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アイランド・デッド  作者: 会原 夏武
12/45

ー12ー

「きゃゃゃゃ!!」

レナが金切り声をあげた。

コウタは唖然としている。

「おい、ケイ!俺らのことを脅かそうとしてるんだろ!!早く出てこい!!」

イオリが叫ぶ。

しかし、返事は無かった。

イオリの声が虚しく響く。

タイチは何か考えているようなポーズをとっている。

「皆落ち着こう。まだケイが死んだとは限らないんだ」

サキトが言う。

「死んだでしょ!」

レナが反発した。

「あんた見てなかったの!?ケイは殺されたでしょ!?」

レナが凄い形相で叫んだ。

駄目だこの人は。

正気を失ってる。

「サキトが言ったように、まだ、死んでるとは限らないよ。」

ユウタが言った。

「その通りだわ」

アヤが賛同した。

「ケイを探そう。早く見つけてやるんだ」

サキトが言う。

レナ以外が頷いた。

当の彼女は希望を失ったようにうなだれている。

「タイチさん」

サキトがタイチを呼んだ。

しかし、タイチは反応しない。

「タイチさん!」

サキトがもう一度、今度は強く呼ぶとビクッと身体を震わせ振り向いた。

「何でしょうか?」

彼の声は震えていた。

「案内、頼めますか?」

サキトが訊ねた。


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