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最終話-それでも、明日は学校に行く。

ふぅ……皆さん、こんにちは!


ついに最終話までやって来ました!


もう余計なことは言いません。


それでは、彼らが迎える結末を、ぜひその目で見届けてください!

「お、小野寺……」

「やあ……」

ジェットの声を聞いたアリスは、驚いたようにゆっくりと顔を上げた。

家の周囲にはしとしとと雨が降り続いていた。その雨の中、アリスと同じように子供の姿になったジェットが、彼女の目の前に立っていた。

彼はずぶ濡れになったことも気にせず、ゆっくりと歩み寄って軒下に入った。そして、まるで子犬のように体をぶるぶると震わせて水滴を払い落とすと、何も言わずにアリスのそばに腰を下ろした。

そこは、家の前にある小さな階段だった。

ジェットは座ってもいいかと尋ねることすらしなかったが、アリスも特に何も言わなかった。むしろ、彼がいずれここに現れることを、最初からわかっていたかのようだった。

ジェットはちらりとアリスの横顔を見た。

彼女はただ、浮かない表情でうつむいていた。特別に何かを訴えかけるような表情ではなかったが、この天気と周囲の雰囲気だけでも、彼女がどんな気持ちでいるのかは十分に伝わってきた。

ここ最近、あまりにも多くのことが起こりすぎた。さすがのジェットも疲れ果てていたのか、階段の手すりに体を預け、そのままぼんやりと休んでいた。

しばらくの間、二人は何も話さなかった。

聞こえてくるのは、軒先や地面に降り注ぐ雨音だけだった。

やがてジェットは大きく息を吸い込み、先に沈黙を破った。

「ふぅ……本当に長い一日だったな……」

「そうね……疲れた?」

「ああ……」

ジェットは小さくうなずいた。

「そう……ごめんなさい……。怒鳴られても、殴られても、文句なんて言えないわよね……」

「それでさ……これでもう、俺たちの間に隠し事はないんだよな? 最初はただ、なんとなくお前に話しかけただけだったのにさ。なんで数ヶ月経ったら、こんなことになっちゃったんだろうな……」

ジェットの口調は、愚痴をこぼしているのか、それともアリスを責めているのか、いまいちはっきりしなかった。

かといって、完全に怒っているわけでも、失望しているわけでもなさそうだった。

しかしアリスは、自分には言い返す資格などないと思い、申し訳なさそうに黙り込んでいた。

「なあ、一つ聞いていいか? 学校で俺たちと一緒にいた時も、全部演技だったのか? ずっと俺をどう利用するか考えてたのか?」

「そ、そんなことない……!」

その問いにだけは、アリスも思わず否定の言葉を口にした。

「そっか……。正直、俺もどうすればいいのかわかんないんだよな。いつまでもお前に怒ってるんだか怒ってないんだか、そんな中途半端な態度を取り続けたくないし……。でも、だからって簡単に水に流していいことでもない気がするし……」

ジェットは少し間を置いてから、再び口を開いた。

「まあ、最近はいろんなことがありすぎたしな……。考えなきゃいけないことが一つでも減るなら、それはそれでいいかなって……」

ジェットは頭に浮かんだことを、そのまま口にしていた。

まるで、言葉にすることで自分の気持ちを整理しようとしているかのようだった。

アリスはただ、黙って彼の話に耳を傾けていた。

「今になって思うけどさ、俺の人生ってめちゃくちゃすぎないか? 考えてもみろよ。俺たち三人、十何年も一つの体を共有してきたんだぜ? それで、ワクワクしながらスーパーヒーローに登録しに行ったら、未成年だからダメって言われるし。テストで悪い点を取れば怒られるし、周りからは変人扱いされるし……」

ジェットは指折り数えるように、これまでの出来事を振り返り始めた。

「しかも、ついこの間なんて恐竜に遭遇したんだぞ? クソッ、正真正銘、生きた恐竜だぜ!? ……まさか、あの恐竜までお前と関係があったりしないよな?」

「もちろん、そんなわけないでしょ」

「だよな。それで今度は俺たちの頭の中がごちゃ混ぜになって、さっきなんか命懸けでお前の……分身って言えばいいのか? その分身とバスケで勝負する羽目になったし。おまけに今は、俺もお前もわけのわかんない子供の姿になってるし……WTF!? もう何なんだよ、これ!」

