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第6話~裏切りの戦士~



 暗闇の夜空

 満天の星空

 涼しげな微風

 写り出された影

 無数に取り出された闇

?(レイアース)「まったく、ここまで、オレを封じるとはさすがというべきだな。」

 銀髪・銀の瞳から溢れる闇

 異様なまでの邪気

 その邪気が辺りの空間を隔離させている

 まるで、外と内を完全に阻むように

レイアース「だが、ようやく侵略が薄らいできたようだ。力も戻りつつあるし、封印も解けつつある。」

 全能の戦士

 すべてを司る戦士

 深い闇の中では光が

 強い光の中では闇が導く

レイアース「深い闇の中では光が―――強い光の中では闇が導く・・・」

 うしろから現れた闇に問いかける

 現れた闇は、具象化され、その姿を現す

エビル「こんなところにいたのか、第七(だいなな)戦士(ドール)。」

 闇が辺りを侵略していく

 その侵略が、レイアースの前で止まる

レイアース「悪いな、オレは、おまえに取り込まれはしない。」

 闇を奪う光がすべてを閉ざしていく

 閉ざした闇が、光を消し去っていく

エビル「やだね~、不完全なキミの能力なんかじゃ、僕は倒せないよ~。」

 闇がすべてを閉ざしていく

 すべてを無へと還していく

レイアース「そうか、だったら、オレも力を借りるまでだ。」

 手を前に出す(のばすみたいな感じ)

 突風が吹く

 レイアースの周りの源素が命を持ったように

 飛び交い、渦巻く

 そして、すべてを生み出していく

エビル「その力は―――なるほど、キミが第7の戦士(ドール)だったのだな。これは、おもしろいものを見つけた。」

 闇の具象化が消え、

 ただの闇に戻っていく

 レイアースの生み出した力は、

 辺りの復元へと使われていく

レイアース「僕は、レイアース。世界(アイツ)が生み出した戦士にて、第7人形(ドール)。そして、すべての罪を背負いし者―――」

 言葉はいつまでも辺りにこだまして

 すべてを包み込んでいく

深淵の街-アビス

 暗くよどんだ町並み

 霧がたちのめ

 辺りさえも見えにない

蒼真「まったく、ここはどこなんだ~?」

 乗ってきた荷車から降り(おろされ)

 仕方が無く歩いている

 辺りには、第2源素で作られた街灯だけが

 不可思議に宿っているだけ

蒼真「ったく、どうして、オレはこんな所にいるんだ?って、それは、オレが悪いんだろうが・・・いや、わるいのはあの荷車だな。オレがいるのを無視して進んでいきやがるから――――」

 荷車で寝ていたのが根本の原因なのだが―――

蒼真「それよりもだ、今は、食い物だ!」

 辺りを見回すが、人の気配はまるでない

 いや、探知できないだけかも知れないのだが

蒼真「まったく、いやになるぜ。エリュシオンとは、こんな所ばかりなのか?」

 後ろを振り返る

 そこには、半透明の人形(レプリカ)が数体いるだけ

レプリカ「人間―――」

 蒼真を見るなり、襲いかかってくる

蒼真「なっ、なんだっていうんだ!?」

 レプリカの攻撃を軽くかわす

レプリカ「人間・・・その体をもらう―――」

 レプリカの背中から真紅の翼が生える

 その真紅の翼が生えると同時に

 羽根が燐翅となり、辺りに生きる生物に襲いかかり始める

蒼真「わけわからないこといってんじゃねぇ~!」

 地面にあった大木を武器とし、

 振り回す

レプリカ「無駄だ!」

 はじくでも、破壊するでもなく

 ただ、通り抜ける

蒼真「なっ・・・」

レプリカ「奪う!」

 レプリカの言葉と共に

 燐翅が蒼真を攻撃し始める

蒼真「ちっ、幽霊とかそのたぐいか?信じてないけどな。」

 地面を殴ることによって

 大地を吹き飛ばし(巻き上げ?)

