分かったよ」

■しみじみしているゲス朗■

■その左手は……■

「あわわぁっ。ボクの番か～」

「し、シエルさんっ」

■敵女幹部シエルの猫耳(アクセサリー)をもふっていた！■

(両手に花とな！)

　どちらも敵ではあるが、極上の美少女である。

　カメ朗の顔はそれなりに満足そう。

「ふはははは、くるしゅうないぞォッ！」

「うにゃああああ」

「ぐるるるるっ。こんなゲスに……！！」

■羞恥の声が居間にひびく！■

「ははは……あれ？ そういえば、ジゼルは」

「今日も作業場で機械いじりです。旦那様」

「おいおーい、最近ずっとじゃないかー？　たまにはメイドジゼルたんとイチャイチャしたいよ～」

「その喋り方いらっときます」

「え」

「なんでもないです」

　嫁の姿が見えず不安になったカメ朗。

　いつも通りの作業を行っていると聞き、安心すると同時、心配にもなるのだ。

「体壊さないだろうか……おれの、最高最かわの嫁っ。ううう心配だ」

「おやさしいんですね。ゲスのくせに」

「褒めるなよ、へへ」

　いらっとくる笑顔１００パーセントに、メイド長は実際いらっと来た。

　カメ朗はジゼルのことが気になりそわそわ。

　両手の花は変わらず愛でる。

「くそー、作業場に見に行くか～、ジゼル～待っていてくれ～」

「……その必要はないようです」

「？」

　メイド長の言葉にカメ朗は疑問だが、居間入口の扉(四角い複数のガラスによって、向こう側がぼやけて見える)に映った影に反応。

　間違いなく嫁のシルエットだ。

「カメ朗様ッ！！」

「ジゼルっ、よかったっ」

「よくありませんわっ、お逃げくださいッ」

「はいっ？」

「カメ朗様の体を求めていますの！ すごいかっこいいロボがッ」

「はい！？？」

■館のどこかで、激しい爆発音がしたような■

■嫌な予感が止まらないカメ朗！■

●■▲

「どわあああああ」

「きゃああああ！」

　悲鳴を上げて廊下を疾走するカメ朗達。

　彼らの背後には、大きな鉄塊が迫っていた！

「カメ朗様ァッ！！ お待ちになってぇえええ！！」

「いやだあああッ、待つかーッ！！」

「そんなに恥ずかしがって、いけずーッ」

「やかましいわぁああ」

　その鉄塊は、ゴリラの如きボディと、オークの如き容姿を併せ持った……ようするにオーク+ゴリラのロボ！　スーパーロボット

　廊下の壁を削りながら、ロボットはカメ朗を追跡する。

「うふふふふッ、たっぷり可愛がってあげるわーッ！！」

「おれの知り合いにイケメンいるからー！ そいつで勘弁してーッ！！」

　さりげなくブレインを生贄に捧げるつもりのカメ朗に、冷ややかな目を向けるリリ。

　彼女の頭にはまだ犬耳が。

　そして遂に主人からの命が下された。

「くそったれ、リリ！ 出番だ！」

「ええ！？」

「大丈夫だ！ おれの操作技術はあの時の比じゃない！」

「ゲームの話でしょうがッ」

■リリの鋭いツッコミも気にせず、ラジコンを取り出すカメ朗■

「いっけー！ おれのメイドー！！　……某モンスターゲームみたいだ！」

「ノリノリね、このゲスッ」

■リリは魔導具ナイフを取り出し、ロボに立ち向かう！■

「って、なんで四足歩行になってるのよー！？」

「あ、いっけね。さっきの操作感がまだ残ってた」

「このアホガメ！　ちゃんと操作しなさいよ！」

「任せろって！　いざって時には頼りになるところを見せてやる！」

　上手く操作すれば肉体面をステータス以上に強化することが可能な、カメ朗の人体支配機能。

　だが肝心の操作技術がダメダメの極みであった。

　リリは犬のように吠えながら、やけくそになってオークロボットへと突進する。

「もうヤケよ、やってやろうじゃないッ」

「なによアンタ！ カメ朗様に操作されるなんて羨ましい！」

「代わってくれないかしらっ、それならぁっ」

　ロボットへと飛びかかるリリの体躯。

