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20 ダンジョンマスターが動き出す・迷宮主1

どうぞご覧あれ。


僕の名前は前田亮太(まえだりょうた)


 自転車に乗ってコンビニに行ったんだ。だけどその帰りに居眠り運転をしたトラックが僕の方に突っ込んできて、死んだんだ。


 目が覚めると知らない場所、目の前には自分は神様だ!偉いんだよ!と言ってくる白い服を着た青年がいたんだ。


 神様?本当に?


 夢かなと思ってほっぺを叩いてみた。普通に痛かった。


 異世界転送とか何とか行ってくる神様の話を無視する。


 あぁー僕は死んだのか~。

 それじゃあ今のこの体は霊体か何かかな?


 ポテチ何か買いに行かなければ死なずにすんだのに!


 『俺が君をコンビニに行くように仕向けたからね。何をしても君は死んでいたから、そんなに落ち込まないで。理由は言えないけど、今、世界が少し乱れているんだ。バランスをとらないと築き上げたものが全て崩れてしまうから君を違う世界に送る。それじゃあ異世界にいってらっしゃい!』


 え?仕向けた?何をしても死んでいた?バランス?何を言ってるの?


 じゃあ、僕が死んだのも、ポテチが無性に食いたくなったのも、全部この神様のせいなの!?


 許さない!許さないぞ神様!



 僕の足元に魔法陣が現れた。


 何これ。


 目が開けられないほどの光が僕を包み込む。


 う、うわー!



…………


 という感じで異世界に来た僕は今、ダンジョンの主、ダンジョンマスターをやっている!


 最初は狭い土の部屋だったんだけどね!

 ダンジョンポイントを使って部屋を増やしたり、モンスターを生み出すアイテムを買ったりしていた。


 色んな人が僕のダンジョンに挑戦しに来るようになったんだ!

 冒険者でしょ?盗賊、勇者、賢者、魔王とか。


 前に来た勇者は下層の上辺りでやられたね。

 あ、魔王が来たときは驚いたよ。ダンジョンのお宝目当てで来た魔王さん。


 魔王は下層の真ん中辺りで諦めて帰ったけど。


 死んでくれればダンジョンポイント沢山手に入ったのに。


 そんなことを考えていると部下の魔物から報告が入った。


「マエダ様!中層で異常がありました!」


「異常?魔物達の暴走?」


 たまにあるんだよね。


「い、いえ!中層、最後の部屋の番人が消えました!」


「消えた?」


「はい」


 番人さん、いなきゃダメじゃないか。誰かが部屋を守ってないと簡単に宝だけ取られちゃう。


 取り敢えず新しい魔物を用意しよう。

 強めのヤツが良いな。


 アトラスでも置いておこうかな。でもアトラスじゃ強すぎて倒せないよね。


 サイクロップスも下層の魔物並みに強いけど、これくらいで良いかな。


 難易度が上がるから宝箱の中身は豪華にしておこう。


 能力使ったらお腹が空いてきたね。


「よし、ルカ、スラム!ご飯にするよー!」


「もうそんな時間なの?」


「タベルタベル」


 ルカは魔物何だけど見た目は可愛い女の子何だよね。


 スラムはスライム。よく食べるんだよね。


「マエダー?外から魔物が二匹紛れ込んでるわよ」


「え?気づかなかった」


「しっかりしなさいよ!しっかり!」


 外の魔物はダンジョンに入ってこれないはずなんだけど。魔除けの呪文を入り口全体と回りにかけてるし。


 外の魔物が僕の魔物に勝てるかな?

 たぶん無理だろうね!


 魔族が住む大陸の魔物ならまだしも、ここら辺に住む魔物は弱い、もう調べてあるんだ。


「マエダ様!金猿様が倒されました!」


 お、あの金猿を倒したのか!それは凄いねー!!


 倒したのは凄腕の冒険者チームかな?それとも新しい勇者かな?


「おーい、ルカー!コアどこだっけ?」


「私が知るわけないじゃない!てか、コアの場所くらいは覚えておいてよ!壊れたら死んじゃうんだからね!」


「そうだよね」


 確かにコア、ダンジョンコアを置いた場所を忘れるのは問題だよな。壊れたらダンジョンは崩れ、僕は死ぬ。


「コアを見たものはいるか?」


「コア?主が座ってるそれがコアですが?」


 あれ、お尻の下にあった。

 扱いが乱暴?僕のコア何だから良いじゃん。


「よし、中層の映像を写し出して」


 コアには色んな機能がついてるんだよね。


「ここも異常なし、ここも……ん?こんな魔物買った覚えないけど」


 そこに写っていたのは緑色のボールと……もう一匹居るようだけど姿が見えないな。

 隠密か何か使ってるのかな?


 隠密を使う魔物。蜘蛛とか蛇、蛭、吸血鬼。

 アサシンスパイダーかな?でもアサシンスパイダーは下層の魔物だし。


 外からやって来たって言う魔物はこの二匹のことかな?中層まで来てるのか。少し危険かな。


 ここはタイラントワームに任せようかな。


 タイラントワーム、こいつは下層の宝の部屋の番人、ボスみたいなやつ。


 でかい上にかなり強い。前に来た勇者はこの魔物にかなり苦戦していたね。


「タイラントワームを中層に召喚!」


「何してんのあんた!タイラントワーム!?あんな暴れん坊を中層に召喚したら中層の魔物が全部死んじゃうわよ!!」


「たぶん大丈夫だよ」


「たぶんって何よーー!!」


 タイラントワームが中層の魔物を殺しまくったとしても、中層の魔物を造り出すアイテムが地面に埋まってるから直ぐに新しい魔物が生まれてくる。


 あの魔物二匹を始末したら直ぐに元の場所に戻せば良いし。時間がたてば魔物も生み出されるし、即解決!



 それじゃあタイラントワームくん、頑張ってねー!




因みにタイラントワームのランクはB-です。

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