 相手の攻撃を無力化する

レプリカ「強い力・・・」

 レプリカの翼が広がると同時に

 辺りの源素が震え

 大地を壊していく

蒼真「させるかよ!」

 何もないところから、大剣が具象化される

 それを構えて切り進む

レプリカ「無駄―――ぐふぁ!」

 燐翅を振り払い

 レプリカへとダメージを与える

蒼真「どうした?食らわないんじゃないのか?」

 蒼真の剣が燐翅をすべて砕き

 そして、レプリカへとダメージを与えていく

レプリカ「バカな!!この世のものであるかぎり―――いや、源素(ことわり)がある限り―――」

 そのままとどめへとなる

蒼真「悪いな。(威張るように)オレに源素(このよのことわり)など通用しない!!」

 レプリカがそのまま消えていく

 それと共に霧は晴れ

 元の街へと変わっていく

蒼真「まったく、なんだったんだ?」

 剣が粒子になり、消えていく

 街がにぎわいを取り戻していく

蒼真「んまぁ、んなことよりも、くいもんだな!それに、ねむいしな」

船上-朝

レイ「(欠伸)ふぁ~、」

 レイが起きあがり、背伸びをしている

 そして、立ち上がる

紅羽「あっ、おはようございます。レイさん。」

 紅羽は、備え付けの冷蔵庫に入っているミネラルウォーターを

 飲んでいる

レイ「あぁ、おはよう。」

 レイも冷蔵庫の方に向かっていく

 中からミネラルウォーターを取りだし、

 飲み始める

紅羽「レイさんも早いですね。」

 時計は、まだ5時くらいの時を刻んでいる

レイ「あぁ、いつもなら、弁当を作らなきゃいけないからな。」

 レイが黒傘をとり、身にまとう

紅羽「そうなんですか、レイさんも大変ですね。あっ、そういえば、昨日の夜―――いや、今朝というか・・・どこに行ってたんですか?」

 紅羽が、テーブル(?)――ベットの脇にある台に

 ボトルを置く

 レイがその答えを言うまもなく

 部屋の扉が吹き飛ぶかのように開き

 下着姿の女性――アキが侵入してくる

アキ「レ~イ~!!」

 その姿を見て、紅羽が顔を真っ赤にして倒れる

レイ「服くらいきちんと着てきなさいよ。まったく、キミという人は―――」

 レイも顔を真っ赤にしている

 視線を少しずらしている

 レイは、黒傘からいちご牛乳を出している

アキ「ありがとう!」

 イチゴ牛乳を受け取り満面の笑み

レイ「まったく・・無頓着というか――――」

 レイの言葉を遮るように

アキ「それと・・・」

 アキがもじもじしている

レイ「どうしたの?そんなもじもじして―――アキらしくもない。」

アキ「あのね、服をかしてくれないかなぁ~と。」

レイ「はぁ?なんで?」

 アキが少し顔を曇らせ

アキ「あのね、昨日、お風呂に入るのを忘れたから、朝入ろうと思っていたんだけど―――」

レイ「(ため息)服を着たまま、入っちゃったわけね。で、なんで僕の所に来るかな?リリスに借りてもいいだろう?」

アキ「アイツの服は―――」

リリス・アキの部屋

 びしょびしょのまま、アキが出てくる

アキ「あはははは、またやっちゃった~・・・」

 床もびしょびしょになっていく

リリス「・・・キミらしいが、服は貸せないぞ。」

 冷淡な口調

アキ「えぇ~、どうして~!!?」

リリス「そもそも、替えは持っていないのか?」

 放たれる言葉は、辺りを凍らせていく

アキ「うぅ~、だって~~~!」

 たまりにたまった洗濯物

リリス「だいたい、キミが悪いんだろう?洗濯してないんだから―――それに、キミと私とではサイズがまるで違うだろう?」

 アキがいじけて、部屋を飛び出していく

アキ「リリスさんの意地悪~!!!」

リリス「まったく―――」

 リリスがアキの洗濯物を持ち、風呂場(?)に向かっていく

レイ・紅羽の部屋

 その説明を聞いて

 レイが思わず笑う

レイ「ぷっ、それはそうだな(笑)」

 アキが頬をふくらましている