話せば話すほど、そして思い返せば思い返すほど、自分の人生がいかに意味不明なことだらけなのかを実感してしまうジェット。

あまりの馬鹿馬鹿しさに、怒りを通り越して笑えてくるほどだった。

しかし、ひとしきり話し終えると、彼はふと黙り込み、遠くをぼんやりと眺め始めた。

その突然の変化に、アリスも不思議そうに彼の横顔を見つめる。

やがてジェットは頬を膨らませ、溜め込んでいた息を大きく吐き出した。

そして、なぜかふっと微笑んだ。

「でもさ……こんなにいろんなクソみたいなことが起きて、何一つ解決してないっていうのに……不思議なんだよな。今、意外と悪くない気分なんだ」

アリスは思わずジェットの横顔に目を向けた。

その表情を見つめているうちに、どこか感心したような、羨ましく思うような気持ちが湧いてきて、つい見入ってしまった。

するとジェットは、ゆっくりとアリスの方へ体を向け、優しく微笑みながら静かに語りかけた。

「アリス、帰ろうぜ」

二人はしばらく見つめ合った。

しかしアリスは、思わずそっと目をそらしてしまう。そして、胸の奥に溜め込んでいた気持ちを、少しずつ言葉にし始めた。

「あなたの言いたいことは全部わかってる。でも、でもね……私、自分がどうしたいのかも……その……ただ……I don't know……I'm just……」

なかなか言葉が出てこなかった。

伝えたいことは山ほどあるはずなのに、どうしてもうまく言葉にできない。

やがてアリスは、胸の内に渦巻く数えきれないほどの思いを、たった一言に込めた。

「I'm scared……」

アリスは両手で顔を覆い、うつむいた。

まるで、もう何も見たくない、何とも向き合いたくないとでもいうように。

ジェットは数秒間、何も言わなかった。

それから一度立ち上がり、アリスのすぐ隣に座り直すと、ゆっくりと口を開いた。

「……Then we can be scared together.」

その言葉を聞いたアリスは、ゆっくりと顔を上げた。

そして、信じられないとでもいうような表情でジェットを見つめた。

「ほら、言っただろ? 英語、もっと勉強するってさ。……えっ、もしかしてまた何か間違えた?」

その瞬間だった。

周囲に降り続いていた雨が、突然ぴたりと止まった。

無数の小さな雨粒が、まるで時間を止められたかのように空中に浮かんでいる。

そして、その雨粒は一つ、また一つと、ゆっくり消えていった。

アリスはこぼれそうになる涙をぐっとこらえた。

少し赤くなった目元を緩ませ、ようやく小さな笑みを浮かべた。

「Okay……」

「OK? ははっ」

ジェットは笑いながら手を差し伸べた。

アリスもその手を取り、そっと握り返した。

やがて、二人を包んでいた精神世界が、少しずつ消え始めた。

「ありがとう、小野寺君……ううん……ありがとう、ジェット」

============================================

一方、現実世界では――。

とあるハイテクビルの一角に設けられた秘密研究室で、アリスの父親であるウィットモア博士が、大型の脳実験装置の周囲を忙しなく動き回っていた。

その装置には、SF映画に登場する宇宙船の冷凍睡眠ポッドを思わせる設備が二つ備え付けられており、それぞれの中には、眠ったままの小野寺とアリスが収容されていた。

特に小野寺の入っているポッドには、何重もの厳重な拘束装置が取り付けられ、彼の体をがっちりと固定していた。

マネージャーの姿は見当たらなかったが、例のアイドルグループの少女たちは、引き続き近くで待機していた。

実験が始まってから、しばらく時間が経った頃だった。

突然、装置から異常を知らせる電子音が鳴り始めた。

「ん……?」

不審に思ったウィットモア博士が装置に近づいて確認しようとすると、今度は装置そのものが小刻みに震え始めた。

特に、小野寺が収容されているポッドの振動が激しかった。

電子音はやがて警報音へと変わり、振動も次第に大きくなっていく。

さすがに待機していた少女たちも、何かがおかしいことに気づき始めた。

「アリス……」

しかし、ウィットモア博士は何かを悟ったかのように、静かに目を閉じて深く息を吐いた。

驚きに満ちていた表情は、やがて何かを受け入れたかのようなものへと変わっていった。

博士が操作盤のボタンをいくつか押すと、警報音も振動も少しずつ収まっていった。

そして、しばらくすると二つのポッドが開き、中から白い蒸気が噴き出した。

「ゴホッ、ゴホッ……」

ウィットモア博士はすぐさま、まだ体に力が入らない様子の娘、アリスに駆け寄り、その体を支えた。

「おい、ウィットモア博士! どういうことだ? 実験は終わったのか?」

アイドルグループの少女たちも、状況が理解できずに問いかけた。

「終わった? いや……俺たちはまだ終わっちゃいないぜ、お嬢さんたち……」

その声に、少女たちは一斉に振り返った。

そこには、何重もの拘束を振りほどき、ポッドからゆっくりと這い出してくる小野寺の姿があった。

まだ体は弱りきっており、その動きもどこかぎこちない。

先ほどまでの戦いで負った傷も、完全には治っていなかった。

髪も顔もぐちゃぐちゃで、制服に至ってはあちこちが破れ、見るも無残な状態だった。

それでも小野寺は、ゆっくりと立ち上がった。

そして、そんな満身創痍の姿とは裏腹に、どこか楽しげな笑みを浮かべていた。

(おい、お前ら、いるか?)

(なんだよ、結局まだお前らと一緒かよ)

(おお、やっと外に出られたな。……なんか臭くね?)

