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キャラクターシートと技能と

 三歩先に進むと、視界が一瞬揺らぐ。目を瞬かせたときには、見上げるほど大きな柱が二本が立っていた。

一歩外は風と雪が吹きすさぶにも関わらず、温度はちょうどよく保たれている。結界でも張っているのだろうか。ダンジョンは未だ全容が解明できていないため、なんとも言えないが。

 白い二本の柱には薄い金色の宝石が埋まっていた。


「これなんなんっすかね?」

「白い柱がダンジョンの入口の証で、嵌まっている石の色によって【〜系譜の小規模ダンジョン】ってわかるらしいよ。青が水、橙が火、緑が風で、土が茶色、赤は雷で、金色は光だって」

「では、ここは【光系譜の小規模ダンジョン】ということでしょうか?」

「さすがヨグ、その通り!」

「お褒めいただき恐悦至極」


 スクナの言葉に、胸に手を当て深々とヨグはお辞儀をした。その後ろで歯ぎしりをしているナイア、可愛らしく頬を膨らませているシュブがいた。ヨグが褒められるのが嬉しくないらしい。自分だってわかったのに! といったところだろうか。

 そんなこととは知らず、スクナは手を石に当てる。


「この石に手を当てるとキャラクターシートが出てきて、そこで必要な技能に三百ポイント振れるんだって。あ、……本当だ。あと、ダンジョンに潜るごとに三ずつ技能ポイントが増えるらしいよ」

「医学(5)、応急手当(30)、魔法オカルト(5)……ってこの後ろのカッコってなんなんっすか?」

「元々持ってる技能値だって。例えばお医者さんが設定しようとすると、勝手に三百ポイントの中から持ってる技術分医学として引かれるんだって」

「面白いわぁ」

「まあ医者っていう安定した職業でダンジョン行くのも珍しいと思うけどね」

「と言いますか、魔法は基礎技能値が(5)なら使えるのですか?」

「使えないよ? ただスキルジェムっていう、雷魔法とか回復魔法とかを使えるようになるやつを取り込める個数が最低技能値として表示されてるだけだって。だから人はここを多めに取ってることが多いんだってさ」

「なるほど」

「まあ、スキルジェムは魔石と一緒に摂取しなきゃいけないし、必ず身につくものでもないらしいけど」


 スクナの説明に納得した面々もスクナに続き、石に手を当て三百ポイントを振り分ける。さくさくと振り分けが進み、最後のヨグが終わると。

 二柱の柱の間に階段が現れた。キャラクターシートを設定しないと潜れないらしい。

 突然現れた本で出来た階段に気後れせず、スクナは下っていくのを他の三人は追いかけたのだった。


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