アキ「ぶぅ~。」

 それを指で押す

レイ「まったく、キミはどうしてかわいいかな~?」

 アキは黒傘から取り出された服を着る

 そこで、紅羽も目を覚ます

紅羽「(咳)あの~、もしかして、僕はおじゃまでしたか?」

 紅羽が目を覚ますなり、問いかける

 完全にラブラブの空間だ

レイ「別に、僕らは付き合っている訳じゃないんだし。」

 レイの後で、アキが完全に威嚇している

アキ「(M)さっさとどこかにいきやがるですぅ~、ちびちび人間。」

紅羽「えっ~と、それじゃぁ、僕は先に食堂にでも―――」

 時計を見て

レイ「まだ、あいてないと思うぞ。」

 まだ、30分くらいしか経っていない

アキ「(M)早くいくのですぅ~。」

紅羽「じゃぁ、甲板にでも行って来ます。」

 アキの威嚇から逃げるように外に出て行く

レイ「???なんだったんだ?」

 レイがアキの方を向く

 アキは満面の笑みでいる

 さっきまでの紅羽への威嚇が嘘のようだ

アキ「さぁ~?チビチビ人間の考えることなんてわかんないです~。」

 レイがその言葉に笑い出す

レイ「久しぶりだな。その言い草。」

 以前は自分が言われていたんだ

 チビ人間

 いくら聞いても教えてくれなかったその意味

アキ「でも、私にとってのチビ人間は、レイだけですよ。」

レイ「それって、ほめてんのか?それともけなしているのか?」

 指を振りながら

アキ「それは、ひ・み・つです!」

レイ「まぁ、それは、おいといて、昨日の夜、甲板に出たか?」

 レイがアキに問いかける

アキ「うんにゃ?なんで???」

レイ「いや、なんとなく。(M)気のせいだったようだな。」

アキ「んじゃ、朝食にまたあおうね☆」

 目的を果たして、部屋を出て行く

レイ「あぁ、また後でな。」

 レイも手をひらひらとして、

 見送る

レイ「(M)紅羽君を追い出すメリットが、どこにあったんだろうか?」

過去-トライムーン

 機械に完備された世界

レイアース「僕は、どこから来て、どこに行けば―――」

 天空には、暗黒の雲だけが満ちている

 閉鎖された場所

研究員A「これが、サンプル0(ゼロ)0(ゼロ)7(セブン)。」

B「えぇ、その通りです。もっとも完成度の高い―――」

レイアース「(M)あのころは、何もなかった。意識という者が介入していなかったから。」

 意識もないただの人形

 そこに植え付けられた意志

A「だが、本当にこの中に宝珠(エリクシル)が?」

B「他の人形より確率が1%ほど高いだけですが。」

A「それならば、何の意味もないだろう。」

B「ですが、本来、人形に宝珠(エリクシル)が生まれる確率は、0.07%です。」

A「なるほど、確かにそれならば、可能性があるな。」

 たくさん作られた人形

 他の人形には、意識が介入しているようだ

 だが、この007には、ない

レイアース「(M)でも、何かは感じていた。赤い赤い真紅の結晶を。後に僕が受け取ることになる紅き宝珠(エリクシル)の慟哭を。僕が背負うことになる罪を―――」

甲板への通路

 一人の少年が奔ってくる

 いや、逃げているかのように

刹那「どけどけどけ!!」

 完全に何かから逃げているかのように

 ただ、奔っていく

紅羽「(ため息)はぁ~、レイさんは、どうしてアキさんと一緒にいられるんだろう?あんなのといて、つかれないのかな~?」

 考え事をしていた紅羽が姿を現し

 漫画のように巧い具合にぶつかり

 はじけ飛ばされる

刹那「つぅー、どこみてんだよ!!」

 同じく起きあがりながら

紅羽「いてて、なにするんですか~?」

 起きあがろうとするが

刹那「と、てめぇ~なんかと構っている暇はなかったんだった。というわけで、後は任せたぞ。少年。」

 その言葉を最後に再び走っていく

紅羽「まったく・・・なんだっていう・・・・」

 何かを追いかけるかのように走ってくる