小野寺の姿を確認したアイドルグループの五人は、すぐさま一斉に戦闘態勢に入った。

「お前がどうなろうと知ったことか! これ以上、私たちの商売を邪魔されないためにも、今すぐ大人しく捕まれ!」

「えー、やだね。で、どうするつもり?」

五人は一斉に武器を構えた。

それに対し、小野寺はたった一人で彼女たちと向き合っていた。

変身用のネックレスは、すでに敵に奪われている。

それでも彼の表情には、恐怖の色など微塵もなかった。

むしろ、どこか悪役じみた笑みを浮かべながら、両手を組んで指の関節を鳴らした。

(さて、何か作戦はあるか?)

(うーん……とりあえず、あれから始めるとか……)

(めんどくせえな、お前ら)

ビリーが突然、退屈そうに口を挟んだ。

(何だよ? まさかまた喧嘩する気じゃないだろうな?)

(はっ。俺が言いたいのはさ……そもそも俺たち、今まで喧嘩する時に作戦なんか立ててたっけ?)

その言葉を聞いた他の二人は、何かを察したように、思わず小さく笑った。

「だったら、死ね!」

敵もほぼ同時に陣形を整え、一斉に攻撃を仕掛けてきた。

双環刃、二本の扇、そして鞭を操る三人が前衛から中衛に位置し、飛び道具の手裏剣とギターを使う二人が後衛についた。

まず、扇を持った少女が勢いよく両手の扇を振るい、強烈な風の流れを生み出した。

その風に乗って前衛の三人が一気に加速し、小野寺へと突進する。

後衛の二人も風の援護を受けながら、無数の手裏剣と音波による攻撃を放とうとしていた。

その瞬間、ジェットは素早くクラウチングスタートの姿勢を取った。

そして、一気に地面を蹴り、猛烈な勢いで走り出した!

しかし――。

彼が向かったのは、敵のいる正面ではなかった。

なんと、真横に向かって突進し、そのまま壁を突き破ってビルの外へ飛び出したのだ!

「なっ!? 逃げるつもりか!?」

突然の行動に、敵は思わず戸惑った。

一方、壁を突き破ったジェットが真っ先に目にしたのは、遥か下に広がる夜の街並みだった。

どうやらここは、地上十数階から二十階ほどの高さにあるらしい。

一瞬、足元に何もない状態になったジェットは、思わずぞっとした。

さすがの彼も、この高さから見下ろす景色には一瞬足がすくみそうになったのだ。

しかし、すぐさまビルの外壁に足をつけ、体勢を立て直す。

そして、そのまま超高速でビルの外壁を駆け始めた!

夜の新鮮な空気を大きく吸い込みながら、ジェットはビルの外周を一気に駆け抜けていく。

そして、先ほど飛び出したフロアの反対側へと回り込むと――。

再び壁を突き破り、室内へと飛び込んだ!

ジェットが背後から突然現れたことで、敵は完全に不意を突かれた。

そしてジェットが最初に狙いを定めたのは、後衛にいるギターを持った少女だった。

「ゲームじゃ後衛のアタッカーから潰すのが基本だろ! くたばれ!」

一瞬にして少女の目の前まで迫ったジェットは、そのまま攻撃を仕掛けようとした。

ギターをかき鳴らして反撃するには、もう間に合わない。

それを察したマネージャーは、すぐさま少女との精神的な接続を解除した。

洗脳が解けた少女を前にすれば、さすがのジェットも攻撃をためらうはず――そう考えたのだ。

しかし、マネージャーは一つ、大きな計算違いをしていた。

ジェットが攻撃の間合いに入った瞬間、人格がマックスへと切り替わったのだ。

「安心しな。可愛い女の子には、ちゃんと手加減してやるぜ」

マックスは片手で少女のギターを押さえつけると、もう片方の手で指を曲げた。

そして――。

「パチンッ!」

少女の額に、強烈なデコピンを食らわせた!

その一撃だけで、少女の体は後方へと吹き飛ばされた。

続いてマックスは、彼女のギターをつかみ取ると、今度は飛び道具を操る少女に向かって思い切り投げつけた。

しかし、相手もすぐさま反応した。

何本もの手裏剣を放ち、飛んできたギターを空中で粉々に破壊したのだ。

ところが、ギターが砕け散った瞬間、残留していた音波が周囲に広がり、少女の動きをわずかに乱した。

そして、彼女が再び正面に目を向けた時には――。

すでにジェットが目の前に現れ、その両手をつかんでいた。

「さあ、踊ろうぜ、ベイビー」

次の瞬間、ジェットは少女の両手を握ったまま、猛烈な勢いで回転し始めた!

二人の姿は次第に残像と化し、まるでバトルコマのように高速回転しながら、他の敵がいる方向へと移動していく。

さらに、回転の中心からは電撃をまとった無数の手裏剣が次々と飛び出し、周囲の敵へと襲いかかった!

