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サキトが行ってしばらくすると船が動き出した。
それから、デッキに机と椅子を人数分出して皆で少し遅めの昼食をとった。
この船はオートパイロットで自働に目的地まで操縦してくれるという。
「この調子なら明日の昼頃にはスカル島に到着するだろう」
と、サキトが昼食のミートソーススパゲッティを頬張りながら言った。
「それにしても、スパゲッティ美味しいな、誰が作ったんだ」
ケイが言った。
「あったしでーす!」
アヤが手を挙げた。
「へぇーアヤ料理できるんだ」
ケイが意外そうに言う。
「何その言い方!?まるで、私が料理できないみたいじゃん!」
アヤがくってかかる。
「まあまあ落ち着きなよ。この後にクッキーも有るから皆で食べてね」
レナが仲裁する。
アヤは漫画の様に頬をプクッーと膨らませたりしている。
そんなアヤにケイはアッカンベーと舌を出していた。
デッキの上での食事はユウタにとっては初めてだった。
陽射しはきついが、風が心地よかった。
ユウタはこの6人とは良く一緒に仕事をしている。
変わり者が多いが皆良い奴だ。
コウタが缶ビールをぐびぐびと飲み干した。
「皆、今日は楽しもうや!」
コウタがそう言った。
缶ビールを掲げる。
仕事に来ていることをすっかり忘れている様だ。




