With。
人の結婚式なんて、面倒くさくて行きたくない時もある。招待されて、迷惑って感じの時もある。
だから今回、披露宴パーティをして、良かったのかはわからない。義理とか、仕方なく付き合いで来た人もいたかもしれない。
でも、私は最初は気が進まない披露宴だったが、色々嬉しかった日だった。
朝、幼稚園に恭ちゃんを送っていった。
「笹原さーん。」
聡くんのママの方から声をかけてきた。珍しい。
「あっ。昨日は、来ていただいて、ありがとうございました」
私は、聡くんのママに昨日の披露宴パーティのお礼を言った。
「こちらこそ、ありがとうございます。私、結婚してから、ライブ行ったことなかったんで、久しぶりに20代を思い出して、楽しかったです。笹原さんって、どんな音楽聴くんですか」
「好きなのは、洋楽のロックが多いけど日本のバンドも好きですよ。」
「わー。洋楽ロック大好きです。ライブに何回も行きました」
聡くんのママは、テンションが高かった。
「きゃー。笹原さん、私も洋楽パンク大好きですっ」
今度は、隠れパンクスの道郎くんのママが、私達の話が聴こえたらしく、入ってきた。
「パンクといえば、イギリスですよね」
朝から、二人ともテンションが高い。
とりあえず、昨日の披露宴パーティを楽しんでもらったみたいで、良かった。
「慶子さんから、メール来てたぞ」
お風呂から上がった私にリョウタが、言った。また、勝手に人のメール見たのか。勝手というか、もう当然の行為になっている。
「なんか披露宴パーティの感想みたいな感じ」
リョウタは、メールをしっかり読んでいた。
「どれどれ」
メールを見ると、慶子から「昨日は、楽しかった。ありがとう。なんか恭ちゃんにプロポーズされた京子が、羨ましい。うちの息子も、いつか私にプロポーズしてくれると、いいな。今までは実家の田舎なんて、嫌だと思ってたけど、昨日、町の人が出席してて昔とは違うね。暖かくなったよ。京子とリョウタくんが、実家に帰ったからかな?」という内容だった。
私も、実家に戻るつもりは、少しはなかったが、年をとると疲れてきて、そこに上手く両親が入ってきたかな。きっかけは、それだったが今は、帰ってきて、良かったと思ってる。
水曜日の休みの日に、夜は両親が区の集会でいないから、わたしとリョウタと、恭ちゃんは、由香先輩の働いてるファミレスに、行った。
由香先輩は、常連の高校生のハンドボール部の三人組、有紀ちゃんのお母さんである。
「京子ちゃん、リョウタさん、恭ちゃん、いらっしゃい。この間は、披露宴パーティに、娘と招待してくれて、ありがとう。私、母子家庭で、Wワークしてるでしょう。夜も働いてるから、娘とライブとか、パーティに行くとかないから、招待してくれて、嬉しかった。楽しかったし、暖かいパーティだった。私たちが高校生のときは、この町は、楽しみなんて、なんもなかったけど、今は、違うね。京子ちゃんが、帰ってきたおかげで、娘の色んな楽しそうな顔が見れて、感謝してる。京子ちゃんとリョウタさんが、この町に来たから、この町も、変わって、素敵な、暖かい町になった。二人のおかげだよ」
由香先輩は、言った。
「先輩。それは違うよ。私とリョウタだけでは、出来ないよ。みんなが、協力してくれるから。町のみんなのおかげです」
私は、由香先輩に言った。
「娘、大学受かったら、都会で独り暮らしするのかと、思ったら、この町にいたいって言い出して、大学には通うことにするみたい。大学卒業したら、管理栄養士として、この市に就職すると言ってる。まあ気が変わるかもしれないけど、好きにさせるわ」
花江の娘さんと、同じことを言ってるんだ。でも、由香先輩は娘さんが、この町に残りたいと言ってること、本当は嬉しいんじゃないかな。
家に帰って恭ちゃんと、お風呂から上がると
「こんどは、理恵さんから、メール来てたぞ。また披露宴パーティの感想みたいな」
リョウタが、私のスマホを見て、言った。
「読んで」
もう私のスマホは、リョウタの物のようなものだ。
「披露宴パーティ楽しかったよ。夫婦で大学ん時の京子とは、変わったねと言ってた。大学ん時の京子って、恋愛には、冷静で割りきってたとこあったけど、京子も男に、あんな愛しそうな顔をするんだなって思った。ったく、イケメン二人も、モノにしちゃってさ。私も早く、子供欲しくなったー。でも、仕事は、続けるよ」
リョウタは理恵のメールを読み上げた。
「へえー。じゃあオレ愛されてるように、見られてるんだ」
リョウタが、嬉しそうに言った。