敵たちは慌てて武器を構え、飛んでくる手裏剣を防ぐしかなかった。

その隙を突き、鞭を持った少女がジェットに向かって攻撃を仕掛けようとした。

しかし、ジェットはすぐさま回転を止めると、つかんでいた少女を勢いよく放り投げた!

「うわあっ!?」

投げ飛ばされた少女は、鞭を振るおうとしていた仲間にそのまま激突した。

二人は攻撃を中断させられ、もつれ合うように後方へと倒れ込んだ。

続いて、扇を持った少女と双環刃を操る少女が、左右から挟み撃ちにしようと一斉に突進してきた。

するとビリーは両手を前に突き出し、指先から次々と雷撃の光線を放ち始めた!

まるでスパイ映画に登場する、無数のレーザーが張り巡らされた部屋のようだった。

しかし、二人の少女も相当な腕前だった。

巧みな身のこなしで、迫りくる光線を次々とかわしていく。

一発たりとも当たっていない。

――少なくとも、彼女たちはそう思っていた。

「なっ……!?」

ビリーとの距離が縮まるにつれ、二人はようやく異変に気づいた。

先ほどまで避けていたはずの雷撃の光線が、いつの間にか三人の周囲を取り囲み、まるでプロレスの金網リングのような電撃の檻を形成していたのだ!

しかも、その檻は少しずつ狭まり、三人の間の距離を強制的に縮めていく。

「うおおおおおっ!!!」

雄叫びとともに、マックスが正面から突進してきた!

その瞬間、少女たちはようやくビリーの狙いを理解した。

この電撃の檻は、彼女たちが得意とする間合いの取り方や素早い身のこなしを封じ、マックスが確実に接近戦へ持ち込めるようにするためのものだったのだ!

マックスは左右の腕で、それぞれの少女が持つ武器を力任せに押さえ込んだ。

そして、まるで暴走するトラックのように、二人をまとめて強引に押し込んでいく!

「うわああっ!!」

二人はそのまま背後の電撃の檻に激突した!

激しい電流が全身を駆け抜け、悲鳴を上げた少女たちは、その場に倒れ込んだ。

これで、まだ立ち上がれる敵は鞭を持った少女だけになった。

「くそっ……ここは一旦、撤退した方が……」

「おいおい、せめて仲間くらい連れていけよ?」

ジェットはそう言うと、その場で円を描くように走り始めた。

最初は小さな円だった。

しかし、その速度はみるみる上がり、やがて周囲の空気が渦を巻き始めた。

ジェットがさらに加速すると、旋風はますます巨大になっていく。

ついには小型の竜巻と呼べるほどの規模にまで成長し、凄まじい風圧がフロア全体を吹き荒れた!

そして次の瞬間――。

竜巻の中に、紫色の電流が走り始めた。

最初はほんのわずかな放電だったが、次第にその数と勢いを増し、やがて竜巻全体が紫色に染まったかのように、激しい雷光に包まれていく!

巨大な雷撃の竜巻は、倒れていた少女たちを次々と巻き上げていった。

最後に残った鞭の少女も、必死に攻撃を仕掛けたり逃げようとしたりしたが、もはやどうすることもできなかった。

結局、五人全員が竜巻の中へと飲み込まれ、凄まじい風圧によって振り回されながら、容赦なく雷撃を浴びせられることになった。

「そ、そんな……ありえない……! お前はたった一人のはずなのに……どうして私たち五人を相手に……!?」

少女は空中でもがきながら、どうにか言葉を絞り出した。

すると、竜巻の中から声が響いてきた。

いや――。

彼女たちには、その声が一つではないように聞こえた。

「一人だって? お前ら、何か勘違いしてないか……?」

「「「こっちは三対五なんだよッ!!!」」」

少女たちが思わず上を見上げると、なんと竜巻の頂上からマックスが姿を現した!

彼は自らの体を一発のミサイルと化し、凄まじい勢いで地面へと急降下する!

「うおおおおおおっ!!!」

――ドォォォォン!!!

マックスが豪快に着地した瞬間、強烈な衝撃波が周囲へと広がった!

雷撃の竜巻は一瞬にして吹き飛び、巻き込まれていた少女たちも全員、四方八方へと弾き飛ばされた。

その衝撃は、まるでビル全体が一瞬揺れたかのように感じられるほどだった。

マックスは着地すると、何事もなかったかのように片手で髪をかき上げ、得意げにポーズを決めた。

その直後、少女たちが次々と空中から落下し、床に倒れ込んだ。

こうして、五人の敵は全員倒されたのだった。

(ふぅ……俺たち、やりすぎてないよな?)

