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ユウタは目を覚ました。
頭が痛い。
身体を起こした。
二段ベッドの下の段で寝ていたので頭を打った。
「イッッッタ!」
思わず声を上げる。
昨日の晩飯からの記憶が無い。
確か、コウタに無理矢理酒を飲まされて……
取り合えず部屋から出た。
デッキに行く。
ケイとレナ以外は来ていた。
ん……でも部屋には誰も居なかったのに、ケイが居ない?
「ユウタおはよう」
アヤがユウタに言う。
「ん……あぁ……おはよう」
ユウタは目を擦りながら言った。
自分の席に座る。
「大丈夫か?」
イオリが訊いた。
「なんとか……」
と、答えたが大丈夫な筈がない。
「はい、これあげる」
アヤがペットボトルの水をユウタに差し出してきた。
「あぁ……ありがとう」
受け取ってごくごくと飲む。
すると、ネグリジェ一枚のレナがデッキのに上がってきた。
膝まで露出し殆ど下着の様だ。
ユウタは水を吹き出しそうになった。
男子軍は唖然としている。
「おはよー」
レナが目を擦りながら言った。
「なに、その格好は!?はしたない!!」
アヤが言った。
「はしたない……」
レナはテトテトと歩いてきて自分の席に腰を下ろす。
そのすぐ後にケイが来た。
「やあ皆、おはようさん!朝起きたらトイレで寝ててね、参ったよ、ハハハ!!」
ケイも飲んでた様だ。
しかし、今はそんなことを考える余裕はなかった。
「ん?どうした皆?なぜミーに注目する?」
場の流れを知らないケイは辺りを見渡した。
そして「あぁ」と呟いて、
「なんだ、レナ様の淫乱騒動か」
ケイが言った。
当たってはいるのだが……
「インランー?私のどこがインランなの?」
レナがくってかかる。
「いや、見たまんま」
ケイが笑って指を指して言った。
「こら!ケイ、もっと言葉を選びなさい!」
アヤが言う。
「え……じゃあ下着騒動とか」
ケイが言う。
「そうじゃなくて!」
朝から騒がしい人達だ。
ユウタはこれから先の事を考えると、思いやられた。