 無数の機械

 普通の機械とは違い

 源素を放っている

機械「みつけた・・・きさま・・・コロス・・・」

 機械が腕から剣のような者を出す

紅羽「たぶん、人違いだと・・・」

 剣を向かい走ってくる

機械「コロス」

 つっこんでくるが、紅羽にヒットする前に

 すべてが破壊される

紅羽「言っても無駄でしたね。」

 機械の体がバラバラになる

 その切り口は凍っている

 影では

刹那「なるほど、いまのが吸血鬼の能力。ならば、相性はバッチしだな。これで、オレの勝ちがきまったわけだー!w」

 観察を終えると

 再び去っていく

食堂

 がつがつとアキが料理を手当たり次第に食べている

紅羽「(M)・・・どうやったら、あんな量が入るのだろうか?」

 もう、何でも食べている

 次々にバイキング用の皿の中身がなくなっていく

 何かを見透かしたかのように

レイ「そろそろ、水がいるな。」

 コップをアキに手渡す

 アキは苦しそうにしながら

アキ「ありがとう。」

 どうやら、つまったようだ

 一気に水を飲んでいく

紅羽「ほんと、二人は付き合っているみたいですね。」

 その言葉で、二人が吹き出す

 その吹き出された物質は紅羽にかかる

紅羽「・・・何するんですか!?」

 レイとアキがあわせたように

レイ「今のはおまえが悪い。」

アキ「今のは、紅羽さんが悪いんですよ。」

 二人の意見が一致している

 両者とも顔は真っ赤だ

紅羽「顔が真っ赤ですよ。」

アキ「うっ、うるさいですぅ~、チビチビ人間!」

紅羽「誰がチビですか!それも二回も繰り返して!!」

アキ「あんたなんか、チビチビ人間で十分ですぅ~!」

 それを見ていて

リリス「ほんとお前達は、見ていて飽きないな。」

 リリスがふと話しかける

 特に食べ物を食べているわけではない

 なんとなくで食堂にいるのだろうか?

アキ「なに?今度は、あんたが、けんかでも売っているの?」

リリス「いや、ほめただけだよ。」

アキ「ほんとに~!!?」

 アキが嬉しそうにしている

 レイと紅羽はあきれ顔になっている

レイ「んなの嘘に決まっているだろう?」

紅羽「ほんとですよ。そんなおだてに乗るような人がいるとは思いませんでした。」

 急に反抗的になって

アキ「むぅ~、ひどいですよ~。」

リリス「ほんと飽きないな。」

 それに反応して

紅羽「もしかして、僕も数に入ってますか?」

リリス「あぁ、もちろんだろう?お前達三人でおもしろいんだ。」

アキ「ひどいですよ~。」

紅羽「(M)僕が二人と一緒にされるなんて~。」

本部

シンク「なるほど、第七のドールはすでにできていたのか。それも源素を乖離(かいり)させた。」

 紅い瞳が光っている

紅羽「えぇ、間違いありません。この身をもって体感しましたので。」

 誰かの姿をかたどっている

シンク「ふふふふっ、それはいいですね。なるほど、私に忠実な人形を作るつもりでしたが、あれを私の味方に付けるのもありですね。むしろ、その方が・・・」

 ふとシンクが紅羽を見つめて

シンク「ところで、いつまでその姿でいるのですか?」

 体に光のノイズが走り

 姿が変わっていく

エビル「そうだね~、どうせなら、こんなガキじゃなくて。」

 美女のような姿に変わる

エビル「こういう美女の方がいいね~。」

 そこに青い光が現れる

フラット「相変わらず、その姿が好きなんだな。」

エビル「だって、本当の姿なんて忘れちゃったんだから仕方がないじゃない。」

 再び、紅羽の姿に戻る

フラミング「もう、元にもどっちゃうのかい?」

 紅い光が残念そうにしている

紅羽「そろそろ朝なんですよ。みんなが起きてしまう時間ですので、失礼しますよ。」

 闇と共に消えていく




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