(安心しろって。あいつら、ちょっと眠ってるだけだ)

三人が喜びながらハイタッチを交わした、その時だった。

突然、体がまったく動かなくなった。

まるで何者かに命令を下され、体の自由を奪われてしまったかのようだった。

「な、何だ……どうなってんだ……?」

「小野寺君……このガキが……! まさか今回もまた一皮むけるとはな……! よくも私の可愛い女の子たちを全員倒してくれたな!」

声のする方を見ると、そこにはいつの間にか、あのマネージャーが姿を現していた。

そして彼は、テレパシーによって小野寺の体を強制的に操っていたのだ。

「だが、私の観察は間違っていなかった! やはり精神操作系の能力は、お前の弱点の一つらしいな!」

マネージャーは不気味な笑みを浮かべた。

「私の女の子たちがやられてしまった以上、今度はお前に働いてもらうとしよう! 安心しろ、アイドル衣装なんか着せたりはしないさ!」

そう言いながら、マネージャーは小野寺への支配をさらに強めていった。

自分たちの体が、少しずつ自分たちのものではなくなっていく。

それどころか、意識までもが奪われようとしていた。

そして、三人の精神世界にある家も、次第にその姿を失い始めた。

壁が崩れ、床が砕け、家全体が瓦礫と塵になって消えていく。

(う、嘘だろ……お、俺たち、まさかここで……)

三人は互いの体をつかみ、歯を食いしばりながら、必死に意志の力で抵抗した。

しかし、それでも止められない。

まるで魂そのものを、マネージャーに少しずつ引きずり出されているかのようだった。

――ゴンッ!

突然、何かがぶつかるような鈍い音が響いた。

次の瞬間、マネージャーはその場に崩れ落ち、気を失ってしまった。

「はぁっ……! はぁっ……!」

三人は、溺れかけていたところをようやく水面に引き上げられたかのように、大きく息を吸い込んだ。

そして、顔を上げると――。

そこには、作業用のハンマーを手にしたアリスが立っていた。

まだ体調が完全には戻っていないらしく、彼女も少し息を切らしていた。

どうやら、背後からマネージャーを不意打ちしたのは彼女だったらしい。

ジェットとアリスは、しばらく互いの顔を見つめ合った。

そして、どちらからともなく小さく笑った。

二人はそのまま、疲れ果てたように床へと座り込んだ。

その時、アリスの父親がゆっくりと近づいてきた。

ちなみに、ジェットと博士は一瞬だけ目が合ったものの、互いにどんな反応をすればいいのかわからず、結局何も起こらなかった。

博士はそのままアリスの方へ歩み寄った。

「アリス……」

「お父さん、私……ごめんなさい……。でも、私たち、ちゃんと話し合わなきゃ……」

アリスにとって、それは決して簡単に口にできる言葉ではなかった。

それでも彼女は、勇気を振り絞って父親の目をまっすぐ見つめた。

しばらくして、博士も静かにうなずいた。

「……わかった」

こうして、長い長い一夜は、ようやく幕を閉じた。

===========================================

宮川博士と小野寺たちの戦闘によって、街には甚大な被害が出ていた。

そのため、宮川博士は後に警察へと身柄を送られ、法的な責任を問われることになった。

その後の一連の捜査によって、事件の背後にはネクソラ・テクノロジーズをはじめ、さまざまな出来事が関係していたことが明らかになった。

そして、謎の黒衣の人物をめぐる世間の関心も、再び高まっていった。

相次ぐ論争や世論の圧力に、もはや耐えきれなくなったのだろうか。

しばらくして、DSAは正式な声明を発表した。

それによると、これまで謎の黒衣の人物として知られていた者は、実はDSAに所属する、正式登録前の研修生の一人だったという。

しかし、これまでに発生した数々の問題や論争を踏まえ、慎重に検討した結果、現時点ではスーパーヒーローとして活動するには適任ではないと判断された。

そのため、彼の研修資格は正式に取り消されることとなった。

また、DSAは社会に向けて公式に謝罪するとともに、ネクソラ・テクノロジーズや博物館、被害を受けた市街地のビルなど、黒衣の人物が関わった一連の事件について、被害の一部を補償することも発表した。

一方、宮川博士については、違法な超能力血清を使用していたことに加え、十分な安全試験や認証を受けていない機密実験装置を使用していたことが問題視された。

さらに、街に危険を及ぼし、大規模な破壊を引き起こしたことなどから、逮捕され、収監されることとなった。

ちなみに、アリスの父親も後日、ネクソラ・テクノロジーズに対して、個人的に多額の賠償金を支払っていた。

それだけでなく、自身の人脈を利用し、一部の関係者に新たな仕事を紹介するなど、再就職の支援にも協力していた。

こうした対応を経て、一連の騒動はようやく少しずつ収束へと向かっていった。

また、あのマネージャーも逮捕された。

彼が率いていたアイドルグループの少女たちについては、事件に巻き込まれた無実の被害者であることが確認された。

そのため、彼女たちは今後、社会復帰に向けて、しばらくの間カウンセリングなどの心理的な支援を受けることになるだろう。

「ふぅ……これでようやく、一段落ってところか……」

ここ数日、小野寺に関する問題の対応に追われ続けていたDSAの職員たちは、ようやく仕事が一段落したところで、目を閉じながら疲れきった頭を揉んでいた。

彼らの目の下には、くっきりとしたクマができている。

机の上には、飲み終えたエナジードリンクやコーヒーの容器が所狭しと並んでいた。

中には、ここ数日まともに家へ帰る暇すらなかったのではないかと思える職員までいた。

「本当に申し訳ありませんでした……。皆さんには、こんなにもご迷惑をおかけしてしまって……。それから、これまで助けていただいたことにも、改めてお礼を申し上げます……」

