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掌編小説シリーズ  作者: 藤泉都理
2020.2.
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115/2517

三夜の冬




 変わらない景色に不満を抱くのは、贅沢な話なのだろう。






 多少、足元に注意しなくてはならぬ程度に過ぎず。

 私にとってはあってもなくとも、差し障りない景色だった。

 


 爛漫たる春

 高揚たる夏

 静寂たる秋

 厳粛たる冬 



 なくとも、心躍る季節は繰り返し訪れる。


 昔を懐かしんでいるだけ。


 一週間

 五日

 三日

 一日

 七時間

 三時間

 一時間

 三十分


 年を重ねるたびに、そういうものだと理解し、納得した。


 

 なくとも、差支えはない。


 懐かしいだけ。


 日光に照らされてより輝きを放ち、

 音が止む銀の世界が懐かしいだけ。 


 今はほら。

 名残りと思しき、水溜まりだけが土に残る。


 雨と変わらぬ景色だけが残っている。








(2020.2.18)




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