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ラスティア群像劇外伝~宮廷料理人ディアーの奇想天外レシピ~  作者: niseimo38


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5/8

05、鶏と卵のハーモニー~半熟ではない親子丼~

筆者執筆

紅孩公国の夜明け前。まだ日の光が差す前のほの暗い時間。

ディアーの一日はまず食材チェックから始まる。

ディアー「なるほどね……。今日は鶏肉と、卵が大量にあるな。なら、これで決まりだな」

そう言い終えると、彼は牛刀を取り出して鶏肉を部位ごとに分けていく。


ディアー「よし、大体切り分けれたかな」

そこには数㎏単位の胸肉やもも肉、ささみなど各部位に分かれた鶏肉たちがあった。

ディアー「もも肉以外は全部保存だな。水分は拭き取ったし、後はラップで包んで密閉袋に入れて、と」

しっかり保存できたことを確認すると、ディアーは卵を取り出して料理を行い始める。


――しっかり火を通した親子丼――

1、鶏もも肉を一口大に切っていく。玉ねぎは芯を取り薄切りにする。

2、ボウルに卵を入れしっかり混ぜて溶き卵にしていく。

3、鍋に油を引き中火で熱し、切った鶏もも肉を入れて炒める。

4、鶏もも肉の色が変わったぐらいで玉ねぎを入れて中火で炒める。

5、玉ねぎがしんなりしてきたら料理酒、みりん、砂糖、醤油を鰹節、昆布、煮干しなどから取り出した出汁と混ぜたものを加えて煮ていく。

6、鶏もも肉に火が通ったら、卵を入れて中火で煮る。

7、卵に火が通ったら、どんぶりにご飯をよそい、鍋で作ったモノを上にかけて完成。


フェイ「何やら良い香りがするな」

最初にやってきたのはフェイだ。席に着くとディアーに話しかけ始める。

フェイ「今日は何を作ったんだ?」

ディアー「親子丼っす。鶏もも肉と卵で作った丼ものです。鶏と卵で作るから親子なんす」


フェイは興味深げに話を聞く。

フェイ「ほう、親子丼か。確か狐火和国で作られていることは知っていたが、実際に食べるのは初めてだ」

ディアー「今回は卵は半熟じゃなくてしっかり火を通して、卵とじでもないふうに仕上げたっす。大人数用ならこっちの方が手間が省けるんすよね。一人分作るならフライパンで作って卵とじにしたり、火加減を見て半熟にしたりするとまた違った味わいになるっす」

フェイ「卵一つでそんなに作り方があるのか! 料理とは相変わらず奥が深いな」


軽く伸びをしながらやってきたのは連狼だ。

連狼「んー! おはようなのじゃ。今日は何ができてるのだ?」

ディアー「おはよう、レン嬢。今日は親子丼が出来てるぞ」

連狼「親子丼か! 昔妖狐が作ったのを食べたことがあるぞ。卵の火加減が難しいと言っておった」

ディアー「今日は簡単に作るために卵は混ざってる。半熟が希望ならまた今度な」

連狼「大丈夫じゃ。ディアーなら半熟じゃなくても美味しいだろうからな」

ディアー「そう言ってくれると嬉しいな」


ディアーはパパっとフェイと連狼の親子丼を盛りつけて机に並べた。

フェイ「おお、これは!」

連狼「うむ、良い香りじゃ」

ディアー「どうぞ召し上がれ」

フェイ「どれどれ……」

フェイと連狼がそれぞれ親子丼を口に運ぶ。

連狼「……うむ、鶏肉と卵がしっかり絡んでおるな。半熟や卵とじとはまた違った味わいになっておる」

フェイ「美味いな。このタレが程よい味わいとうま味を出している」

美味しそうに頬張ってく二人。


ディアー「ある程度食べたら、これをかけてみるっす」

そう言ってディアーが取り出したのは、七味唐辛子。

フェイ「ほう、香辛料か。これをかけるのだな」

連狼「フェイ、私もかけるから貸すのじゃ」

フェイ「おう。ほれ」

連狼「ディアーよ。どれくらいかけると美味しいのじゃ?」

ディアー「最初は2振りぐらいで大丈夫だ。それ以上かける場合は出汁の風味が消えるから、辛さと相談しながらかけてくれ」


連狼は頷き、七味唐辛子を二振りかける。

連狼「どれ、味がどう変わるかな?」

先に一口食べたフェイが目を見開き驚きを口にする。

フェイ「な、なんだこれは!? 先ほどまでの優しい味わいから一変して一気に刺激的に!」

連狼もご満悦な表情で続ける。

連狼「んー美味しいのじゃ! 程よい辛さがアクセントになって卵の甘みを引き立てておる」

フェイ「忘れちゃいけないが、玉ねぎもこれで味わい深くなっているぞ!」

連狼「じゃな。鶏肉もジューシーで、ご飯を食べる手が止まらないのう」


ディアーは七味唐辛子の小瓶を机のいたるところに置いていく。

ディアー「給仕たちに今日は途中で七味をかけて食べることを伝えていくっす。その方が堪能できるっす」

連狼「それが良かろう。実際に味を変えることで最後まで満足感のある食になるゆえ」

フェイ「ごちそうさま。いやあ、美味しかった。朝からこんな美味いもの食うと気分が良くなる」

ディアー「それは嬉しいね。作った甲斐があるってもんだ」


ディアーの作った親子丼は宮廷でも好評だった。

特に七味唐辛子を後からかけた時が一番人気だったという。


今回は親子丼回です。出汁は和風だしの顆粒のモノを溶かして作ることもできます。

火加減が難しいのでいきなり挑戦は大変かもしれませんが、慣れてきたら卵を半熟にしたりといろいろ試してみると良いでしょう。最初はディアーが作った卵をとにかく混ぜ入れる、で良いと思います。

あなたもこれを見て親子丼に挑戦してみてはいかがですか?

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