小野寺は職員たちの前に立ち、深々と九十度に頭を下げて謝罪した。

本当はその場で土下座までしようとしていたのだが、さすがにDSAの職員たちに止められてしまった。

「もういいですよ。とりあえず、例のものを返してもらえますか?」

小野寺は素直に変身用のネックレスを外し、DSAの職員に差し出した。

「さて……何はともあれ、小野寺君。君たちも本当にお疲れさまでした。これまで頑張ってくれたことにも、感謝しています。今後、何か私たちにできることがあれば、いつでも連絡してください」

こうして、小野寺たちのスーパーヒーローとしての活動は、正式に幕を閉じることとなった。

彼らはもう一度深く頭を下げると、ゆっくりと背を向け、その場を立ち去ろうとした。

最初から最後まで、彼らは実に素直で、冷静に事態を受け入れていた。

しかし、そんな姿を見ていたDSAの職員たちには、彼らが隠しきれずにいる未練や寂しさが、痛いほど伝わっていた。

「……ああ、小野寺君」

その時、一人の職員が突然彼らを呼び止めた。

小野寺が振り返ると、職員は先ほど返却されたネックレスを軽く持ち上げて見せた。

「これは、私たちがしばらく預かっておくだけです。何年か経って、また興味が湧いたら……いつでも取りに来てください」

その言葉を聞いた小野寺は、少し照れくさそうに微笑みながら、静かにうなずいた。

一連の騒動を経て、三人の精神世界にあった家は、今やほとんどが瓦礫の山と化していた。

かつて自分たちが暮らしていた場所の惨状を目の当たりにし、三人は何とも言えない複雑な気持ちになった。

「……また建て直せばいいさ」

マックスはジェットの肩に手を置き、そう声をかけた。

「おい、ちょっと見ろよ。面白いもん見つけたぜ」

その時、瓦礫の中で宝探しをしていたビリーが、何かを発見したらしく、二人を呼び寄せた。

ジェットとマックスが近づいて覗き込むと、そこにあったのは――。

三人がまだ幼かった頃に撮った、あの集合写真だった。

あれほどの破壊を受けたというのに、奇跡的にも、その写真だけは残っていたのだ。

三人はしばらく写真を眺めていた。

そして互いの顔を見合わせると、思わず笑みがこぼれた。

「で、建て直すのはいつからにする?」

「さあな。でも、少なくとも今日じゃないだろ」

「賛成。とりあえず後で飯でも食いに行こうぜ。今日はちょっといいもん食って、自分たちへのご褒美ってことでさ」

「せっかくだし、今度は俺の部屋も模様替えしようかな」

「そういえばさ……今度は外にも何か造ってみないか? バスケットコートとかさ」

============================================

その後、アリスと父親は改めて小野寺たちのもとを訪れ、これまでのことについて直接謝罪した。そしてその後、両者は人知れず和解に至った。また、アリスは父親と十分に話し合った末、自らの超能力に関する問題と向き合い、解決するために、もう一度父親と一緒にイギリスへ戻ることを決意した。