　動き自体は強化されていて、その勢いはまさしく俊敏な獣の如く！

　カメ朗はリリのパンチラに気をそらされながら、それなりに上手くなった操作テクニックを発揮する！

「なによ。大して速くないじゃなーい」

「うぐあっ！？」

「リリちゃんつっかまっえーた♪」

「そ、そんな！？　こんなにあっさりと！？」

　オークロボに鷲掴みされるリリ。

　確かにカメ朗の操作によって動きは増したが、元々の能直地が低いために捉えるのは楽勝ＭＡＸだったようだ。

　捕まったリリは屈辱に声を震わせながら、カメ朗たちに向けて助けを求める。

「た、たすけてー！？」

「よし、今の内に逃げるぞ！ リリの犠牲を無駄にしてはいかんっ」

「さすがですゲス朗様！」

「リリー、ありがとうーッ！」

「ごめんなさいリリっ。強く生きて！」

■わりと全員割り切りが早い！■

「ほらやっぱりー！　やっぱりこれー！　いっつもわたしだけのけ者！　わたしだけ貧乏くじー！！　二人組つくってーじゃないのよおおお！？」

■リリは泣きそうになった！■

「こっちだＺＥ！　仲間は絶対に見捨てねぇ！」

「はいっ」

「うわー。説得力ないなぁ～カメ朗君。あはは」

■カメ朗達は中庭へ！■

「ひとまず外に出ないとなっ。さあ、ジゼルもっと説明を」

「は、はい……。あの、ジゼル改は――」

■ジゼルによる説明開始！■

【カメ朗様のような、超高性能ろぼっとぉおおおおお】

■終了！■

「なるほど。それで、作成に失敗したと」

「てへぺろです」

「なんで、おれを狙っているわけー！」

「さっぱり分かりませんわっ。わたくしはただ、当然の知識をインプットしただけなのにっ」

【カメ朗様は素晴らしい……最高……唯一無二……至高……！】

■元凶は明らかであった！■

「ふーむ、かわいいドジっ子嫁に対する説教はあとでするにして」

「申し訳ありません……」

「問題は、あのロボットに対抗する方法だ」

■現在、リリと交戦中のはずだが……■

「――んっふふ、見ーーつけた！」

「ぞくり」

■噂をすればなんとやら■

■無駄に甘い声が聞こえて来た■

「あ、リリーっ。なんて姿に～」

　館の正面から出て来たジゼル改。

　彼女（？）が右手に掴んでいるものに、シエルは驚きの声を上げた。

「ううう……ぬるぬるするぅー」

　めっちゃてかてかしているメイド・リリ。

　敗北した彼女が、力なく掴まれていた。

「あちゃー、魔導は封じていたからなぁ」

■周囲の被害が半端ない＆自分にもダメージ＆お色気展開など■

■様々な理由で彼女は魔導を使えなかった！■

「なかなか骨があったわよ。リリちゃん」

「ウうう……」

「でも、今はじゃま」

■ジゼル改は、中庭に設置されたベンチにリリを優しく寝かせた■

「まいった……ていうか、なんでぬるぬる？」

「さあ……？」

　リリに何が起きたかは、ジゼルにも分からないようだ。

　だが、敗北したら同じ末路を辿るだろう！

「さーて、どうしたもんかね」

　カメ朗は頭を悩ませる。

　しかし、彼の背後に立つ彼女は……。

「ふふ、もうやることは決まってるんじゃないかなー？」

「……シエル」

■金髪の猫耳メイドが、カメ朗の前に出る！■

「リリは元仲間だし、仇はとらないとー」

「ほう、自信ありかよ」

「ボクを誰だと思ってるのー？ ご主人様ー」

■怪しい笑みを浮かべ、大きな山を揺らしながら！■

「大魔導連盟の幹部、【開拓者】のシエルだよー？」

「ふふん、アンタもわたしの奥義でぬるぬるしてあげるわよ」

「えー、それは困るなー？　ご主人様の前でそれは、はずかしいしー」

■邪悪な眼光を攻撃対象へと向け■

「ボク、攻める方が好きだからー。スクラップにしてあげるよオーク君」

■ドＳメイドがその牙を剥き出しにした！■

「それにーあんなクズであほなカメだけどー、ボクの愛しいご主人様にはちがいないし～。—――わたさないよ？　みにくい泥棒猫なんかには～」