そして今日は、二人が日本を発つ日だった。

小野寺や葵たちも、アリスを見送るために空港へとやって来ていた。

搭乗手続きを済ませた一行は、出国ゲートの近くまで移動し、いよいよ別れの時を迎えようとしていた。

「それじゃあ、私は先に行っているよ」

アリスの父親は、時間に遅れないよう娘に軽く念を押すと、一足先に出国ゲートへと向かった。

ちなみに、今日は小野寺とも普通に軽く会釈を交わしていた。

アリスも葵たちと一人ずつ別れの挨拶を交わし、最後に残ったのは小野寺と彼女の二人だった。

「えっと……当ててみようかしら。マックス、でしょ? そうそう、その髪型、私けっこう好きよ」

「おっ、見る目あるじゃん! ありがとな、ハハッ。元気でな、アリス。気をつけて帰れよ」

二人は友人同士のように握手を交わし、別れの挨拶をした。

「それから、あなたは……ビリーね。私のことをやたら嫌ってた人。ちゃんと覚えてるわよ」

「おいおい、何言ってんだよ。俺が可愛い女の子を嫌うわけないだろ? ハハッ。またいつか会おうぜ」

二人は冗談を言い合いながら笑い、まるで仲のいい男友達同士のような、独特のハンドサインを交わした。

その様子を隣で見ていた葵は、もしこの二人がもう少し一緒に過ごしていたら、案外気の合う親友になっていたかもしれない、と思った。

そして、最後は――。

「ジェット、こんにちは」

「……よっ」

ジェットはどこか落ち着かない様子で、アリスに挨拶を返した。

「それで……やっぱり、行っちゃうんだよな?」

「うん……。前に、みんなで遊びに行こうって約束したのにね。また約束を守れなくなっちゃった。ごめんなさい……。私、あなたたちに借りを作ってばかりね。本当にごめん」

「い、いや、気にすんなって……。でも、正直かなり悔しかったからな。だから俺、将来は絶対にお前より可愛い彼女を作って、自慢してやるからな! 覚悟しとけよ!」

「ふふっ、楽しみにしてるわ」

そう言うと、二人は思わず顔を見合わせ、笑い合った。

「あ、そうだ……。俺たちって、そういえば一緒に写真撮ったことなかったよな……?」

ジェットは少し照れくさそうに尋ねた。

「あら、そういえばそうね。じゃあ、一枚撮っておく?」

「おう! よし、誰か……葵! ちょっと来て、写真撮ってくれ――」

「ふふっ、そんな大げさにしなくてもいいでしょ?」

アリスは自分のスマートフォンを取り出すと、片腕をジェットの腕に軽く絡ませ、頭を少し彼の肩へと寄せた。

「はい、撮るわよ。いち、にの、さん!」

「えっ、えっ……? ちょ、ちょっと待っ……!」

もちろん、彼女いない歴=年齢のジェットにとって、これほどのスキンシップは刺激が強すぎた。

彼の脳は、一瞬にして完全にフリーズしてしまったのだった。

しかし、その瞬間、ふとアリスの方へ目を向けると――。

彼女の頬も、どことなく赤く染まっているように見えた。

「写真、あとで送っておくわね」

「うわっ……俺、めちゃくちゃブサイクに写ってるじゃん……」

「そう? 私は結構いいと思うけど。あっ、そうだ。あなたたちに渡したいものがあるの……」

「えっ……?」

アリスがまだプレゼントを取り出す間もなく、ジェットはその直前の一言だけで、すっかり舞い上がってしまっていた。

彼の心臓は、もはやハート形になっていたのだった。

「さて……そろそろ時間みたいね……」

「……そっか」

無情にも、時間は二人を現実へと引き戻した。

二人は最後に軽く抱き合い、いよいよ別れの時を迎えた。

「それじゃあ……さよなら、アリス。イギリスに帰っちゃったら、もうなかなか会えなくなるかもしれないけど……」

抱擁を解いたジェットは、やはりどこか名残惜しそうだった。

そんな彼の姿を見たアリスは、数秒ほど考え込んだ後、まっすぐに彼の目を見つめて言った。

「……あなたって、世界で一番足が速い人じゃなかったかしら?」

「……えっ?」

「ふふっ、何でもない。じゃあね!」

アリスは笑顔で手を振ると、スーツケースを引きながら出国ゲートへと歩き出した。

彼女は一度も振り返らなかった。

振り返ってしまえば、別れを惜しむ気持ちも、照れくささも、きっと全部顔に出てしまうと思ったからだ。

その代わり、彼女は歩きながらスマートフォンのアルバムを開いた。

そして、先ほど撮ったばかりの二人の写真を眺め、そっと微笑むと、それをスマートフォンの壁紙に設定した。

一方、ジェットはアリスの姿が見えなくなっても、しばらくその場に立ち尽くしていた。

そんな彼のもとへ、葵たちがやって来た。

「……大丈夫?」

「……なあ、俺さ。今からあいつのところまで走っていって、『愛してる!』って叫んで、キスでもした方がいいのかな?」

「いやいやいや、お願いだからやめて!! ……もう、何だ。元気そうじゃん。帰ろうよ」

葵は呆れたようにため息をついた。

「そういえば、アリスから何をもらったの?」

「……ん?」

葵に言われて、ジェットはようやく自分が手に持っていたものに気づいた。

見下ろしてみると、それは一冊のノートだった。

しかも、中には何やらびっしりと文字が書き込まれているようだ。

「こ、これはまさか……愛の言葉がぎっしり詰まった……?」

胸を高鳴らせながら、ジェットはそっとノートを開いた。

すると、そこには――。

『試験直前! 重要ポイント総まとめ!』

という大きな文字が書かれていた。

その瞬間、ジェットの額から大量の冷や汗が噴き出し、頭の中には無数の疑問符が浮かび上がった。

「……なあ、もしかしてさ……明日って中間テストだったりする……?」

「当たり前でしょ! まさか忘れてたの!?」

「……ま、いっか。まだ一日あるし。とりあえず飯でも食いに行こうぜ」

そう言いながらも、ジェットは嬉しそうにノートを鞄へとしまった。

きっとアリスは、彼らが試験のことなどすっかり忘れていると、最初からお見通しだったのだろう。

それは決して、彼らが期待していたような最高のプレゼントではなかったかもしれない。

けれど、少なくとも今の彼らにとっては、間違いなく一番役に立つ贈り物だった。

「なあ、葵。俺たち、こんなにひどい目に遭ったんだぜ? 今日は豪華な飯でもおごってくれよ。あと、おんぶして」

「やだよ! 重いってば! それに、お母さんが昨日の残り物が多すぎるから、帰ってきて食べるの手伝ってって言ってたし。お父さんも車で迎えに来てくれてるみたいだよ」

「おっ、マジで? やったぜ!」

空港の外へ出ると、車の窓を下ろし、こちらに向かって手を振っている葵の父親の姿が見えた。

二人は嬉しそうに小走りで車へと向かった。

「おーい、ガキども! 早く乗れ! ここ、長く停められないからな! 駐禁を切られる前に出発するぞ!」

こうして車に乗り込んだ一行は、家族そろって楽しそうにおしゃべりを始めた。

「それで? 今回は誰の愛する女が旅立っちまったんだ?」

「俺ですよ、おじさん」

「ジェットか? なーに、気にすんな! また次を探せばいいんだよ。もしかしたら、お前のことを好きだった女の子が、ライバルがいなくなったと思って、向こうから言い寄ってくるかもしれないぞ?」

「お父さん、そもそもこいつのこと好きな女の子なんていないってば」

「おじさん、今度俺が女の子を家に連れてくる時は、ちょっと席を外してもらうことになるかもしれないんで、よろしくお願いしますね」

「いや、お前らには無理だな。最初に彼女ができるのは絶対に俺だ」

「だったらお前ら三人とも、さっさとホテルにでも行ってこい! ただし、避妊だけはちゃんとしろよ! 一生後悔することになるぞ。まったく……」

「ちょっと! みんなキモいんだけど!!」

「おっと、そうだ。葵、お前は大学生になるまで彼氏禁止だからな。お前ら三人も、ちゃんとこいつを見張っといてくれよ!」

(そういえばさ、お前ら……もし俺たちにスーパーヒーローとしてのコードネームをつけるとしたら、何がいいと思う?)

(いい質問だな。あんまり中二病っぽすぎるのも嫌だけど、カッコよくて、しかもセンスのある名前がいいよな……)

その時、マックスはふと、車の後部に置かれていた古いバスケットボールに目を留めた。

(……ん? そうだな。もしかしたら、いい名前を思いついたかもしれない……)


ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます! そして、お疲れさまでした!


まさか、また一つの物語が完結する日を迎えるとは……。なんだか感慨深いというか、いろんな感情が入り混じって、複雑な気分ですね。


しかも今回は特にボリュームが多くて、全部書き終えるまでに約3ヶ月もかかってしまいました。さすがにちょっと疲れましたね。ハハッ。


さて、それでは恒例の振り返りといきましょうか!


正直に言うと、今回の作品は完成度という面で、少し物足りない出来になってしまったと思っています。


その根本的な原因には、実は物語の中盤から終盤にかけて、自分でも薄々気づいていました。


**登場人物が多すぎたんですよね。**


主人公だけでも三人いるのに、そこにヒロインや脇役、悪役まで加わって……。物語の筋が増えすぎた一方で、それぞれを十分に描ききれず、結果としてキャラクターに感情移入することさえ難しくなってしまった気がします。


これは本当に、ちゃんと反省しないといけませんね……。


あっ、そうそう。実は「複数の人格がそれぞれ異なる超能力を持っている」という設定自体は、ずっと昔から考えていたものなんです。


今回はようやく、そのアイデアを実際に作品として形にすることができました。


ただ、やっぱり設定を考えている時が楽しいほど、後になってその風呂敷を畳むのが大変になるんですよね……。うぅ、泣きたい。


ところで、皆さんは今回の結末、気に入っていただけたでしょうか?


今後についてですが、しばらくは創作をお休みする予定です。その間に、これまでとは違う創作方法にもいろいろ挑戦してみようかなと思っています。


それに、実は自分ももうすぐ社会人として働き始めることになりまして……。


まさか自分がこんなことを言う日が来るとは思いませんでしたが、最近は時々、早く仕事を始めたいなと思うことさえあるんですよね。


その方が、なんというか、ちゃんと普通の生活を送っているような気がするというか……。ハハッ。


これが社畜の行き着く先なんでしょうか……?


まあ、とにかく、新作の構想についてはひとまず脇に置いておくことにします。


そして今回をもって、『トリプルスレット』――ジェット、マックス、ビリーの三人の物語も、正式に一区切りとなりました。


彼らをこのシリーズの第四作目の主人公として登場させることができて、本当によかったと思っています。


何はともあれ、今回のうちのガキどもが繰り広げた物語を、少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!


というわけで、ようやく一息つけたものの、これから始まる社会人生活にちょっぴり不安を感じているNoah Novaでした!


皆さん、どうか素敵な一日をお過ごしください!


それでは、またいつか、どこかでお会いしましょう!

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